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【ふりこ】【コウモリ】他@鉄棒:降り技

2009/10/03 11:50

飛行機とび】に続いて、僕が小学生の頃、行われていた鉄棒技についての覚書。

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【ふりこ】【コウモリ】──僕らはこう呼んでいた。ネットで検索してみたところ【こうもり振りおり】という技がこれにあたるようだ。
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両膝の裏側(ひかがみ)を鉄棒にひっかけてぶら下がり、体を振って地面が一番遠く見える位置にふりあがったところで足をはなす。体を振っていたときの回転を利用して足から着地するというものだ。
「振り子」のように体を振ることから【ふりこ】、「蝙蝠」のように逆さにぶら下がることから【コウモリ】と呼ばれたのだろう。
「飛行機とび」と並んでポピュラーなワザだった。

この技の発展系としては、鉄棒の上に腰かけた体勢から鉄棒を握り、腰を後ろにずらして両膝の後ろ(ひかがみ)に鉄棒をはさむと手をはなし、後方に倒れ込むように回転して【ふりこ】の体勢に入る技があった。僕らの間では【バックコウモリ】と呼ばれていた。
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また、鉄棒の上に腰掛けた体勢から鉄棒を握り、腰を後ろにずらしてひかがみに鉄棒をはさんで(鉄棒を握ったまま)前方に回転し、その反動を使って【ふりこ】の体勢に入る──この技は【前転コウモリ】と呼ばれていた。
鉄棒を握り、両膝裏を支点に後方に回転する両膝掛け回り(こしかけ回り)を数回行って、そのまま手を離し【バックコウモリ】に入ったり、【バックコウモリ】を1度目の回転で降りず、(鉄棒をひかがみにひっかけただけで手は離したまま)さらにもう一回転するという技もあった。

【ふらこ】──これは前述の【ふりこ(コウモリ)】を振らずに行う技。【ふりこ】に対して、これをもじって【ふらこ】なのだろう。「ふらないウモリ」で【ふらコ】あるいは「ふらないふり」を詰めて【ふらこ】といったところか。【静止ふりこ】とも呼ばれていた。
形としては「振らずにおこなう【ふりこ(コウモリ)】」だが、運動の原理としては全く別のもの。【ふりこ(コウモリ)】やその発展技と比較すると見た目は地味だが、実は難易度はかなり高くなる。そのせいか、使い手は少なかった。
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【ふりこ(コウモリ)】は脱力し腰をのばした状態で行われるが、【ふらこ(静止ふりこ)】体を締めて行う(回転のきっかけをつくる時には体を締める=固める/脱力していると力が分散して充分な回転が得られなくなる)。腰を引くようにして重心と鉄棒をはさむ膝裏(力点)を近づけ、回転半径を縮める。静止した状態から一瞬で勢い良く足先(膝下)を振りこみ(その反作用でひかがみが強く鉄棒を押す)、膝を跳ねるように伸ばした足をそのまま上体に引きつけ、屈伸状態で着地する。落下する体が宙にある一瞬の間に(顔面が地面に激突する前に)足で地面を受け止める──そんな居合いにも似た技だった。

体を大きくスイングさせる【ふりこ(コウモリ)】や【バックコウモリ】を行うと鉄棒が振動するが、ピクリとも動かない静止状態から行う【ふらこ(静止ふりこ)】の演技後の鉄棒の振動は、意外な事にそれ以上である。
深く曲げていた膝を一瞬で爆発的にはじくことで、ひかがみが激しく鉄棒を押すためだ(激しく鉄棒が振動するくらいでないと回転力が得られず足から着地できない)。
スイングの勢いを使って降りる【ふりこ(コウモリ)】では着地点が鉄棒より前方になるが、【ふらこ(静止ふりこ)】では逆に着地点は鉄棒より後方(手前)になる。回転力となるひかがみで鉄棒を押す力が体を手前にとばすためである。
【ふりこ(コウモリ)】は多くの人が知っていると思うが、地味な割に難易度が高い(あまり取り組む者がいない?)【ふらこ(静止ふりこ)】を知る人は少ないのではないだろうか。

【ジェンマおり】──というのは後に僕が(便宜的に)つけた呼び名。小学生の当時はこの技に名前がついていた記憶は無い(中学に入ってからジュリアーノ・ジェンマがマカロニウエスタンの中でこの技を披露しているのを見たので、こう呼ぶ事にする)。
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【バックコウモリ】が両膝うらを鉄棒にかけ、ひかがみを支点に後方回転したのに対し、【ジェンマおり】はひかがみを鉄棒にかけない。鉄棒に浅く腰掛けた姿勢から(鉄棒に手を触れたり足をかけたりすることなく)そのまま後方に上体を倒し、1度反らせた体を「く」の字に折って(足を振り込む反作用を利用し尻で鉄棒を押し)、後方回転して着地する──という技である。

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鉄棒遊びの技については流行り方は、おそらく地域や時代によっても格差があるだろう。呼び方も色々あったに違いない。
器械体操や体操競技で使われるような技ならネット上で情報を拾えそうだが、鉄棒遊び程度の技については案外情報が少ない気がする。そんなわけで、僕が小学生時代(3〜6年生)に行われていた鉄棒技を記しておくしだい。


Binder: 星谷 仁のバインダー(日記数:25/全体に公開)
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最新コメント

  • Comment : 1
    太一
    太一さん
     2009/10/09 19:36
    子供の頃は恐怖心と言うものが無かったのか、こういう事を平気でやってたのに。

    大人になった自分は真っ先に恐怖心が襲ってきます(;´д`)

    でも、やってみたい!

  • Comment : 2
    星谷 仁
     2009/10/09 21:30
    僕が小学生の頃には、鉄棒ブーム(?)がありました。
    見慣れない技の使い手が現れるとギャラリーが集まり、にわか弟子(?)が増えて、鉄棒のまわりはにぎやかに。
    当時はテレビゲームなどなかったのですが、お気に入りの技を攻略して次のステージ(発展技)に進む楽しみ・達成感もあったりして……今のバーチャルゲームのような感覚もあったのかもしれません。体をはったゲームですが(笑)。
    ときには失敗して痛い思いもしましたが、それだけに恐怖心に打ち勝って技を習得した時は嬉しかったものです。

  • Comment : 3
    ゆーり
    ゆーりさん
     2009/10/11 19:43
    10歳くらいでとても高度な技術を習得されていたのですね
    凄いです。こういう外の遊びは現代には少ないでしょうね。

  • Comment : 4
    星谷 仁
     2009/10/11 21:52
    体操競技の技に比べれば難易度はそれほどのものではなかったのでしょうが、子供たちが自分たちの力で覚えたり教え合ったりして出来るようになっていく──というのが楽しかったように思います。

    今は公園で遊ぶ子がだいぶ少なくなってしまったみたいですね。
    僕らが子供の頃に親しんだ鉄棒技も今や絶滅同然!?
    なんだかちょっとさびしい気がします。

  • Comment : 5
    ゆーり
    ゆーりさん
     2009/10/11 22:38
    ほんとですね
    さびしい限りです

  • Comment : 6
    星谷 仁
     2009/10/11 23:57
    昼間なのに閑散とした公園……。
    だれもいない鉄棒もさびしげに見えます……。

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