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『年次改革要望書』が「サキヨミ」(FTV)で取り上げられる

2008/11/04 11:11

JUGEMテーマ:省庁の情報10月26日放送 フジテレビ「サキヨミ」



「▽日本の"予言書"か?アメリカからの"指令書"か…年次改革要望書をあなたは知っていますか▽」 (VTR開始) 「年次改革要望書」



1994年からアメリカの通商代表部によってまとめられ日本に送られてきた。



2000年の要望書─ナンバーポータビリティ制度の導入を求める

2006年─ナンバーポータビリティ制度を導入。

         

1996年の要望書



外国産馬の出走を規制している残存規制を廃止を求める

今では日本競馬界には多くの外国産馬が出走できることになっている。

       

いったい「年次改革要望書」とは何なのか?

      

ノンフィクション作家・関岡英之氏



「ここに書かれていることは、基本的にはアメリカの企業、アメリカの業界が要望したことなんですね」

         

1997年 建築基準法改正1998年 保険業法改正1999年 労働法改正2000年 時価会計制度導入2001年 確定拠出金年金制度導入、医療制度改革2002年 司法制度改革2003年 公正取引委員会移管2004年 ロースクール制導入2005年 独占禁止法改正、郵政民営化法案成立

            

数え上げてみればキリがない。





コンビニでお酒が買えるのも、高速道路でオートバイ2人乗りも、「年次改革要望書」に書かれて数年後にその通りになった事例は10や20ではない。

つまり、これらはアメリカからの外圧ではないか。



「サキヨミ」はアメリカから「要望書」を受け取る外務省に聞いてみた。

外務省北米第二課・四方敬之課長







「日本経済の成長を確保するということのためにやっているということですので、それがたまたまアメリカが要望していたものと一致するものもあるということだと思うんです」

      



アメリカの要望と日本の国益がたまたま一致しただけと言う外務省。







たしかにアメリカから来た書類を見ると、「日本の消費者にとってより魅力的」「日本の消費者が恩恵を受ける」とある。

本当にそれが狙いなのだろうか。

要望書の中にはその細かさに驚かされるものもある。

      

例えば、







「一年を通してポテトチップス用のジャガイモの安定した供給をはかり、日本の製造者と消費者が恩恵を受けることとなるポテトチップス用のジャガイモの輸入に関する特区提案」



なんと「日本人が安定してポテトチップスを食べるための提案」の一文まであった。







これまで病害虫の侵入の防止のため輸入が禁止されていた生のジャガイモだが、港に工場を作りそこでポテトチップスにしてしまえば問題ないと記されている。





さすがにそのリクエストには応えていないだろうと調べてみると、ある菓子メーカーが広島で生のジャガイモを輸入しているらしい。

本当に港に工場が存在するのか?



半信半疑で尋ねてみると、驚いたことに本当に港には工場が立っていた。

やはり「年次改革要望書」の賜物なのか?

直接工場を訪ねて聞いてみた。





すると、日本でジャガイモの収穫のない期間だけ、この工場で輸入ジャガイモからポテトチップスを作っているという。

         



では、生のジャガイモの輸入はアメリカの要望で決定したものなのか?

農林水産省食物防疫課・岡辰男専門官





「もちろん輸入を解禁する場合には、相手国の政府が関与せずに輸入解禁ということはできないものですから、相手国の政府が要請してくるということは条件になります」

農水省はアメリカからの要請であったことをあっさり認めた。

      

ノンフィクション作家・関岡英之氏







「アメリカの国益、あるいはアメリカの企業の利益が要求のもとになっているわけですから、どうしても日本の利益にあわない部分とか日本の実情に合致しない部分があるわけですね」

      



では、なぜアメリカの要望に日本はいとも簡単に応えてしまうのか?



34年に渡り外務省の実態を内部から見つめてきた天木直人氏に聞いた。

外交評論家(元外務官僚)・天木直人氏

「日本の外交の9割9分が対米関係ですよね。



その対米関係を損なうような仕事をすると(その人に)マイナス点がつくわけですよ。









象徴的なのは、北米担当をしている幹部が、もうアメリカの言うことはまともじゃないと、誰も本気でこんな無理な要求を聞くようなやつは外務省ではいないと、こう言いながら、へき易しながら、それでもアメリカに譲歩せざるを得ないっていう」

       



実は要望書の中で、アメリカが絶賛している政治家がいる。そう、小泉純一郎元総理。



アメリカからの要望の多くはこの人が総理の時に実現している。

記憶にあるものといえばもちろん「郵政民営化」だ。

それは確かに悲願だったに違いない。

しかしその願いはアメリカも同じだった。



ただしアメリカの望む郵政民営化はこんなかたちで書いてある。



「簡易保険制度の削除または廃止を検討することを強く求める」



つまり、アメリカの狙いは日本の郵便局が持つ巨額の簡易保険だった。

          

天木直人氏







「(目的は)郵便局にある貯金であり簡易保険である百数十兆円という莫大な国民のなけなしのお金を民営化という形にしてアメリカの金融資本に使えるようにしたと。

ここが一番大きなアメリカが期待していたところです」

          



外務省風に言えば、それは日本の国益とアメリカの国益がまたしても一致する瞬間だった。



一方でアメリカの要望には信じがたい狙いが隠されていることがあると指摘する専門家がいる。



8年間アメリカ議会の調査局に勤めていた浜田和幸氏は言う。

国際経済政治学者・浜田和幸氏







「日本人がとにかく1つの会社に縛られない、もっと自由に才能をフルに発揮できるには派遣法を改正しましょう、それが世界の流れですよと。

こういう口車にうまく乗せられた」

       

1999年・労働派遣法の改正



これにより日本はほとんどの職種において派遣労働が原則自由化された。



実はその影にアメリカのある狙いがあったというのだ。

かつて日本経済に脅威を感じたアメリカは徹底的にわが国を研究。



高名なアメリカの社会学者は日本の強さは終身雇用と年功序列にあると分析した。

          

浜田和幸氏



「アメリカにそれをすぐマネしろといってもそんなことはできない。

日本の強いところ、終身雇用、年功序列、こういったものを壊せという報告書がまとまる。



それにしたがって労働者派遣の改正をしつこく要求してきて…」

       

そして現在。

年々増加する非正規雇用者。



この日もまた、彼らはメールで知らされた場所に集い静かに現場へと向かっていく。



だが、1996年の要望書を見ると、そこには「人々に適職に就く機会を与える」とある。

まさに派遣労働者のための改革案だったはずだ。





終身雇用崩壊のための派遣法改正要求、それが真実であろうとなかろうと、その後の日本がどのような道を歩んできたかは誰もが知っている。

      



では、かつて政権の中枢にいた野中広務氏はどう感じていたのか?元官房長官・野中広務氏



「私たちも不勉強でね、それを知ったのは、郵政問題が少し問題になってきた頃に。





一部の優秀な政治家は知っていたんでしょうけど、私たちは全く報告されたわけでもなければ見せられたこともない」

         



与党の幹部でさえ、郵政民営化が盛り上がるまでは、そんな文書があったことすら知らなかったという。





そもそも、日本の規制改革はアメリカからの「年次改革要望書」で行われているわけではないと主張する学者もいる。

       

経済財政諮問会議議員・八代尚弘





「アメリカは我々経済学者が言っていることを当たり前のように要求しているわけで、ニューヨークと東京がいわば東京と大阪のような関係になっているわけで…。



お互いに制度を統一化していくのは、お互いのビジネス、消費者の利益にとってプラスになる」

      



今月15日、今年もまた新たな「年次改革要望書」がやってきた。





泥沼の金融不安でガタガタのはずのアメリカ、今年はいったいどんな要望が書かれているのだろうか?

   

(VTR終了)

    

(スタジオ)伊藤利尋アナ















「直近では小泉政権が強力に推し進めた構造改革ですけど、この構造改革を是とするか非とするかという立場によってこの要望書をどう捉えるか見方も違ってくるようですけれども、ただ、戦後、そして日米の貿易摩擦という経緯を考えると、アメリカと日本の関係ウエンツ君、なんとなく、うーん、これに従っちゃったんじゃないかという見方は自然に湧いてきちゃいますけどね」

      

ウエンツ瑛士氏







「これ初めて見たんですけど、単純に、深く考えずに単純に考えて、そういうのを送ってくるということはアメリカにすごく利益があるんだなというのは、僕からしても分かる問題で。





でもそれがいろんな外交の問題でやらなければいけないこともあるんでしょうけど、なかなかね、全部こう飲み込んでしまうと…」

       

伊藤利尋アナ





「ただこうして見ますとですね、だいたい要望書が出されて実現しているという、遅かれ早かれというとこなんですが。





ならばこれが日本の預言書ではないかという目線で、今年の年次改革要望書を見てみたいと思うんですが、アスヨミ参りましょうこちらです」

       

(スタジオの大きなテレビ画面に表示)

2008年「年次改革要望書」ニッポンはこうなる?

      

大島由香里アナ



「アメリカから今月届いた要望書にはこのような内容がおもに書かれています、こちらです」

      

(画面が下記に変わる)2008年版 年次改革要望書金 融→確定拠出型年金制度の拡大農業に関する慣行→最大残留農薬レベルの緩和医 療→医療機器や新薬認証までの時間短縮

      

大島由香里アナ

「森永さん、どれに注目していますか?」

      

森永卓郎氏





「私は確定拠出年金制度の拡大が一番の注目点だと思うんですけど、今回アメリカは日本の消費者にターゲットを絞ってきたと思うんですね。



今、公的年金が崩壊に向かっているというのはほとんどの国民は分かっているわけで。







日本でも確定拠出年金という、自分で、あるいは企業にお金を出してもらって積み立てるタイプの年金が導入されているんですが、そんなに普及してないんですよ。

これをどんどん拡大しろと。





確定拠出年金は自分がどこで運用するか選べるわけですから、そこにアメリカの金融機関のビジネスチャンスがあるとみているということだと思います。



これ確定拠出なので、給付は全く保障されてないというところが特徴なんです」

      

伊藤利尋アナ



「なるほど、たしかにアメリカを利する方向性の要望が当然多くなるわけですけど、坂東さん」

      

坂東眞理子氏

















「おそらく、お互いにそれぞれ要望を出し合って、じゃあ日本もそれに沿った要望を向こうに突きつけているかどうかということが問われると思うんですけれども、全体として私が一番問題だなと思うのは、国益だけではなしに新自由主義が経済全体の資源配分っていうんですかね、弱いところには潰れてもらうんだ退場してもらうんだ、強いところを伸ばそう、それが日本の経済を強くすると信じている人たちがけっこういた。



















それはグローバルスタンダードという名前だったわけですけども、アメリカンスタンダードだったんだ、ということを私たちはもう一度あらためて認識して、例えば、経済の分野で競争が促進されていい分野と、人間の生命に関わる分野とか環境とか、規制しなければ人の命に関わるとか安全に関わるとかという分野を峻別しなければならないんじゃないかなと、そこをやっぱり私たち日本人はどこを選び、どこをグローバルで行くのかということを真剣に考えなければいけないと思います」

    

伊藤利尋アナ



「そうですね、今回の金融危機はまさにそれを象徴的に藤井さん、現しているよに思うんですけれども」

    

藤井清孝(LVMH会長)





「私はアメリカの要求してきていることはですね、アメリカ人だったらやりかねない事ばっかりで特に驚きはしないですね。





















これをあたかも命令されてるように被害のように受け取りながらですね、日本人は反応する必要はなくてですね、ああこういうことも言ってるんだと思って、それで意義のあることはやればいいだけの話であって、それに対してオーバーリアクションしてですね、日本人は教育の時からどこかに正解が隠されている、それを見つけるということが習性としてあるものですから、やっぱりここに答えがあったというふうなですね、ここで言われていたことをやっていたのかということはですね、話としてはうけるんですけど、そんなに過敏になる必要はないと思いますね」

      

坂東眞理子氏





「いい子ぶってね、すぐその言われた通りにやる、あるいは言われない先からからソンタクして、相手の意向を空気を読んで行動してしまうっていうのは…」

      

森永卓郎氏





「でも、私、ある自民党の政治家にこれなんで聞くんですかと言ったら、おまえ日本は戦争に負けたんだぞというふうに言われましたけどね」

      

伊藤利尋アナ

「そこは田崎さん、さすがに方向転換するタイミングだと思いますけど」

      

田崎史郎氏







「そうでうすね。やはり国民の利益に何がなるかということを考えてやればいいんで、アメリカから言われたかどこから言われたかというのは本題じゃないと思うんですよね」

         

伊藤利尋アナ







「まあ少なくとも金融の世界においては新しい作ろうとオーダーを作ろうというタイミングですから、日本はそこでどういう立ち位置に立つのか考えるタイミングだと思います」

       

(特集終了)※テキスト化は、ブログ『GREY WAKER』の一読者による。


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