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全国オンブズ・情報公開市民センター連名で秘密保全法反対意見書

2012/03/05 17:12


全国市民オンブズマン連絡会議とNPO法人情報公開市民センターは、
秘密保全法に反対する意見書を12/3/5づけで発表しました。
http://www.jkcc.gr.jp/menu6.html

今後も、各種反対運動団体と積極的に連携し、秘密保全法の危険性を世間に
積極的に知らせる活動を行います。

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秘密保全法の制定に反対する

1 政府は「秘密保全のための法制の在り方に関する政府の有識者会議」の報告を受け、秘密保全法案を現在開催中の第180回通常国会に提出する準備を始めた。しかし、政府が制定を検討している秘密保全法は、情報公開法や情報公開条例などの情報公開制度を形骸化させ、取材の自由を著しく制約して市民の知る権利を侵害するおそれがあること、秘密保全の名の下、広く国民、市民を政府の監視下におくことを内容とするものであって、到底是認することはできない。
2 有識者会議は報告書で、?国の安全、?外交、?公共の安全及び秩序の維持の3分野を対象として特に秘匿を要するものを「特別秘密」とし、非公開とすることはもとより、これに対する漏えいに関する行為を広く処罰すること、また、「特別秘密」を扱う者について「人的管理」の名の下にプライバシーにかかわる広範な事項の調査権限を政府に認めることを政府に提言している。
3 問題は、この「特別秘密」の中身が曖昧であって、行政が秘匿したい情報のほとんどを対象とすることが可能な点である。報告書はこうした批判を意識してか、「特別秘密」の範囲を予め一覧表記することや「特別秘密」の要件に「高度の秘匿の必要性」あるいは「我が国の防衛上、外交上特に秘匿することが必要である場合」という条件をかぶせることを提言しているが、これらの「必要性」の判断を情報作成者である行政機関の長が行うことを前提とする以上、限定はないに等しい。行政機関の長による秘匿の合理性の判断がおおよそ社会通念から逸脱していることは、これまで情報公開法5条3号、4号が争点となった不開示処分取消訴訟における行政機関側の主張をみれば明らかである。現に私たちが提起した在外公館の報償費の使途の不開示処分を争う訴訟において、外務大臣は、在外公館が報償費で高級ワインを購入したことを示す領収証が情報公開法5条3号の「公にすることにより、国の安全が害されるおそれ、他国若しくは国際機関との信頼関係が損なわれるおそれ又は他国若しくは国際機関との交渉上不利益を被るおそれがあると行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある情報」に該当する、と主張している。また「公共の安全及び秩序の維持上特に秘匿することが必要である場合」をも「特別秘密」の対象とすることで、国の情報のみならず、都道府県の保有する情報も含め、行政情報のほとんどについて秘密指定をすることも可能となる。しかしそもそも、情報公開制度は行政が公開したくない情報を公開させるものである。しかし、こうした「特別秘密」の指定が、情報公開制度を形骸化させることは明らかだ。
4 「特別秘密」の漏えいに対する刑事罰の規定はさらに問題である。報告書は「特別秘密」の漏えいについて過失や独立教唆なども処罰すること、また、既存の刑事法で犯罪とならない行為についても「特定取得行為」の名の下、処罰の対象とすることを提言している。広範かつ曖昧な「特別秘密」に加え、処罰される行為までも広範かつ曖昧な構成要件を内容とすることで、調査報道が大きな打撃を受けることは明白である。また、全国の都道府県警察の不正経理問題の引き金となった2004年の北海道警の例のように、警察組織における不正経理を内部告発する行動などもすべて処罰の対象としてしまうことも可能となる。
5 報告書は「特別秘密」の管理の手段として、「特別秘密」を扱う対象組織に所属して特別秘密を扱う者自体の管理を徹底することとし、かかる管理を「人的管理」と称して、そのような者の「評価」をすることを提言している。しかし、どう考えても「人的管理」は秘密保全に役立たない。そもそも、秘密を扱うにふさわしい、と判断するためのモノサシは世の中にあるのだろうか。たとえば、住民訴訟や情報公開訴訟を行っている私たちはどうであろうか。税金の無駄使いを厳しくチェックしているからこそ、秘密の担い手とふさわしい、とするものもあれば、時の政府の思い通りに行動しない者など秘密を扱うにふさわしくない、とみるものもあろう。いずれにしても、きちんとしたモノサシがない以上は「人的管理」などという手法は秘密保全に役に立たず,せいぜい、時の政権のイイナリになる者にだけ秘密を扱わせることを正当化するためのお題目にすぎない。しかし問題はさらに深刻だ。こんな作業をするために、いたずらに国民のプライバシーの侵害をすることが必要になってくるからである。まさに百害あって一利なしだ
6 報告書は「国の利益や国民の安全を確保」するために秘密保全法が必要である、という。しかし、民主主義国家において、国が保有する情報はいわば国民の共通財産ともいうべきものである。国民主権原理を基本とし、人権擁護を憲法の基本原理とする国家においては、まずは行政機関の長に不開示についての広範な裁量を認める情報公開法5条3号、4号の規定を改正し、情報の公開原則を徹底したうえで、真に秘密にすべき情報について公開時期、公開方法を定めることによって国民主権原理との調和をはかるべきである。個人の尊厳を基本とし、国民主権原理を基本原理とする日本国憲法は、政府による情報の統制と政府による個人の監視では、平和で安全な国家を実現できないのだ、という経験と自覚の上に成り立っている。秘密保全法はこの憲法原理とも真っ向から対立するものであり、私たちはこの法案化作業に強く反対する。
以上

2012年3月5日

NPO法人 情報公開市民センター
全国市民オンブズマン連絡会議

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