写真の力(1913〜2009)

ダミニスト型アウトサイダー作家あるいはアウトサイダー作家型ダミニスト、というのも、何とも意外な展開ではあるけど、「いかにも」な展開という感もないわけではない。



もちろん、物好きな学生の存在なしには、何もスタートすることはなかった。




しかし、母の亡くなるまでの日々を撮影した写真の展示、という全体プランを前にして、すぐに思い浮かべたのは母の誕生時の写真であった。母の父の撮影による、生後2日目(だったはずだ)の写真である。


最後の日々を撮影した息子の存在に先立ち、誕生直後の姿を撮影した父を持ち合わせてしまったのが、わが母だったというわけだ。




大正2年(1913年)3月のことだから、かなり特異なお話であるはずだ。ライカ誕生以前の話なのである。写真撮影が大掛かりな行為であった時代の話なのであるわけだ。


その果てに、デジカメではなかったけれど、コンパクトカメラ(ライカならぬコンタックスだった)で母の姿の撮影をした私がいる。





展示の最後に、母の父が撮影した誕生直後の姿と私が撮影した死去直後の母の姿を並べる。そんな目論見を抱いたのであった。


視覚的に時間を固定する術としての写真というコンセプトは、「ラクリメ」シリーズを支えるものでもある。

1913年撮影の写真を並べることにより、その時空間が一挙に広がるように思う。

そんな目論見だ。



で、問題は1913年撮影のプリントを探し出すこと。

アルバムの在処はわかっているのだが、ただ、アクセスに労力を要する。その前に存在する様々な障害物をクリアしなければならないのだ。


娘の力を借りて、まず、この部屋に積まれていたフレーム入りの写真の山を屋根裏に運搬。場所を空けなければならないのだ。

その後に、母のアルバムの収納へのアクセスへの努力を開始した。まぁ、要するに、いろいろな収納物をどけなけりゃならないのだ。

格闘の果てにアルバム収納ボックスにたどり着く。

ボックスをこの部屋に下ろし、探索開始。

母の父は、誕生直後の母の写真をハガキにして知人に配った(1913年に!)のだが、残念ながらハガキ版は見つからず(家の中のどこかにはあるはずなのだが)。アルバムに貼られた状態のものしかない。

で、アルバムの写真を撮影することに決定。早速、カメラに三脚を用意。即撮影である。

デジカメ時代の凄さを感じる。撮影データは、既にMLで関係スタッフに配信出来てしまった。




で、お後はネガ・ファイルの発見という課題が残されている。



今夜中に果たせればよいのだが…







Tags: なし  /  撮影 | | 写真 | アルバム | アウトサイダー | ライカ | | 目論見 | 収納 | 誕生
Binder: いぢわる、あるいは神の姿(日記数:769/公開設定:全体に公開)

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Comment 1
umasica :桜里
2009/11/15 22:53

デジカメ時代の力を実感!!

さっき撮ったばかりの写真がもう使えるんだから…
Comment 2
やわらか☆不思議猫
2009/11/16 22:01

 大正2年とは、これまたスゴい写真ですね〜。
 人の一生は短いものだといいながらも、時代の移り変わりの早さというものがスゴいものだと実感できます。
私達がご老体になり隠居する頃にはさらに世の中変っているのでしょうねぇ。いったいどこまで変わるのやら。

 写真が、一々現像しなくても使えるようになったのはまさに画期的ですね。
 昔は写真をとっても現像に出さなくてはならない、それがいやなら自分で現像設備を備えなければならなかったわけで、今はお手軽、便利ですにゃ〜〜〜 人に見せたくない写真も安心して撮れますにゃ〜〜(;^_^A

 散らかしの神々々々々々々々々々々々々々々々々さま方によろしく〜〜(^o^)ノ
Comment 3
umasica :桜里
2009/11/16 22:09

やわらか☆不思議猫様


>散らかしの神々々々々々々々々々々々々々々々々さま方によろしく〜〜

結局、探しているネガは見つからず。

そのかわり、様々なシナモノが…


>写真が、一々現像しなくても使えるようになったのはまさに画期的ですね。

これ、ホント、すごい。

ネガの山とプリントの山からも解放されたし(あるのはDVDの山だけ)。

打ち合わせもかなりの部分は、ML活用で、画像見ながら出来ちゃうし。
Comment 4
こじこじ
2009/11/17 03:12

日曜日の夜9時から「仁Jin」というテレビドラマがやっています。
このオープニングで出てくる江戸末期の写真は実際に現存するものです。
僕が図書館にいるときに「ライデン歴史博物館」に眠っていた江戸時代末期の写真集でみたものと
同じものかもしれません。この博物館はドイツにあるのですが、江戸末期にヨーロッパ人が日本の
風俗などを写した写真が結構売れたらしくたくさん残っていたようです。
芸者の写真とかもありましたが、今のアイドル並みの子もいてびっくりしました。
どうも美人の定義は今も昔も大して変わっていない気がしました。
ドラマ内に出てくる江戸の町並みもCGではありますが、よくできていてびっくりします。
僕の祖母は1892年生まれで、その25年前に新撰組が江戸の町中を闊歩していたと
考えると結構近いものだなあと感じ入ってしまいます。
しかしよくそんな昔に写真をとっていましたね。すごいです。
でも本人はそんな展覧会までやられるとは思ってもみなかったでしょう。
生前桜里の母上に写真の趣味について聞いたことがあって、本人曰く「何千枚も写真があって
嫌になっちゃう、まったく困った趣味です」とおっしゃってました。困った父と息子ですね。
Comment 5
umasica :桜里
2009/11/18 07:21

こじこじ様


>困った父と息子ですね。

まったく…

その「父」の方は、晩年に、
撮った写真も含め自分に関するものをすべて庭で焼いてしまい、
何も残されていません。
何を考えていたんだか(ボケたという説が有力)。
「孫」としては、何とももったいない話。

若い頃(昭和のはじめの話)、ハーレーを乗り回していたという「祖父」。
「孫」より行動的だったことは確か。
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