株式分割について
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株式分割(かぶしきぶんかつ)とは、
資本金を変えないで1株を細かく分割すること(
株式併合の対義語)。
株式会社が発行する
株式の流通量を増加させたいときなどに利用される。
新株発行の一種である。
沿革・歴史
以前は
株式配当や
無償交付、
無償増資とも呼ばれており、
商法上も株式分割と株式配当、無償交付は個別に規定が存在していたが、
1991年の商法改正で株式分割に統一された。これは、「株主の所有する株式が分割により増加すること」と「株主に対し持株数に応じて一定割合の株式を無償に交付すること」が新株を発行するという点においては法的には同一の事象であるからと説明される。なお、
2005年に成立、公布された
新会社法では、
185条で新たに
株式無償割当てという概念が登場している。これは、
種類株式が制度化されたのに伴い、異種の株式の交付を、従来の株式分割の概念でとらえることが困難になったためである。
概要
従来の株数を1とした比率で表され、例えば「1:3」の場合、1株に対して2株が無償で、
基準日(
183条2項1号)に
株主名簿に記載された
株主に対し配られることになる。持株数は3倍になるが、(理論的には)
株価は1/3になるので、
資産の総額(
時価総額)自体は変わらず、またすべての株主の持株数が均等に増加するので持分比率の変動もない。
よって、日本法においては、
株式併合(
180条2項)の場合と異なり、株主総会の特別決議(
309条2項)までは法律上要求されず、
取締役会設置会社においては、
株主総会の通常決議すら不要で、
取締役会の決議のみで分割が可能である(
183条2項)。
株式分割が行われると、現に二以上の種類の株式を発行していなければ、
発行可能株式総数を増加する定款の変更は、株主総会を経ることなく出来る(
185条)。
実際の例では、1:1.1(かつての言い方でいう1割無償)などの形が多い。分割によって発生した
単元株式数未満の株式については、会社への買取を請求することができる(
株式買取請求権、
192条1項)。
背景
株式分割は、単元単価が高値をつけており市場
流動性が低下しているなどの状況がある場合、株式分割によって単元あたりの単価を縮小させることで市場流動性を向上させるために行われることが多い。
株式分割によって取得単価の縮小と全体株数の増加によって、市場流動性が高まり株式が取得しやすくなる等の効果がある。
なお、かつては株式分割で取得単価の縮小により需要が増加しても、新株(株券)が市場に流通するまでに一定期間あったために、株価が上昇する場合があった。しかし、証券取引所からの通達で1:5以上の株式分割を抑止する方針が出されたことや、
証券保管振替機構(
ほふり)に預託された株券については
2006年1月4日以降株式分割割当日の翌日を効力発生日とする等の制度改正によって株式分割による需給の空白期間が無くなったことから、需給を原因とする大幅な株価変動は少なくなった。
株式分割をめぐる現代的問題
従来は、
株式の額面額(券面額、株金額)や
株券の発行コストが株式分割を法的にあるいは事実上限定する役割を果たしていたが(商法旧第166条2項)、額面株式が廃止され(
2001年商法改正)、また、株券を必要としない制度(
社債、株式等の振替に関する法律、なお会社法においては株券不発行が原則となっている)が整備されたことで、特に
上場会社についてはほぼ無限定に株式分割をすることが可能になり、大幅な株式分割によって株価上昇をさせる手法が問題になった。特に
2006年には
ライブドアの
粉飾決算事件に絡んで、同社の度重なる株式分割がクローズアップされ「現代の
錬金術」と揶揄された。詳細は
株式分割バブルを参照。
株式分割に関する記録
最大株式分割
ニューディール(
東証マザーズ) 1:1000(
2004年2月1日、1000株を1単元とする単元株制度導入)
三菱UFJフィナンシャル・グループ(
東証一部) 1:1000(
2007年9月29日、100株を1単元とする単元株制度導入)
※ただし、上記の2社は分割と同時に単元株制度の導入を行っているため、実質は以下の3社である。
関連項目
株式分割について