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「言葉」と「信頼関係」−子どもと接する場面において

2016/11/16 08:20

 こどもに関係する事件をやっていると,本当に,【「聞こう」という気持ちになってもらえない人には言葉は力を持たない】な,と思います。
 大人であれば,利害得失に結びついたり,生活状況等の不利益に結びつくなどの事情から,自然と関心を持つことの多い「言葉」もあるでしょう。弁護士の交渉などは,「裁判になる」ということと,その裁判の結果予測を相手に伝えることで成り立っている所もあると思っています。
 しかし,子どもだと,まだ「将来」が明確でなかったり、「自分の生活」がどうやって成り立っているかをあまり意識していないこともあり、「将来」や「自分の生活」に関する「言葉」があまり関心を持って捉えてもらえないこともあります。子どもが「関心を持っていなくても」実は「関係がある」「将来に関係してくる」ということはあるので,必死にそれを伝えようと思うのですが…。

 前職であった「裁判官」は,言葉−主に判決書に書く文字ですが−で人を説得する側面もありましたので,どうしても,子どもに対しても,言葉を使って私自身が考えているところ―その子の将来や生活への影響など―を伝えようとしてしまいます。
 でも,子どもの場合に難しいのは,「言葉」を聞く状態に持って行くこと,なんですよね…。短期的な意味で言えば,「如何に関心を引きつけるか」−先生が授業などで試みる方法かもしれませんね。そして,長期的な意味で言えば,「この人の言葉を聞こう」と思ってくれるような関係−信頼関係を築けるかどうか。
 子どもの非行事件に関わる「付添人」の世界では「信頼関係を築け」はよく言われていることですが,実のところは非常に難しいと感じます。弁護士が子どもと接する時間は短いものであることが多いですし,やはり,警察や裁判官,家庭裁判所調査官などに比べると,「弁護士」の必要性・重要性というのは,伝えにくい,伝わりにくいところもある気はしますね。
 本人が希望し,弁護士も承諾してついた純粋に私選での弁護人であれば,そうしたことも幾分は少ないのでしょうが…。
 
 他職種とは,「関わり方」「専門性」「役割」が違うために,他職種のやり方をそのまま使うことも,なかなか難しいのかもしれません。
 といって,そうした他職種のやり方くらいしか,はじめに「とっかかり」となるものはありませんので,そうした書籍も多少なりとも目を通しているのですが…。難しいですね…。


 そうはいっても、【もしかしたら3年後、5年後になって、この子の心の中に、自分の言葉が一片でも残っていてくれるかもしれない。それが変わるきっかけになってくれるかもしれない。】

 そう思ってしまうので、その子の将来や生活について、自分が考えることを「言葉」で伝えようとすること。それは、やめられないのでしょうね…。


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