住宅ローンの流れとは?契約手続きの申し込み・審査・融資実行までを解説

住宅ローンについて検討する前にまず流れを知りたい

そのように考えている方は多いのではないでしょうか。

住宅の購入手続きや住宅ローンの手続きをおこなうときには、タイミングが重要になることがあります。

適切なタイミングで手続きを進めるには、全体の流れを知っていることが必要です。

そこで本記事では、住宅ローンの流れや本審査承認後から融資実行までの流れのほか住宅ローンの事前審査や本審査、契約手続きの必要書類などについてもご紹介します。

また、住宅ローンの借り換えを検討中の方のために、借り換えの流れと新規借入の流れの違いについてもご説明します。

住宅ローンの流れを知ることでしっかりと準備をし、タイミングを逃さないようにしてください。

新築・中古の戸建住宅およびマンション購入に必要な費用相場


マイホームは人生でもっとも大きな買い物ともいわれますが、購入にかかる費用はいくらくらいなのでしょうか。

国土交通省が集計した「住宅市場動向調査」によると住宅購入の平均価格は下記のようになっています。建売住宅(分譲戸建住宅)とマンションは三大都市圏、注文住宅は全国での購入価格の平均です。

住宅の種類 新築 中古(注文住宅は建て替え)
建売住宅 3,851万円 2,585万円
マンション 4,457万円 2,746万円
注文住宅 4,615万円 3,555万円

住宅の種類や新築/中古によっても購入価格に差はありますが、新築の建売住宅やマンションでは4,000万円前後中古の戸建住宅やマンションでも2,000万円以上必要だということがわかります。

さらにデータによると購入者の自己資金は40%前後となっており、購入額の約60%は借り入れによるものです。

借入額の平均金額は以下のようになっています。

住宅の種類 新築 中古(注文住宅は建て替え)
分譲戸建住宅(建売住宅) 2,830万円 1,575万円
マンション 2,702万円 1,551万円
注文住宅 3,361万円 1,830万円

データでは、借り入れ先には親族なども含まれますが、ほとんどの方は銀行などの金融機関で住宅ローンを組むことになるでしょう。

このように、住宅の購入と住宅ローンは切っても切れない関係なのです。

住宅ローンの借入の流れとは?


住宅ローンの流れを住宅購入の流れと合わせてご紹介します。

住宅ローンの流れ 住宅購入の流れ
土地・建物についての情報取集と内覧
住宅ローンについての情報収集と相談
事前審査に申し込み 購入希望物件の決定
事前審査承認 物件購入の申し込み
本審査申し込み 売買契約手続き
本審査承認
住宅ローン契約手続き
融資実行 決済
引き渡し

情報の収集と相談

情報の収集と相談
「数千万円のお金を借りる」という行為は、多くの方にとってはじめてのことで、何からすればいいかわからないという方もいるのではないでしょうか。

一口に住宅ローンといっても、選ぶ銀行などの金融機関や商品などによってさまざまな違いがあります。

ですから、住宅ローンに関する情報収集や比較はとても大切です。

もっとも手軽な情報収集の手段はインターネットの検索でしょう。

金利や諸費用、条件などを比較してから窓口での相談や相談会への参加をしてみると良いのではないでしょうか。

最近は銀行など金融機関のサイトだけでなく、一括で比較できるサイトもあります。

また、注文住宅の建築を依頼するハウスメーカーや購入物件を取り扱う不動産会社に提携している住宅ローンがあれば相談も可能です。

提携の住宅ローンは、手続きがスムーズにできたり、金利の優遇などを受けられたりといったメリットがある場合もあるので、選択肢のひとつとするといいでしょう。

住宅ローンの借入期間は長いため、わずかな金利の差などでも大きな違いになります。

納得いくまで情報収集と相談をおこない、あなたに合った住宅ローンを選んでください。

事前審査の申し込み

事前審査の申し込み
住宅ローンの流れの中で大切なポイントのひとつが事前審査の申し込みをするタイミングです。

住宅ローンの事前審査は、購入希望物件決定後、売買契約の手続き前に申し込みをします。

事前審査とは、正式な審査(本審査)の前に基本的な情報を基におこなわれる審査のことです。

住宅ローンの事前審査の結果は申し込み後、即日~1週間でわかります。

ほとんどの場合、住宅ローンの事前審査の結果がでないと売買契約の手続きができません。

売買契約の手続き前に事前審査の申し込みが必要な理由は、住宅ローンで必要な融資を受けられることを証明するためです。

また、住宅ローンの事前審査は、無料で複数申し込みできるので審査後に提示された金利などの条件を比較して、本審査に申し込みをする住宅ローンを選ぶこともできます。

事前審査後から本審査までの流れ


住宅ローンの事前審査承認後の流れは以下の通りです。

  1. 1.売買契約の手続きをする
  2. 2.本審査の必要書類を用意
  3. 3.本審査に申し込み

住宅ローンの本審査は、事前審査よりも厳密におこなわれるため審査期間も長くなります。

一般的に1週間~2週間、長いときには4週間ほどです。

本審査の必要書類は数が多いため、事前審査に申し込みをするときに合わせて準備をはじめましょう。

特に楽天銀行やソニー銀行のようなネット銀行では、住宅ローンの事前審査申し込みから本審査申し込みまでの期間が短いので注意が必要です。

本審査後から融資実行までの流れ

住宅ローンの本審査後は次のような流れで融資実行までおこなわれます。

融資実行とは、融資金が契約者の口座に振り込まれることです。

本審査で承認された後、銀行など融資を受ける金融機関と住宅ローンの契約(金銭消費貸借契約)手続きをします。

利用する場合には、それぞれの契約手続きも必要です。

  • 生命保険会社と団体信用生命保険(団信)
  • 保証会社と保証委託契約

その後の融資実行は、購入代金の残金決済と同じ日に不動産会社・司法書士、同席でおこないます。

住宅ローンの契約手続きから融資実行までに必要な期間は借り入れ先によって異なるため、引き渡しが遅れないよう申し込み前に確認しましょう。

決済日の流れは以下の通りです。

  1. 1.手続き書類確認
  2. 2.融資実行
  3. 3.残金決済
  4. 4.登記費用支払いと司法書士による登記申請(所有権移転・抵当権設定)
  5. 5.諸費用支払い
  6. 6.引き渡し

融資実行の翌月、または翌々月から返済がはじまります。

注文住宅で住宅ローンを利用するときの流れ

注文住宅は、融資実行までの流れが、建売住宅を購入した場合の流れと異なることがあります。

住宅ローンの融資実行は建物が完成したときにおこなわれますが、注文住宅では、その前に土地購入代金や着手金が必要なケースがあるからです。

そのようなときには、住宅ローンの融資実行日の前に、つなぎ融資や土地先行融資を利用して融資を受けます。

ただし、つなぎ融資には金利が高いなどのデメリットもあるので、つなぎ融資や土地先行融資を利用するときには注意してください。

住宅ローンの契約ための必要書類


住宅ローンの契約の必要書類は以下の通りです。必要書類の詳細は銀行など金融機関ごとに異なります。

必要書類 具体的な書類の例
身分証明書 運転免許証
パスポート
マイナンバーカードなど
住民票の写し 家族全員の続柄の記載があるもの。
現住所で契約と登記:現住所のもの2通
新住所で契約と登記:現住所のもの1通、新住所のもの2通
印鑑登録証明書と実印 現住所で契約と登記:現住所のもの2通
新住所で契約と登記:現住所のもの1通、新住所のもの2通
通帳/キャッシュカード 返済用口座のもの
収入印紙 借入金額500万円以内:2,000円
借入金額500万1円~1,000万円以内:10,000円
借入金額1,000万1円~5,000万円以内:20,000円
借入金額5,000万1円以上:60,000円

借り換えの場合

住宅ローンの借り換えの場合には、新規借入と同様の必要書類のほかに登記識別情報(不動産登記済権利証)が必要です。

住宅ローンの審査とは?事前審査と本審査について


住宅ローンの審査には、先に述べた通り事前審査、本審査の2段階があります。

金融機関によっては住宅ローンの事前審査を仮審査、本審査を正式審査と呼ぶことがありますが同じ意味です。

住宅ローンの事前審査では、以下のような情報を基に審査をします。

  • 年収
  • 雇用形態
  • 年齢
  • 返済負担率(返済額が年収に占める割合)
  • 信用情報
  • 物件の担保価値

住宅ローンの事前審査で重視されるのは担保価値よりも返済能力です。

本審査では事前審査の情報だけでなく、以下のような情報も加え、事前審査よりも厳密な審査がおこなわれます。

  • 健康状態(団体信用生命保険(団信)加入のため)
  • 完済時年齢
  • 総借入額
  • 土地・建物の瑕疵

本審査では返済能力だけでなく、土地・建物についても詳しく審査するため、中古住宅などは現地に出向くこともあります。
また、住宅ローンの事前審査は申し込みをした銀行などの内部でおこなわれるのに対し、本審査をおこなうのは保証会社(【フラット35】は住宅金融支援機構)です。

住宅ローンの本審査で厳密に審査した結果、事前審査で融資が承認されていても本審査で否認されて融資を受けられないことがあるので注意しましょう。

住宅ローンの事前審査、本審査のどちらも審査基準は申し込みをした銀行などの金融機関によって異なります。

住宅ローンの新規借入と借り換えの流れの違い

ここまでは住宅ローンの新規借入の流れについてご説明してきましたが、住宅ローンの借り換えの場合には本審査後の流れが異なります。

借り換えでの本審査後の流れは以下の通りです。

  1. 1.銀行など、現在の借り入れ先へ繰り上げ一括返済の連絡
  2. 2.返済金額の試算表の受け取り
  3. 3.借り入れ先に一括返済の申請書を提出
  4. 4.借り換え先の住宅ローンの契約手続き
  5. 5.一括返済
  6. 6.抵当権抹消登記
  7. 7.借り換え先への抵当権登記

近年の住宅ローン借り換え需要の高まりを受け、大手銀行やネット銀行が金利の優遇や専用商品の取り扱いをしています。

例えば、新生銀行では住宅ローン利用者の多くが借り換えです。

住宅ローンの借り換えを検討しているときには、しっかり情報収集をして、借り換えに適した住宅ローンを選んでください。

住宅ローンの電子契約の流れ

楽天銀行やソニー銀行のようなネット銀行の住宅ローンや、都市銀行などのネット専用住宅ローンは、事前審査の申し込みから契約までをインターネット上の電子契約でおこなうことが可能です。

金融機関によって異なる点はありますが、基本的な流れは以下のようになります。

  1. 1.年収などを入力して住宅ローンの事前審査を申し込み
  2. 2.管理用ページの作成手続き
  3. 3.必要書類の画像をアップロードして住宅ローン本申し込み
  4. 4.電子認証を用いた契約手続き
  5. 5.抵当権の設定登記
  6. 6.融資実行

電子契約では上記の流れの通り、基本的にはインターネット(一部郵送)で手続きが完結しますが、登記に関しては司法書士との面談が必要です。

まとめ


住宅ローン新規借入の流れや事前審査・本審査、住宅ローンの借り換えの流れとの違いについてご理解いただけたでしょうか。

住宅ローンの流れは以下の通りです。

  1. 1.物件を決める
  2. 2.住宅ローンの事前審査を受ける
  3. 3.売買契約の手続きをする
  4. 4.住宅ローンの本審査を受ける
  5. 5.住宅ローンの契約手続きをする
  6. 6.融資実行
  7. 7.引き渡し

住宅ローンの流れを事前に知っておくことで、良いタイミングでの住宅ローンの事前審査や本審査の申し込みなどができ、引き渡しまでの手続きがスムーズになります。

住宅ローンを利用するときには、本記事でご紹介した住宅ローンの流れを参考に、住宅ローンの選定や契約手続きをしてください。