三菱・iについて
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i(アイ)は、
三菱自動車工業が
2003年のフランクフルトモーターショーに出展した同社の
コンセプトカーであり、
2006年に販売を開始した
軽自動車である。
概要
近年の軽乗用車としては珍しく、5ドアのボディでありながらエンジンをリア・ミッドシップマウントし、高効率なパッケージングを採りながら重量配分の最適化により操縦安定性、走行性能を高めている。
三菱自動車の軽自動車では、派生車を除くと
eKワゴン以来4年3ヶ月ぶりのニューモデルである。
iの開発を指揮したのは、2代目
パジェロでプロジェクトエンジニア、現プロジェクトエグゼクティブである福井紀王。
コンセプトは
プレミアムスモール。発売当初はターボエンジン搭載モデルのみをラインナップ、車両本体価格は128万円以上だった。2006年10月に自然吸気エンジンモデルが登場し、2007年12月発売の最廉価「Sグレード」は106.05万円から購入できるようになった。
生産は水島製作所(
岡山県倉敷市)。
それまで主に安さを売りにしていた軽自動車全般が、iの登場を契機にして高品質化・高価格化したと考える消費者や評論家は少なくない。
スタイル・機構
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エンジン
新開発の
直列3気筒DOHC12バルブ、
可変バルブ機構"
MIVEC"付き
3B20型。
自然吸気、または
インタークーラー付
ターボエンジンである。
45度傾けて搭載し、低重心化を図っている。
ターボは低回転域から効果のある仕様である。
このエンジンのダイムラーへの供給契約が締結されており、排気量を999ccに変更して2007年モデルチェンジの次期型スマートに搭載している。
レイアウト
ホイールベースは2007年4月現在、既存の軽自動車としては最長(2,550mm)。ミッドシップレイアウト故にフロントにエンジンを搭載していないためステアリングの切れ角を大きく取れ、ロングホイールベースにも関わらず最小回転半径は4.5m。
国内の軽自動車では唯一、後面オフセット衝突にも対応している。
エンジンは後部座席の後ろに傾けてマウントされており、長いホイールベースと相まって、従来の軽自動車のイメージを変える広い室内空間を実現した。エンジンの直上が荷物室となるため、荷物室の床の地上高が他車より高めである。その為積載できる荷物の量は他社より若干少ない。荷物室の床には防熱対策が手厚く施してあり、エンジンの熱が荷物に影響することはない。
エンジンのリア・ミッドシップレイアウトによって、それまでの
軽トールワゴンと比べてシャープなハンドリングである。2006年10月のマイナーチェンジで、フロントにネガティブキャンバーを付加したセッティングになり、さらに軽快なハンドリングが体感できる。自動車評論家の中にもこの独特のハンドリングを評価する声が多い。
関連特許を持つホンダからの技術供与により、運転席下に燃料タンクを置く
センタータンクレイアウトである(カタログに記載)。
全高は1.60m。都心の
機械式立体駐車場に多い、1.55mが上限の場合は進入することができない。
駆動
二輪駆動モデルは後輪駆動。四輪駆動モデルはフルタイム4WDシステム(オンデマンド方式)で
ビスカスカップリング(VCU)式
フルタイム4WDを採用し、路面や走行状況に応じて後輪から前輪に駆動力を最適配分、すべりやすい路面でのスムーズな発進・加速と優れた走行安定性を得ている。
前輪は145/65R15、後輪は175/55R15と、前後でタイヤ、ホイールのサイズが違う。
特別仕様車
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i-Play Edition(2006年5月17日 - 9月)
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*アップルコンピュータのオーディオプレイヤー「iPod nano」専用スロットなどを装備するほか、アイのロゴマークが刻印されたiPod nanoを進呈。
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Limited(2006年7月1日 - 10月)
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*S(初期)をベースに、専用AM/FMラジオ付CDプレーヤー+4スピーカー、UVカット機能付プライバシーガラスを標準装着化。Sよりも低価格。
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i倉敷(2006年12月14日 - 2007年3月)
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*S (NA) をベースに、ジーンズ柄シート生地、専用AM/FMラジオ付CDプレーヤー+4スピーカー、UVカットプライバシーガラス、“i倉敷”専用デカールを装備。岡山三菱自動車のみで100台限定販売。
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1st Anniversary Edition(2007年1月16日 - 9月)
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*L及びMをベースに、インテリアではブラックのドット柄を採用したシート、インパネ、トリム、カーゴルームカーペットなどを、エクステリアでは水滴防止ドアミラー、左右フロントドアガラスの撥水コーティングとUV&ヒートプロテクトガラス(フロントウィンドウ)などを追加装備する。
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Casual Edition(2007年6月19日 - 12月)
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*S (NA) をベースに、バニティミラー(運転席・チケットホルダー付)、プライバシーガラス(リヤドア・テールゲート)、UV&ヒートプロテクトガラス(フロントウィンドウ)を追加装備する。
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Sport Style Edition(2007年9月20日 - 12月)
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*LXまたはGをベースとして、外装にROAR製のグリル一体型フロントエアロバンパーやルーフスポイラー、マフラーカッターに装飾。内蔵には、専用色センターパネルや本革巻きのステアリング、シフトノブを装備する。
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Bloom Edition(2007年12月25日 - 2008年12月)
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*Lをベースに、UV&ヒートプロテクトガラス、ボディと同色の電動格納式リモコンドアミラー、助手席側バニティミラーなどを追加装備。インテリアには、同仕様車専用のミント&ブラウンインテリアを採用。
歴史
初代(2006年-)
受賞歴
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2006年日本軽自動車初期品質調査で1位を獲得。
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2006年度グッドデザイン大賞を軽自動車としては初の受賞。(自動車としては、2003年のプリウス以来2度目)
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2006年日本軽自動車商品性評価調査で1位を獲得。
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2007 日本自動車殿堂カーデザインオブザイヤーを受賞。
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カービュー・カー・オブ・ザ・イヤー2006〜2007 国産部門で受賞。
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2007年次 RJCカー・オブ・ザ・イヤーを受賞。
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第27回日本カー・オブ・ザ・イヤー特別賞「Most Advanced Technology」を受賞(軽自動車では初)。
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第1回あなたが選ぶカー・オブ・ザ・イヤー大賞・K4オブ・ザ・イヤーを同時受賞。
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日経優秀製品・サービス賞(2006年)最優秀賞(日経産業新聞賞)を受賞。
車名の由来
『I(myself/
日本語の「自分自身」)』、『愛』、および『innovation(革新)』、『imagination(想像)』、『intelligence(知性)』のイニシャルから。
2008年12月から追加された新グレード「Vivace」とは、イタリア語で『いきいきと、活発に』を意味する。
i-MiEV
i-MiEV(アイ・ミーブ
、アイミーブ)は、
三菱自動車工業が
2006年10月に発表し、
2009年6月4日に量産製造を開始
した
電気自動車。大きな蓄電量を持つ
リチウムイオン二次電池を用いた世界初の量産車となる。
概要
軽自動車三菱・iの車体に、
ガソリンエンジンに代えて
永久磁石式
交流同期電動機と重量200kgのリチウムイオン二次電池(バッテリー)パックなど
MiEV技術や
回生ブレーキなどを搭載した同車は、ライバル企業に先駆け三菱自動車が量産化に踏み切った。2009年6月5日に正式発表され、同年7月下旬から
法人を中心に販売開始され
、個人向け販売は2010年4月から始められる
。
二酸化炭素の排出が無く、使用エネルギー単価も
ハイブリッド車の1/3から1/4に抑えられる
[アイミーブは夜間電力価格。ガソリン価格は2009年6月1日・日本国内平均価格(日経産業新聞2009年6月5日p20記事より)]。
充電は高速充電が可能な
三相200
ボルトのほか、家庭用の
単相100ボルトまたは200ボルトにも対応している。バッテリーの製造は、電気自動車用電池の開発・製造専門の会社として
ジーエス・ユアサコーポレーション、
三菱商事、三菱自動車がそれぞれ出資して設立した
リチウムエナジージャパンで行っている。
開発
i-MiEVは、2008年2月以降だけでも延べ295,000km、5億件の走行データが収集された。これはガソリン車とは比較にならない膨大な量で、このために日本の
電力会社7社と提携して40台の試験車を供した。
グローバル・ポジショニング・システムを付けた
データロガーから
通信用
モデムを介して環境や使用条件が性能にもたらす影響を調査し、改良に生かした。また運転者からの意見も取り入れ、残りの走行可能距離を1km単位で知らせる表示機能などを追加した。
また、宣伝を兼ねて社長の
益子修は2007年10月から試験車を社長車として用いた。時にホテルなどで「怪しいクルマ」と判断されて入場を断られることもあったというが、延べ6,700kmを走行した。
課題
量産や販売を先行することで、ノウハウをいち早く積み上げることを狙った同車が収益に寄与するまでには何年もかかると見込まれている。損益分岐点は年間販売30,000台に対し、生産計画は2009年度に2,000台、2010年でも5,000台でしかない。これは電池の生産能力にボトルネックがあるためであり、数百億円の投資などを経て同社では2013年度以降の黒字化を目指している。
その一方で、整備にも課題を残す。ユニット交換が主体となるため技術的なハードルは低いが、その分高価になると予想される。また作業のためには、従来は不要だった
感電を防ぐための
ゴム製
絶縁体作業着や電気取扱いの知識などが求められ、同社では技術研修会の開催など整備士教育に努めている。
歴史
脚注
関連項目
外部リンク
三菱・iについて