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アメリカ車

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アメリカ車について

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

アメリカ車(アメリカしゃ)とは、主にアメリカ合衆国の自動車メーカーが生産する自動車のことを指すが、ヨーロッパフォード車GM大宇が製造するシボレー車は指さないことが多い。一般的にはアメ車と呼ばれる。

概要

ゼネラルモーターズ(GM)、フォード・モータークライスラーの大手3社を総称してビッグスリーと呼び、これらがアメリカの自動車産業をリードしている。かつては他にもパッカードスチュードベーカーカイザー=フレーザー等、多くのメーカーが存在したが、徐々に淘汰や吸収合併を受け、1980年代にアメリカン・モーターズがクライスラーに吸収されて以降はこの3社体制が続いている。 長年にわたって世界の自動車産業界の中心的存在として君臨し、自動車の普及や発展に大きく寄与した。しかし、近年では原油価格高騰や日本車の躍進などに押されてアメリカ国内でもシェアを落としてきており、ビッグスリーは軒並み経営不振に陥っている。低燃費化や小型車の開発で巻き返しを図っているものの、まだ大した成果は出ていない。

特徴

Wikipedia画像へのリンク(1960年代のアメ車の例(フォード・サンダーバード)) アメリカ車は都市間移動の長距離走行を念頭においているため全般的にボディサイズが大きく、また高速巡航と悪路走破性という相反する要求を両立させるため大排気量の大型エンジンを積む。それらから一般的に見て燃費が悪い印象を持たれがちな傾向にある。 また、デザインはアメリカ人が好む押し出しが強いマッシブなものだが、他国のセンスからすると醜悪なものに受け止められやすい。 販売サイクルも随時必要に応じてモデルチェンジを行う日欧とは異なり、毎年のように変更を行うモデルイヤー制をとり、毎秋に各社いっせいにニューモデルが発表される。

サイズ、排気量

  • 排気量やボディサイズが欧州車日本車などと比べて大きなものが多い。特に、戦後1950〜1960年代のアメリカ車は、現在よりももっと大きく(車体幅2メートル強、車体長6メートル程度、OHVV8エンジンで排気量6000〜8000cc程度)派手なデザインをした車が主流であった(日本人には、アメ車というと、当時の輸入映画(テレビドラマ含む)にも多く登場した、この時代のイメージが強い)。その後、オイルショックを経てダウンサイジングが進み、一方で日本車は国際化の中で徐々に大型化していったことから、現在の日本のハイエンドクラスとは同程度のサイズとなっている(もちろん、旧来の所謂フルサイズと呼ばれる大型車種も有り。GMで言うならば、フリートウッドブロアム、ロードマスター、カプリス)。
  • エンジンは構造がシンプルなOHVが多い。OHVエンジンは低重心で低回転域のトルクが太いため、2000年代に入っていてもアメ車に多く使われる。燃費は車種によるが、同排気量、同等の車両重量の欧州車や日本車に比べると良好なものが少なくない。これは米国政府が1970年代の石油危機をきっかけに、メーカー別燃費基準「CAFE」を行っているからといわれている。だが、日本での実燃費を同年式カプリス(5700cc)とメルセデスベンツS500(V8 5000cc)を比較すると、カプリスの方が燃料消費量は多い(但、カプリスはレギュラーガソリン)。

性能

  • 「性能が悪い」という話に関しては「マスキー法」による厳しい排ガス規制に適合させるために、エンジンの性能の大幅な低下や、「FMVSS」とよばれる安全基準に適合させるため、車重の増加によるものが原因で、決して自動車メーカーの技術力の低下によるものではない。

品質

  • 「品質が悪い」といわれることもあるが、これは、日本車の品質が向上していく中で相対的にはアメリカ車の品質に長年向上が見られなかったことが大きい。そのため後には日本の品質管理手法を導入するなど組み立て工程の見直しを強いられる結果となった。また、1980年代初頭に発売されたGMのXカーやクライスラーRボディーなど大量販売を目論んでいた車種に重大な欠陥があり、故にそこで共通化された部品が全体に波及することが避けられず、大規模なリコール騒ぎに発展したことも、イメージ的にアメ車=低品質といわれる原因ともなっている。

トラブル

  • 日本では「アメ車はよく壊れる」と思っている人が多いが、都市間移動で長距離を往来するアメリカでは故障は命取りでもあるためエンジン駆動系のトラブルは少ないといわれている。しかし新車のアメリカ車でも、やはり欧州車、ひいては日本車との比較となると劇的に故障が多い傾向にある。また、1990年代初頭の円高の頃に多くの並行輸入業者がアメ車を輸入していたが、一部の悪徳業者がオドメーターを巻き戻したり、警告灯の配線を切ったりするなどして販売することが多くなったため、このような風説が流れた原因にもなっている。他にも長距離をほぼノンストップで運転する事が多々あるアメリカとは大幅に異なり、頻繁に信号や渋滞によるゴー・ストップを繰り返すことの多い日本の道路事情にアメリカ車の特性が合っていない、といった点も考慮するべきであろう。

中古車市場

  • 日本では中古車の下取り査定が比較的低い。これは、アメリカ車自体の人気の少なさや流通市場が整備されていないことに加え、モデルイヤー制にも原因がある。一部の高級車を除き、1970年代以前の米車は毎年のようにモデルチェンジを行っていた。4年でフルモデルチェンジ、2年でビッグマイナーチェンジ、1年でフェイスリフトを行うのが通例となっていた(ちなみにこれは日本車においてもフルモデルチェンジは4年、マイナーチェンジは2年というサイクルの定着を促した)。毎年デザインが大幅に変わることで、1年経てば型遅れモデルとなり陳腐化を招くこととなる。これが中古車の販売上不利に働き、下取査定は低く抑えられる。いまだに、その時代の影響が残っているとされている。
こうしたいくつかの理由から日本における外国車率は欧州車のほうが多い。 また、ビッグスリーが日本向けの右ハンドル仕様をなかなか作らなかったことも販売不振の原因になっていた。ビッグスリーは、同じ左側通行国でも、イギリスに対してはヴォクスホール、オーストラリアに対してはホールデンフォード・オーストラリアなどを展開することで現地市場への適合とシェア確保を図っていた(特にオーストラリア市場向けには、アメリカ仕様車をベースとして右ハンドルの専用車種を開発していた。一部は日本メーカーへOEM供給されている。マツダ・ロードペーサーなど)。しかし、日本市場に対しては、基本的にアメリカ仕様車を若干の仕様変更をしただけでそのまま展開するという手法を取っていた。 逆に欧州車は、そもそも輸出への取り組みが強いため、日本市場に対しても右ハンドル仕様車を展開していきシェア拡大していった(一部の左側通行の国では、そもそも左ハンドル車そのものが禁止の国もある)。現在はアメリカ車でも日本向け右ハンドル車を生産・販売するようになっているが、まだまだ欧州車に比べてシェアは低い。

現在のメーカー・ブランド

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