昨日、NHKのTV放送を見ていて、Proffesionalと言う番組に
ミシュランの三ツ星をもらったシェフの岸田周三さんと言う
若者(33歳)が出演していた。これまでのゲストの最年少記録
だという。この話が面白かったので、簡単に紹介したい。
彼は、昔、当てなくフランスへ渡り、レストランの下働きとして
幾つかの店を渡り歩いた。料理というのは、経験の深い先輩
のまねをすれば良いと考えて、それを実行するために4つ位
のレストランで学び、自分は修行を積んでいるつもりで居た。
ところが、現在、師と仰ぐ‘パスカル・バルボ’に出会い、考え
方を180度転換することを余儀なくされた。
バルボは岸田が作った料理をいつも見ただけでゴミとして捨て
てしまう。何度もそれが重なるので、くさっていると、バルボは
一度自分の調理法を見ているように言い、彼はソースを使わ
ない料理を作って見せてくれた。
1)素材の水分量、厚さによりすべて火加減を変える。
2)ソースはつくらない。
ということで、素材の味が引き出され、‘模倣’ではなく、オリジ
ナルなものを考える目を養うようになった。岸田はバルボの
レストランでNo.2に抜擢されたが、日本に帰って自分の思い
通りのレストランを作る衝動を抑えられず、帰国することにした。
分かれ際、バルボはお前の料理を食べに日本へ行くと言った
通り、或る日バルボは彼のレストランへやってきて、岸田の活
躍を祝福した。
岸田は、今なぜか日本で唯一の三ツ星レストランのオーナー
である。
ここからは私の感想であるが、昔わたしはお客様が来たら、
厚生大臣賞を貰ったシェフが経営するフレンチをいつもご馳走
していたことがある。その時は、フランス料理はソースが命だと
思っていたし、そのシェフもソースがおいしいのだからパンに
付けて全て食べて欲しいと言っていた。しかし、昨夜の話は
全く違っていた。日本料理は、素材の味を引き出す努力を
するし、濃厚なソースを用いずに勝負している。
日本人である岸田が新しいフレンチを持帰り、日本で普及しよう
としている。彼は試みとして、禁断の素材と言われる‘マグロ’
をフレンチに使う努力をしてみたが、未だ、刺身以外の調理
法がマグロにはないことを再確認するだけであった。
この青年の将来の挑戦が楽しみである。



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面白い番組のようですね。見ていませんが、食材本来の味を出すことは
なかなか難しいし、ソースを美味しくすると、料理がすべて美味しくなるような
一面は確かにあります。
昨今の、餃子などにしても、具の中にあらゆるスパイスや、調味料、香料で
本来の味とはまったく違ったものを平気で、美味しいと食べているのが現状でしょう。
日本の食文化もそんな時代になった中、一方では、こういうシェフがいることは頼もしい
ことですが、庶民の口には中々入らないでしょうね。
せいぜい、食材本来の味を家庭料理で作りたいです。