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沖縄長谷寺で講演・初めての沖縄行

2019/02/28 18:27

 日本在住のチベットの高僧ニチャン・リンポチェが沖縄で法要をされ、私も前座でお話させていただきました。

 もともと民俗学に関心を持っていたので(『神と仏の倫理思想〔改訂版〕』参照)、意外に思われるのですが、これまでご縁がなく、沖縄行は今回がはじめてです。
 2月14日に那覇空港に着き、リンポチェ一行と合流して、地元の方との交流会に参加しました。
 翌15日は、ガンガラーの谷へ。鍾乳洞の天井が崩落してできた谷で、ガイド付きのツアーに参加しました。沖縄は隆起したサンゴ礁でできていて、雨水が地下にしみ込んで石灰石を溶かして鍾乳洞を作ります。谷の近くには有名な玉泉洞があります。ガンガラーの谷も、鍾乳洞の形を保っている箇所と、天井が崩落して渓谷になっている箇所がありました。

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 翌16日は沖縄長谷寺(糸満市潮平1番地)で講演。岡田隆英副住職のご要望で、私は「祖先崇拝、土地神信仰と仏教」という題でお話ししました。

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 仏教は空の思想のようにいわれることがあるが、それは伝統的な捉え方とは異なり、仏教が体を使って修行する宗教であるということは、私たちが体をもって今ここにいて、周囲の環境との関わり、人々との関わりのなかで生きていることと無関係なものとして、空(くう)があるわけではないことを意味している。人々との関わりには、生きている人との関わりも、すでに亡くなった方との関わりも含まれる。『般若心経』に「色不異空、空不異色、色即是空、空是即色」と説かれているとおりで、「色」(しき)とは、私たちの体や目に見えている世界のことである。

 日本でもチベットでも、仏教はそれ以前から存在していた信仰と結びつくことで根をおろしており、リンポチェがおこなうサン供養は、よい香りのする葉や様々な供物を火にくべて、煙の形で三宝や神々に供養する儀式で、古代チベットに仏教が伝わる前からおこなわれていたと言われている。
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 翌日はご住職の法話会に飛び入りで参加させていただき、お参りに来られていた土地の方に案内していただいて、近くの御嶽(うたき)巡りをしました。勢理(じり)グスク・富盛の石彫大獅子〜受水走水(うきんじゅ・はいんじゅ)〜浜川御嶽・ヤハラヅカサ〜ミントングスク〜斎場(せーふぁー)御嶽〜タク川ノ御嶽とまわり、石が珊瑚が化石化したものであることは変わっていますが、水の湧くところが聖地となっているのは、本土と共通していると感じました。

 沖縄長谷寺は、戦争の激戦地の近くの小高い丘の上にあり、崖下には古いお墓が残っています。供養の煙がたなびき、神々やこの地に眠る霊、戦争で亡くなられた方にはよい供養になったのでは、と思います。東京江戸川区のお寺のご住職だった岡田弘隆住職が沖縄に観音さまをまつるようにとお告げを受けて、宝石商の方のお宅だったのを譲り受けてお寺にしたものです。今回のリンポチェの法要も、観音さまのお招きだったのかもしれません。これをご縁に、リンポチェがたびたびここを訪れられ、この地に仏教の花が開くことを願います。


Binder: ナーガールジュナ仏教研究所(日記数:100/全体に公開)
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