星谷 仁さんのマイページ

アンチ電池と永久機関

2008/05/19 15:55

子どものとき遊んだオモチャのことはあまり覚えていないが、モーターで動くオモチャは好きではなかった。モーターは電気をくう。電池が切れれば動かなくなってしまう……動かなければ壊れたも同然。動かし続けるためには高価な(子どもの感覚)電池を買い続けなければならない。その点ゼンマイは、巻きさえすればまた動く──タダで動くのが良い。その他、手動で遊べるオモチャの方が安心感があった。
「電気(電池)を使わずに動くオモチャ」──これが僕には魅力があった。

そんな僕が小学校の終わり頃に考えたからくりがあった。小学生の工作能力の限界から実際に作り上げるには、さらなる工夫(いかにして作るか)が必要だったが、図面上では完成していた。てこやりんじくを応用し永久に動きづける装置だった。
「電気を使わないモーター」である。
電気だけではなく、いっさいの燃料を使わずに回り続ける。
子供心に、これはすごいものを思いついたと考え、特許を取得しようと発明に関する本を買った記憶がある。
(当時は『アイデア買います』という発明投稿番組があり、これをよく見ていたので「特許」なるものがあることは知っていた)

ところが、僕が考えた「電気を使わないモーター」──これが【永久機関】と呼ばれるもので実は過去に学者が考え出したもの(すでに他者が考案したもの)だった……ということを、後に雑誌(『6年のかがく』だったか?)で知ることになり、大いにショックを受けた。

雑誌に紹介されていた永久機関のイラストを見たとき、まず激しい衝撃を受けた。最初に思った事は「僕のアイディアが盗まれた!?」(←そんなハズはないのに<笑>)。
ちなみに、紹介されていた永久機関は円盤の中に仕切られた部屋がありこの中を鉄球が低い方へ移動する事によってバランスがくずれ円盤が動くというもの──これは僕が考案したものとほぼ同じだったのだ。
こちらのサイトで紹介されているものがそれ。
僕の場合は作る予算の関係で「低い方へ移動するおもり」に鉄球ではなく、水を使うつもりだった。
このタイプの他に、やはり、てことりんじく、てこと浮力をポンプを組み合わせたものなど、計3タイプの「電気を使わないモーター」を考えていたのだが……、
「【永久機関】は実現しない」──というその記事を読んで更なる衝撃が走った。
当時はエネルギーの概念などなかったから、なぜ動かないのか、にわかに信じられなかった。
人生最初の大きな挫折は、これだったのではないか──というくらいへこんだかもしれない(笑)。

当時は、他にも色々なオモチャや道具を考えたりしていた。どれもモーターを使わないものだったが、実際に作ってみることはまれだった。実行力がなかったこともあるが、実現するより考える方が好きだったのだろう。

ちなみに、踏んだ圧力で開く自動ドア──なんていうのも考えたことがある。
ドアの前に立つと、体重でプレートがわずかに沈み、それに連動するしくみでドアが開く──というもの。ドアから離れると、沈んでいたプレートがバネで持ち上がり連動してドアも閉まる──というしかけである。
自動ドアを見て電気嫌いの僕なら──と電気を使わない方式を考えて思い付いたものだが、今考えてみてもけっこうエコなシステムかも?

世の中、電気仕掛けの物ばかり目立つが、子どもの時のビンボー人感覚で、電気を敬遠していたのと、勉強嫌いもたたって、電気の事は未だにさっぱりわからないでいる。

最近でもふと考えるのは自転車のブレーキをかけるさい減速してムダにしていてるエネルギーをバネのようなものにためておいて、スタート時に打ち出す力として利用できないか──ということである。
坂を下る時にブレーキをかけたり、交差点、信号などでせっかく出ているスピートを落とさざるをえないとき、「もったいない」と感じる人は多いだろう。
減速するさい、捨てているエネルギーを機械的なしくみで蓄えておき、スタートするさいに放出できたら便利ではないか。自転車はスタート時の「よっこらしょ」が、けっこう力を使うところである。このときバネ仕掛けのような補助力が働けば、こぎ出しがずいぶん楽になるはずだ。

ダイナモを回し、電気に変換して蓄える仕組みはすでにあるのだろうが、やはり僕はバネやゼンマイのようなものを使った(電気を使わない)機械的・力学的なしくみを考えてしまうのである。


Binder: 星谷 仁のバインダー(日記数:25/全体に公開)
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