umasica :桜里さんのマイページ

「記憶と表現」

2013/09/01 21:39



昨日は、相変わらず非常に暑い中、「8/31 記憶と表現 祖父が亡くなって、あたらしい弔い方を探している人たちへ」(撫順の奇蹟を受け継ぐ会・東京支部 学習会)に参加するために、午後は府中の分倍河原駅近くの会場まで出かけた。

関係者からご案内をいただいたのだが、そのプログラムがあまりにも魅力的だったのだ。



いただいた案内からプログラム内容を引き写せば、



記憶と表現
祖父が亡くなって、あたらしい弔い方を探している人たちへ


ある人が言葉を発さなくなって、
その人の記録が残り、記憶に残る。
後に残された者は、記録と記憶とで、
どのような表現が可能なのだろうか?
かつての体験を語る元日本兵のおじいさんたちが
少なくなり、やがて耳を傾ける機会がなくなっていく。
もちろんこれは自然なことで、時間が不可逆であることは、
近代という時代が教えてくれた。
しかし、未来がぼくらを限定する世界であることは、
3.11以降、いやもっと前からみんな気づいているのではないだろうか。
でもこれって、「人が歩いた後に道ができるはずなのに、
現実はレールの上を歩いているのではないか」という感覚と似てる気もする。
多くの人が未来に、歴史に縛られているとしても、
それぞれ固有の領域に属する記憶や表現は、本来、自由であるはずだ。
だからぼくらは記憶と表現を見つめることで、
自分なりの歴史を創造できるのではないだろうか。(案内役:辻 耕)


中帰連千葉支部の会員たちが、『中帰連の碑』を建てた動機として挙げたのが、「自分たちがもうすぐいなくなり、会が消滅することは必定であり、何らかの形で会の足跡を残したい」という思いだった。限りある時間によってその生が定められているのは、全ての人に言えることだ。そして同じように受け継ぐ会にとって切実なのが、中帰連後の存在意義や活動の主軸をどこに見いだすのか?ということだろう。
受け継ぐ会のこれまでの活動は、中帰連の証言集会を開催し体験を「伝えること」、資料を保存する「アーカイブ」、そして戦犯管理所の訪問や職員の訪日の受け皿といった「中国の人たちとの交流」が挙げられるだろう。これまで中帰連という一次資料を素材にしてきたが、それが叶わなくなる中、今後は二次資料が素材となる。つまり中帰連、受け継ぐ会の人たちの手元にある資料と、人々にある思い出と、つまり記録と記憶を一つの財産として活動していくことになるわけだ。
そこで今回は「記憶」と「表現」に焦点を当て、現代美術のさまざまな作品を紹介しながら、記憶の伝承、そして表現について考えてみたい。それは戦争の記憶を当事者でないものに伝えることは可能なのか?そもそも伝えるということはどういこうことか?を考える機会にもなるはずだからだ。


●紹介作家とプログラム(予定)●

記憶と表現ー祖父が亡くなってあたらしい弔いかたを探している人たちへ

第一部 美術における記憶と表現
section1 イメージの焦点
 「10年代の終戦」展から
  桧山高雄「わたしと戦争」「1945.8.15」
  潘逸舟「NEIGHBOR」

section2 20世紀美術の終着点
 1999年ベネツィア・ビエンナーレから
  ウィリアム・ケントリッジ「Felix in Exile」
  シリン・ネシャット「Turbulent」
  アン・ハミルトン「目を閉じて」
  イ・ブル「majestic splendor(荘厳な輝き)」
  宮島達男「メガデス」

section3 想像する力ー表現とはなにか、中国美術の台頭と共同体意識

section4 記憶とイメージのメカニズム
  蔡国強「威尼斯(ベニス)収租院」
  ヂョン・ヨンドゥ「手づくりの記憶」「ロケーション」

section5 記憶の創造ー不在の表現
  海波「They」シリーズ
  横湯久美「Time Indoors Outdoors」
  石内都「Mother''s」「ひろしま」

section6 記憶の創造ー再び共同体へ
  志賀理江子「螺旋海岸」

第二部 BKU、中帰連のこれから
section1 中帰連の特徴
section2 自分探しー生きる糧としての中帰連
section3 伝わらない言葉ー主体はどこに
section4 これからー「楽しむこと」、「すべてに開かれていること」



結局、2時半から6時過ぎまでかけて、「第一部」だけで時間切れとなってしまったのだが、私にとって辻氏のレクチュア「美術における記憶と表現」は大変に充実した内容であった。

第一部のレクチュアだけでも、三回くらいに分けてのプログラムとすると、突っ込んだ議論も可能になり、収穫もより大きなものとなったはずだ(ちょっと残念)。









Tags: なし
Binder: 現代史のトラウマ(日記数:696/全体に公開)
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最新コメント

  • Comment : 1
    umasica :桜里
     2013/09/01 21:47
    …と、昨日分のメモ記事。

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