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独立した英国の帰結としての分裂する英国 2

2016/06/25 19:44



 英国の欧州連合(EU)残留か離脱かを問う国民投票で離脱派が勝利したことを受けて、数万人のロンドン(London)市民が同市の独立とEUへの残留を求めるネット上の請願に署名した。また、ロンドンのサディク・カーン(Sadiq Khan)市長は、英国のEUからの離脱交渉において、ロンドンには発言権があるはずだと語った。
 署名サイト「change.org」に立ち上げられた「英国からのロンドン独立を宣言し、EUへの加盟を求める」とする請願にはこれまでに4万人以上が署名している。
 23日の国民投票では、英国の登録有権者の52%が「離脱」に投票したが、ロンドン市民の60%は「残留」に投票した。ロンドンの他には、スコットランド(Scotland)と北アイルランド(Northern Ireland)のみで、EU残留の票が過半数を占めた。
 請願は「ロンドンは国際的な都市であり、私たちはこの欧州の中心に残りたい」とし、さらに「ロンドンの独立を宣言し、EUへの加盟を申請するようサディク・カーン市長に求めている」と述べている。
 EU残留派のカーン市長自身は、英国のEU離脱交渉に関する声明を出し「ロンドンは、スコットランドや北アイルランドと共に、交渉の場で発言する権利がある」とし、「われわれはEUから離脱するが、EUの一部としてとどまることは重要」だと述べた。さらにカーン市長は「自由貿易の利益がある、人口5億人のEUを離れることはまちがいだ。このことをEUとの交渉の基盤とするよう政府に働きかけたい」と語った。
     (AFP=時事 2016/06/25 15:10)





英国(あるいは英国人)には「保守的」というイメージがあるが、ある局面では非常にラディカルになるのも英国人の伝統的気質であるのも歴史的事実だったりする。英国の歴史は革新の歴史でもあるのだ。

今回の推移にも、そのような可能性を感じる。「英国=グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)」のEUからの独立を支持した国民投票結果は、その英国からのスコットランドと北アイルランドの分離だけではなく、ロンドンの独立という帰結さえ産み出しかねないのである。

これまでの政治学的常識からすれば、そして近代的国家観からすれば、ロンドンの英国からの独立などナンセンスな話であろうが、(通常は伝統を重視しながらも)必要であれば躊躇することなく前例踏襲から踏み出すことで、国王の権力を抑制した現在の英国の民主的政治制度も確立されたのである。

そのように考えれば、ロンドンの独立も、ナンセンスと切り捨てられるのではなく、実現の可能性あるもののようにも感じられてしまう(まさにそれが英国だからこそ、英国人だからこその話として)。












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最新コメント

  • Comment : 1
    umasica :桜里
     2016/06/25 20:10
    多数決により民主的に、

     ソクラテスの処刑が決定された

     イエスは処刑された

    これが西欧社会のトラウマ的経験であることも覚えておこう。

  • Comment : 2
    umasica :桜里
     2016/06/25 21:45
     英国民投票で欧州連合(EU)離脱が24日決まったことを受け、インターネット上の署名サイトにロンドンが英国から独立し、EUに加盟することを求める請願が出され、25日夜までに11万8000人以上が賛同した。
         (時事通信 2016/06/25 19:09)


    4時間の間に、4万人から11万人へと増加している。

  • Comment : 3
    やわらか☆不思議猫
     2016/06/26 12:17
    多数決による決定と言っても、ほぼ半々。つまりどちらに決まっても約半数は不満なわけですニャ。これはもう、ここからヨーロッパ側は残留派の国、北海側は離脱組、と線引いて国を分けちゃうと、国民のほとんどが意見が一致という素晴らしい国が出来上がりますにゃ。

    いろんな項目について、そのようにしていくとやがて、国の単位は人口一人から数千人程度になるかな〜♪

    まあ夫婦や家族の間でも意見は一致しないわけですから、やっぱり国民総一人一国家が適切かな?

  • Comment : 4
    umasica :桜里
     2016/06/26 16:59
    ヨーロッパの「統合」の結果、
    「EU=とっても大きな政府」になってしまって、
    形式主義・官僚主義の温床となってしまい、
    ローカルな利害調整に役立たずになってしまったところへ、
    シリア情勢の悪化に伴う難民増が重なったタイミングの悪さはあるような。
    難民問題と、EU内の移動の自由による移民増加がごっちゃにされて。

    しかし実際のところ、
    英国内でも移民の少ない地方(影響のない地方)が離脱支持だったり。

    英国の歴史ってのは、
    これまでなかった制度を創り出してきた歴史でもあるので、
    今後の展開はワクワクモノでございます。

    抜群のバランス感覚と、
    必要とあらば大変革的ラディカリズムの組み合わせですからね。

  • Comment : 5
    umasica :桜里
     2016/06/26 21:20
    前後編と併せて、ココログ版の「現代史のトラウマ」記事としてアップ。


     独立した英国の帰結としての分裂する英国
     http://uma-sica.cocolog-nifty.com/blog/2016/06/post-331b.html

  • Comment : 6
    やわらか☆不思議猫
     2016/06/30 20:23
    英国に、EUを離脱したら、日本と組んで日英大共栄圏を樹立しましょう(^O^)ノ と誘いをかけてみる?

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