【2022年】住宅ローンの金利相場とは?最新の金利動向・推移などもご紹介
「最新の金利相場にどんな変動があるのだろう?」
「金利相場を踏まえてどのタイプの住宅ローンを選べばいいのかわからない」
「今後の金利相場が上昇した場合のリスクは?」
住宅ローンを組もうと考えたとき、最初に気になることのひとつが金利相場でしょう。
しかし、数値としての金利相場はわかっても、それを住宅ローン選びにどう活かせばいいかわからないという方も多いのではないでしょうか。
最長35年と借入期間が長い住宅ローンでは、少しの金利の違いや、選んだ住宅ローンのタイプが最終的な返済総額に大きく影響することもあります。
また、金利相場の影響で将来的に月々の返済額が突然上がるようなことになれば家計が破綻することにもなりかねません。
そこで本記事では、長期的な資金計画の下、あなたにあった住宅ローンが選べるように3つの金利タイプの住宅ローンについて、最新の金利相場と推移、返済方法による将来的な違いなどについてご紹介します。
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目次
住宅ローンの金利タイプは3つ
住宅ローンには、変動金利型住宅ローン、全期間固定金利型住宅ローン、固定金利期間選択型住宅ローンの3種類の金利タイプがあります。
変動金利型住宅ローンは、借入期間中も金利変動が返済金額に反映される住宅ローンです。
これに対して、全期間固定金利型住宅ローンと固定金利期間選択型住宅ローンは、住宅ローンを契約したときの金利が完済時まで、または選択した期間中適用される住宅ローンになります。
3つの住宅ローンには、それぞれメリット・デメリットがあるため、ご自身のライフプランや資金計画にあった金利タイプの住宅ローンを選ぶことが大切です。
変動型とは
変動金利型住宅ローンとは、経済の状況に合わせて金利が変動する住宅ローンです。金利の見直しは、通常6ヵ月ごとにおこなわれます。
変動金利型住宅ローンの借入金利の基準となるのは短期金利です。短期金利は、銀行が優良企業に1年以内の短期融資をおこなうときに適用される金利(短期プライムレート)が指標となっています。また、短期プライムレートの変動に影響するのは日銀の金融政策などです。
変動金利型住宅ローンの最大のメリットは、全期間固定金利型住宅ローン、金利期間選択型住宅ローンと比較して金利が低く設定されていることでしょう。
さらに金利の見直しがおこなわれた時点で、住宅ローン契約時よりも金利が低下していれば、返済額が下がることもメリットです。低金利が続く状況を受けて人気も高まっており、2020年11月に住宅金融支援機構がおこなった調査では、6割強の人が変動金利型住宅ローンを選択していました。
しかしその反面、金利が上昇すれば返済額も増えるというリスクがあります。ただし、変動金利型住宅ローンには5年ルールが適用されるため、実際に返済額が引き上げられるのは5年後です。また、125%により、引き上げの上限は1.25倍と決まっています。
このとき注意が必要なのは、この2つのルールが適用されるのは変動金利型住宅ローンのうち、元利均等返済のみということです。元金均等返済の場合は、金利変動にあわせて返済額も見直しされ、引き上げの上限もありません。
元利均等返済と元金均等返済の詳細については後述します。
全期間固定型とは
全期間固定金利型住宅ローンとは、契約した時点の金利が完済まで適用される住宅ローンです。
この金利タイプの代表的な商品には住宅金融支援機構が提供する【フラット35】があります。また、同じく住宅金融支援機構が提供している【フラット35S】のように、契約時に取り決められた期間で段階的に金利が引き上げられる住宅ローンも全期間固定金利型住宅ローンのひとつです。
全期間固定金利型住宅ローンの借入金利は長期金利に連動します。長期金利の指標のひとつは市場金利(10年国債)です。
全期間固定金利型住宅ローンは、変動金利型住宅ローン、固定金利期間選択型住宅ローンと比較すると金利は高く設定されています。しかし、月々の返済額が住宅ローンの契約時に決まるため、長期的な資金計画が立てやすいのがメリットです。また、現在のような低金利が続いている期間に住宅ローンを契約する場合には、最長で35年間低金利の恩恵が受けられることになります。
固定期間選択型とは
固定金利期間選択型住宅ローンとは、選択した一定期間は金利が固定になり、その後は変動金利型住宅ローンに切り替えるか、固定金利期間選択型住宅ローンを再設定するかを選べる住宅ローンです。具体的に選択した期間終了後にどのような選択肢があるかは、金融機関や商品により異なります。
固定金利期間選択型住宅ローンの借入金利の基準は円金利スワップレートです。金融機関は変動金利のリスクを回避するために、固定金利と変動金利の交換する円金利スワップ(円円スワップ)をおこないます。そのときに短期金利に上乗せされるのが円金利スワップレートです。
固定金利期間選択型住宅ローンでは、2年・3年・5年・7年・10年などの期間が選べます。全期間固定金利型住宅ローンと比較すると金利が低く設定されているので、金利上昇のリスクを抑えつつ、低金利の恩恵を一定期間受けることができます。定年退職や子供の独立など大きなライフイベントにあわせて期間を設定するとよりメリットを活かせるでしょう。
ただし、選択した期間終了後に変動金利型住宅ローンに切り替えたときはもちろん、固定金利期間選択型住宅ローン再設定をしても金利は期間終了時点のものです。金利が下がっていれば返済額も下がりますが、金利が上昇していた場合、返済額が増加します。このとき、変動金利型住宅ローンに適用される5年ルール、125%ルールのようなものはないため、注意が必要です。
住宅ローン新規借入の金利相場と借り換えの金利相場
詳細な住宅ローンの金利相場をチェックする前に、新規借入の金利相場と借り換えの金利相場の違いを見てみましょう。2021年4月1日現在の各金融機関の上限金利・下限金利をピックアップしたデータは以下の通りです。
新規借入の金利相場
- 変動金利型住宅ローンの金利相場:0.380~1.275%
- 全期間固定金利型住宅ローンの金利相場:0.630~1.300%
- 固定金利期間選択型住宅ローンの金利相場:0.280~1.050%
借り換えの金利相場
- 変動金利型住宅ローンの金利相場:0.38~1.275%
- 全期間固定金利型住宅ローンの金利相場:0.970~1.740%
- 固定金利期間選択型住宅ローンの金利相場:0.280~1.100%
上記のデータからわかる通り、新規借入の金利相場と借り換えの金利相場を比較すると、変動金利の相場は新規・借り換えについてどちらも同じです。しかし、全期間固定金利の相場では下限金利・下限金利ともに借り換えが高く、期間選択型固定金利の相場では上限金利で借り換えが高くなっています。
《最新動向》2022年4月の借り換えの住宅ローン金利相場
住宅ローンの借り換えについて各金利タイプの2021年4月1日現在の金利相場を見ていきましょう。
変動金利型住宅ローンの金利相場
必要書類 | 適用金利 |
---|---|
PAYPAY銀行<住宅ローン(借り換え) 変動> | 0.380% |
auじぶん銀行<住宅ローン 全期間引下げプラン(借り換え) 変動> | 0.410% |
SBIマネープラザ<ミスター住宅ローンREAL(借り換え)<通期引下げプラン> 変動> | 0.410% |
住信SBIネット銀行<ネット専用全疾病保障付住宅ローン(借り換え)<通期引下げプラン> 変動> | 0.428% |
新生銀行<パワースマート住宅ローン(借り換え)変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス> 変動(半年型)> | 0.450% |
ソニー銀行<変動セレクト住宅ローン(借り換え) 変動> | 0.507% |
りそな銀行<りそな借りかえローン WEB申込限定プラン(金利プラン全期間型) 変動> | 0.430% |
三菱UFJ銀行<ネット専用住宅ローン変動金利選択プラン (借り換え) 変動> | 0.475% |
三井住友銀行<Web申込専用借り換えローン 最後までずーっと引き下げプラン> | 0.475% |
イオン銀行<住宅ローン 変動金利プラン 手数料定率型(借換え) 変動> | 0.520% |
みずほ銀行<みずほネット借り換え住宅ローン「全期間重視プラン」(保証料一部前払い方式) 変動> | 0.525% |
全期間固定金利型住宅ローンの金利相場
金融機関名<商品名> | 適用金利 |
---|---|
住信SBIネット銀行<フラット35(借り換え)(買取型) 全期間固定(15年~20年)> | 1.040% |
新生銀行<パワースマート住宅ローン(借り換え) 全期間固定(21年以上~25年以内)> | 1.300% |
ソニー銀行<住宅ローン(借り換え) 固定20年超> | 1.640% |
りそな銀行<りそな住宅ローン【フラット35】(機構買取型)(借り換え) 全期間固定(20年以下)> | 1.040% |
みずほ銀行<みずほネット借り換え住宅ローン「全期間固定プラン」(保証料一部前払い方式) 全期間固定(11年~15年)> | 0.970% |
アルヒ<ARUHI フラット35(借り換え) 全期間固定(15年~20年)> | 1.040% |
住宅金融支援機構<フラット35> | 1.370% |
固定金利期間選択型型住宅ローンの金利相場(10年)
金融機関名<商品名> | 適用金利 |
---|---|
PAYPAY銀行<住宅ローン(借り換え) 固定10年> | 0.599% |
auじぶん銀行<住宅ローン 当初期間引下げプラン(借り換え) 固定10年> | 0.525% |
SBIマネープラザ<ミスター住宅ローンREAL(借り換え)<当初引下げプラン> 固定10年> | 0.630% |
住信SBIネット銀行<ネット専用全疾病保障付住宅ローン(借り換え)<当初引下げプラン> 固定10年> | 0.660% |
新生銀行<パワースマート住宅ローン(借り換え) 固定10年> | 0.900% |
ソニー銀行<固定セレクト住宅ローン(借り換え) 固定10年> | 0.600% |
りそな銀行<りそな借りかえローン WEB申込限定プラン(金利プラン当初型) 固定10年> | 0.695% |
三井住友銀行<Web申込専用借り換えローン 超長期固定金利型プラン10年超~15年以内> | 1.03% |
イオン銀行<住宅ローン 当初固定金利プラン 手数料定率型(借換え) 当初10年固定> | 0.620% |
みずほ銀行<みずほネット借り換え住宅ローン「全期間重視プラン」(保証料一部前払い方式) 固定10年> | 0.800% |
《最新動向》2022年4月の新規借入の住宅ローン金利相場
住宅ローンの新規借入について各金利タイプの2022年4月1日現在の金利相場を見ていきましょう。
変動金利型住宅ローンの金利相場
金融機関名<商品名> | 適用金利 |
---|---|
PAYPAY銀行<住宅ローン 変動> | 0.380% |
auじぶん銀行<住宅ローン 全期間引下げプラン 変動> | 0.410% |
SBIマネープラザ<ミスター住宅ローンREAL<通期引下げプラン> 変動> | 0.410% |
住信SBIネット銀行<ネット専用全疾病保障付住宅ローン<通期引下げプラン> 変動> | 0.440% |
新生銀行<パワースマート住宅ローン変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス> 変動(半年型)> | 0.450% |
ソニー銀行<変動セレクト住宅ローン【自己資金10%以上】 変動> | 0.457% |
りそな銀行<りそな住宅ローン(金利プラン全期間型)融資手数料型 変動> | 0.470% |
三菱UFJ銀行<ネット専用住宅ローン変動金利選択プラン 変動> | 0.475% |
三井住友銀行<WEB申込専用住宅ローンⅠ 変動> | 0.475% |
イオン銀行<住宅ローン 変動金利プラン 手数料定率型 変動> | 0.520% |
みずほ銀行<みずほネット住宅ローン「全期間重視プラン」(保証料一部前払い方式) 変動> | 0.525% |
全期間固定金利型住宅ローンの金利相場
金融機関名<商品名> | 適用金利 |
---|---|
住信SBIネット銀行<フラット35S(金利Aプラン)(買取型)【自己資金10%以上】 全期間固定(21年~35年)> | 0.920% |
三井住友信託銀行<フラット35S<手数料定率コース>金利Aプラン【自己資金10%以上】 全期間固定(21年以上)> | 0.920% |
りそな銀行<りそな住宅ローン【フラット35】(機構買取型)【自己資金10%以上】 全期間固定(20年以下)> | 1.040% |
三井住友銀行<WEB申込専用住宅ローンⅠ 全期間固定(20年超~35年以内)> | 1.390% |
新生銀行<パワースマート住宅ローン【自己資金10%以上】 全期間固定(31年以上~35年以内)> | 1.450% |
ソニー銀行<住宅ローン【自己資金10%以上】 固定20年超> | 1.590% |
アルヒ<ARUHI スーパーフラット6.5S(金利Bプラン)【自己資金35%以上40%未満】 全期間固定(15年~35年)> | 0.680% |
住宅金融支援機構<フラット35> | 1.370% |
固定金利期間選択型型住宅ローンの金利相場(10年)
金融機関名<商品名> | 適用金利 |
---|---|
PAYPAY銀行<住宅ローン 固定10年> | 0.599% |
auじぶん銀行<住宅ローン 当初期間引下げプラン 固定10年> | 0.525% |
SBIマネープラザ<ミスター住宅ローンREAL<当初引下げプラン> 固定10年> | 0.630% |
住信SBIネット銀行<ネット専用全疾病保障付住宅ローン<当初引下げプラン> 固定10年> | 0.660% |
新生銀行<パワースマート住宅ローン【自己資金10%以上】 固定10年> | 0.850% |
ソニー銀行<固定セレクト住宅ローン【自己資金10%以上】 固定10年> | 0.550% |
りそな銀行<りそな住宅ローン(金利プラン当初型)融資手数料型 固定10年> | 0.695% |
三菱UFJ銀行<ネット専用住宅ローン固定10年プレミアム住宅ローン 固定10年> | 0.740% |
三井住友銀行<WEB申込専用住宅ローン 最初にぐぐっと引き下げ 固定10年> | 1.150% |
イオン銀行<住宅ローン 当初固定金利プラン 手数料定率型 当初10年固定> | 0.620% |
みずほ銀行<みずほネット住宅ローン「全期間重視プラン」(保証料一部前払い方式) 固定10年> | 0.800% |
金利相場の推移
住宅ローンの借入期間は最長で35年となるため、状況を正しく分析するためには、現在の金利相場だけでなく、長期的な金利相場の推移をチェックする必要があります。特に変動金利型住宅ローンや固定金利期間選択型住宅ローンを検討している人は、将来の金利相場もある程度予想しないといけないので知識は必須といえるでしょう。
グラフは、住宅金融支援機構が公開している「民間金融機関の住宅ローン金利の推移」です。グラフ内の金利は変動金利型住宅ローン・固定金利期間選択型住宅ローン(3年)、固定金利期間選択型住宅ローン(10年)の中央値となっています。
過去の目立った動きでは、1991年の8.5%を頂点として変動金利が急上昇した後、急激に低下していることでしょう。これは、バブルからバブル崩壊にかけて、連動した動きです。その後は現在に至るまで、低い水準を保っています。
直近5年について見ても変動金利・固定金利(3年)・固定金利(10年)どれも狭い範囲内での上下はあるものの大きな変化はありません。固定金利(10年)については、2018年に若干の上昇がありましたが、現在は再度金利が低下しています。そして、もっとも変動がないのが変動金利です。変動金利に関しては2010年以降、ほとんど金利の変動がない状態となっています。
グラフからもわかる通り、住宅ローンの金利相場は、長期間に渡って記録的な低水準を維持した状態です。しかし、だからといって、この低金利がどこまで続くかということは誰にもわかりません。何らかの要因で住宅ローンの金利相場が急上昇する可能性は否定できないのです。
今後の金利相場の推移について考えるときには、国内の市場金利や為替レート、物価のほか、市場金利に影響しやすい米国の長期金利や株価など、幅広い情報をチェックしましょう。
特に新型コロナウィルス感染症の終息後は、未曾有の事態といえます。ですから、金利相場もどのような変動があるかわかりません。常に最新の金利相場を注視してください。
利息の計算方法とは?
住宅ローンに関するサイトの中には返済額や利息の額をシミュレーションしてくれるツールがあるので、計算式を知らなくても困らないかもしれません。しかし、仕組みを理解するために計算式を知りたいという人もいるのではないでしょうか。
そこで利息の計算式をご紹介します。
利息の計算式は難しいものではありません。
住宅ローンの金利相場や適用金利は通常年利で表示されているので、まずは月利(月当たりの金利)を計算します。
月利(%)=年利(%)÷12(ヵ月)
次にローン残高と月利から利息を計算します。
利息=住宅ローンの残高×月利
では、具体的にどのように計算するのかを見ていきましょう。ある時点での利息の計算には元金の残積が影響するため、返済方法によって計算式が異なります。
元金均等返済の場合
元金均等返済では毎月一定額の元金を返済するため、借入金を返済回数で割って1回あたりの元金返済額を計算します。それに先に述べた計算式で算出した利息を足したものが返済額です。
元金返済額=借入額÷返済回数
返済額=元金返済額+利息
例として全期間固定金利型住宅ローンで以下のような借り入れをしたケースの計算をします。
借入額:3,500万円
借入期間:35年(返済回数420回)
金利:1.2%
ボーナス返済:なし
元金返済=3,500(万円)÷420(回)=83,333円
月利=1.2(%)÷12=0.001
利息(初回)=3,500(万円)×0.001=3,5000(円)
返済(初回)額=83,333(円)+3,5000(円)=118,333(円)
2回目以降は返済額を前回の残高から差し引いて計算します。
利息(2回目)=(3,500(万円)-118,333(円))×0.001=34,882円
返済額(2回目)=8,3333円+34,882円=1,18215円
元金均等返済では返済額が徐々に減少することが上記の計算式からもわかります。
元利均等返済の場合
元利均等返済の計算式は少し複雑です。元利均等返済のでは毎月の返済額が一定になるので、最初にこれを計算します。算出された月々の返済額から利息を差し引いた額が元金の返済額です。
月々返済額={借入額×月利×(1+月利)返済回数}÷(1+月利)返済回数-1
元金の返済額=月々返済額-利息
借入の条件は元金均等返済の例と同じです。
借入額:3,500万円
借入期間:35年(返済回数420回)
金利:1.2%(全期間固定金利型住宅ローン)ボーナス返済:なし
月利=1.2(%)÷12=0.001
月々返済額={3,500(万円)×0.001×(1+0.001)420}÷(1+0.001)420-1=102,095(円)
利息(初回)=3,500(万円)×0.001=3,5000(円)
元金の返済額(初回)=102,095(円)-3,5000(円)=67,095(円)
利息(2回目)=(3,500(万円)-67,095(円))×0.001=34933(円)
元金の返済額(2回目)=102,095(円)-34933(円)=67,162(円)
元利均等返済では、徐々に元金の返済額が増えることが上記の計算からもわかります。また、変動金利型住宅ローンの場合には、金利が上がると利息の額が増えるため、元金の返済額が減るということもこの計算からわかるでしょう。
住宅ローンの返済方法は2種類ある
変動金利型住宅ローンでも述べましたが、住宅ローンの返済方法は元金均等返済と元利均等返済の2つです。
住宅ローンは月額〇万円として返済をしますが、返済方法によってその内訳が異なります。
月々一定額の元金(借入金)を返済するのが元金均等返済、返済額は月々一定で利息と元金の合計を返済するのが元利均等返済です。
住宅ローンの返済では月々の返済額に目が行きがちです。しかし、住宅ローンは借入額が大きく、借入期間も長いため、どちらの方法で返済するかで備えるべきリスクや返済額の変化に違いがあるので、それぞれをよく理解して選びましょう。
元金均等返済
元金均等返済は、毎月決められた元金を返済する方法です。取り扱っている金融機関はあまり多くないので希望する場合にはあらかじめ金融機関に確認してください。
元金均等返済のメリットは、住宅ローンの残高が早く減り、返済額も徐々に減るということです。しかし、ローン残高が多いうちは利息分の返済額が大きくなるため、借入額が同じ場合、月々の返済額が元利均等返済よりも高くなります。逆に言うと、月々の返済可能額を基準に借り入れ額を審査されると、元金均等返済による借り入れの方が元利均等返済と比較して借入可能額が少なくなるので注意しましょう。
元金均等返済が向いているのは次のようなケースです。
- 返済開始から数年間は高い返済額を支払うことが可能で、その後は教育資金などのために返済額を減らしたい人
- 今回マンションを購入し、今後戸建に買い替えるというような買い替え予定の人
買い替え予定の人に元金均等返済が向いている理由は、元金が早く減るため買い替えのときに売却したお金でローンの完済ができる可能性が高いからです。売却時点でローン残高が高い場合には、売却したお金でローンを完済できない「担保割れ」の状態になってしまい、買い替え計画にも影響してします。そのようなリスクを回避したい人は元金均等返済を検討するといいでしょう。
元利均等返済
元利均等返済とは、利息と元金の合計を月々一定の金額で返済する方法です。銀行などの金融機関の住宅ローンでは、一般的にこの方法で返済します。
元利均等返済では月々の返済額が決まっているため、家計の計算がしやすいことがメリットです。ただし、返済額は月々同じですが、利息と元金の割合は都度変わります。そのため、住宅ローンの残高が多いうちは返済額に占める利息の割合が高く、元金の返済額が少なくなることがデメリットです。
また、変動金利型住宅ローンで説明した125%ルールが適用された場合は、利息の返済が免除されているのでなく、元金の割合を減らし、利息を優先して返済しています。そのため、返済額は一定に保たれますが、元金が減らずに返済期間が延びてしまうので注意しましょう。
さらに金利が急激に上昇して利息の額が返済額を上回るという現象が起きると、未払利息が発生します。未払利息が発生したときには、返済額に占める元金の割合が0になるだけでなく、未払い分が蓄積されるのです。未払利息が発生した場合の対応は金融機関によって異なるので、変動金利型住宅ローンを検討している人は契約前に確認しておきましょう。
住宅ローンの金利相場まとめ
2022年4月の住宅ローン金利相場の動向は、以下の通りです。
- 変動金利型の金利相場:ほぼ金利相場の変動なし。
- 全期間固定金利型の金利相場:金融機関ごとに金利の引き上げ、金利の引き下げの対応が分かれた。【フラット35】は0.002ポイント金利を引き上げ
- 固定金利期間選択型(10年)の金利相場:わずかながら金利相場は引き上げ傾向。
住宅ローンを選ぶとき、変動金利型・固定金利期間選択型・全期間固定金利型のどの金利タイプを選択するかはもっとも重要かつ難しいポイントのひとつです。10年後、20年後の金利相場を予想することは誰にもできませんが、後悔しない選択をするために最新の金利相場や金利相場の推移だけでなく、市場金利や為替など、住宅ローンの金利相場に影響することについて、納得いくまで情報を収集しましょう。
また、住宅ローンを契約した後も変動金利型や固定金利期間選択型を選んだ人は返済中に金利が上昇した場合のリスクに備えるため、全期間固定金利型を選んだ人も借り換えを検討するときのために金利相場のチェックを続けてください。
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