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虐待にあった子どものケア:トラウマインフォームドケアと,TF−CBT

2016/12/05 02:22

 神奈川子ども虐待勉強会で,今回は,児童相談所の先生方から,性的虐待に関するお話を伺いました。
 少し前に,チャイルド・ファースト・ジャパンの「診察技術研修」を受けていたので,医学的な知識等については【おさらい】のような形になりましたが,被害を受けた児童に対する心理的ケアの方法−「トラウマ・インフォームド・ケア」と,「TF−CBT」という方法について,その「さわり」を聞かせて頂いたことは面白かったですね。
 トラウマ・インフォームド・ケアというのは,「トラウマの影響を理解し対応することに基づき,サバイバーや支援者の身体,心理,情緒の安全性に重きを置く。また,サバイバーがコントロール感やエンパワーメント感を回復する契機を生み出すストレングスに基づいた枠組み」という定義があるようです。
 こちらの論文の70頁に書かれていました。
https://ir.lib.osaka-kyoiku.ac.jp/dspace/bitstream/123456789/28264/1/g_mentalcare_7_69-83.pdf
 児童相談所の方は,子どものトラウマについて「この子に何が起こったのか」を身体の怪我と同じようにアセスメントし,その理解をその子どもとも共有し,子どもが自己に対するコントロールを回復するようにする作業だ,と言われていたでしょうか。

 【自己に対するコントロール】。以前読んで,本体ブログでも少し書き留めておいた,スーザン・フォワードの「毒になる親 一生苦しむ子ども」がそういったスタンスで書かれていたような記憶がありますね。取り出して見返してみると,「はじめに」に,「もしあながら『毒になる親』に育てられた子どもだったとしても,現在既に大人になっているとすれば,親から負わされた罪悪感や自己不信などのネガティブな遺産から自分を解放する方法はたくさんある。そのために本書が示している希望とは,あなたの親がたちまち変わるなどという魔法のような偽りの希望ではなく,あなたの心を親の有害な影響から心理学的に解き放つ,現実的な希望なのだ」と書かれています。あるいは,この本の著者などは,そうした「流れ」に属する方なのかもしれないな,と少し思いました。

 ただ,上に引用した論文の76頁において,「7)子どもや家族と関係する機関や組織と連携する」として,「トラウマに影響を受けた子どもや家族は,警察,児童福祉,裁判所,学校など様々なサービス組織とかかわるため,圧倒され混乱する場合がある。また,各組織が連絡せず異なる動きを行っていると,様々な情報に直面し戸惑ってしまう。」として,関係組織間の情報共有や共通でアセスメントを行うことなどが大切であることが書かれていますので,そうした組織連携も含んだ概念なのでしょう。

 そして,児童相談所の先生は,トラウマインフォームドケアでも難しい場合の専門的治療法として「TF−CBT」というものを挙げておられました。こちらについては,児童相談所の方は,【トラウマに焦点化した認知行動療法】と表現されていたでしょうか…。
 調べてみると,兵庫県こころのケアセンターで,実施の手引きやガイドブックを翻訳しているほか,プログラムとして行っているようです。
http://www.j-hits.org/child/index2.html
 今後,仮に児童虐待問題に関わり続けることになった場合には,いずれ目を通してみたい気もしますね…。


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