PayPay銀行住宅ローンの金利・手数料・口コミや評判について徹底解説!
PayPay銀行は、2021年4月にジャパンネット銀行から名称を変更してスタートしたネット銀行です。近年キャッシュレス決済が推進される中、そのひとつである「PayPay」の利用と併せて、新規に口座を開設したという人もいるのではないでしょうか。そのため、住宅ローンのイメージがあまりないという人もいるでしょう。
ジャパンネット銀行は、2000年に設立された日本で最初のネットバンクでした。しかし、住宅ローンについては、2019年7月からの提供だったため比較的新しいサービスです。PayPay銀行に変更後は、基本的なサービスはジャパンネット銀行から引き継がれていますが、改善のために変更されている点もあります。住宅ローンについてもそれは同様です。
そこで本記事では、PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)住宅ローンのメリット・デメリットや口コミ、年収別住宅ローン借入可能額のシミュレーションなどをご紹介します。
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目次
PayPay銀行(ジャパンネット銀行)とは?
PayPay銀行は2021年4月15日にスタートしたばかりのため、名前に馴染みがない、新しい銀行は不安、という人もいるのではないでしょうか。
しかし、PayPay銀行の前身となったジャパンネット銀行は、さくら銀行(現三井住友銀行)と富士通の主導により2000年に設立された日本ではじめてのネット銀行です。また、設立当初から、ヤフー株式会社(現Zホールディングス)の提供するサービスと連携していましたが、2006年からは資本参入もおこなわれ、現在はZホールディングスのグループ会社となっています。
さらに現在は、キャッシュレス決済の「PayPay」との連携のしやすさなどから口座数も増え、400万口座以上が契約されている人気のネット銀行です。
住宅ローンについては、ジャパンネット銀行として2019年7月に取り扱いを開始しました。ジャパンネット銀行の住宅ローンは、低金利が最大のメリットでしたが、PayPay銀行でも、ジャパンネット銀行住宅ローンの低金利を維持しながら、サービスの拡充をおこなっています。
PayPay銀行住宅ローンの特長
PayPay銀行住宅ローンには次のような特長があります。
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ネット銀行の中でもトップクラスの低金利
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ネットで事前審査から本契約までができる
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充実した保障の団体信用生命保険が0円で付帯できる
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保証料や一部繰り上げ返済手数料が0円である
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入金日が選べる自動定額入金サービスの手数料も無料
降では、それぞれについて詳しく説明していきます。
業界トップクラスの低金利
PayPay銀行の「変動金利型住宅ローン」は、ネット銀行の中でもトップクラスの低金利です。また、固定金利型住宅ローンについても「固定金利型10年」を中心に低い金利設定となっています。
2022年1月現在の各プランの金利は以下の通りです。
金利プラン | 新規借入 | 借り換え |
---|---|---|
変動金利型 | 0.380% | 0.380% |
固定金利型2年 | 0.410% | 0.410% |
固定金利型3年 | 0.460% | 0.460% |
固定金利型5年 | 0.590% | 0.590% |
固定金利型10年 | 0.560% | 0.560% |
固定金利型15年 | 1.160% | 1.160% |
固定金利型20年 | 1.240% | 1.240% |
固定金利型30年 | 1.390% | 1.390% |
固定金利型35年 | 1.440% | 1.440% |
PayPay銀行住宅ローンの金利推移は、変動金利型に関してはこの1年変わりはありません。しかし、固定金利型に関してはわずかながら上昇傾向です。例えば、固定金利型10年の場合、2022年1月現在0.560%ですが、2021年1月には0.499%でした。
PayPay銀行住宅ローンでは、金利は毎月見直されだけでなく、状況によっては月中でも見直されるので常に最新の金利をチェックしておきましょう。
事前審査から本契約までネットで完了できる
PayPay銀行は店舗を持たないため、すべての手続きをWeb上でおこないます(問い合わせは電話も可)。
事前審査は特別な登録なしで受けられる金融機関も多いですが、PayPay銀行住宅ローンでは事前審査の申し込み前に「住宅ローン申込ナビ」への登録が必要です。面倒に感じる人もいるかもしれませんが、事前審査の入力を途中保存できるなどメリットもあります。住宅ローン申込ナビでは、事前審査以外に以下のことが可能です。
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審査申し込み
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本審査の必要書類提出
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審査の結果確認
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団体信用生命保険の申し込み
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契約書作成依頼
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振込先登録
上記に加えて本審査申し込み後は、連絡用掲示板でサポートを受けることもできます。さらに本契約のときには、専任の担当者がサポートしてくれるので安心です。
住宅ローン申込ナビで本契約までが終了すると、登記費用の案内や書類の受け渡しのために司法書士との面談が設定されます。PayPay銀行住宅ローンで融資実行までの間に対面の手続きが必要になるのは、この司法書士の面談だけです。
Web上だけでほとんどの手続きができることは非常に便利ですが、多くのネット銀行が設けているような対面で相談できる住宅ローンの相談窓口やビデオ通話によるサポートは、PayPay銀行住宅ローンでは設けられていません。少しでも対面でのサポートの必要性を考えている人は、念のためそのことを覚えておきましょう。
充実した保障の団体信用生命保険が0円で付帯できる
PayPay銀行の住宅ローンは、以前は0円で付帯できる団体信用生命保険(団信)が死亡や高度障害のときのみに適用される「一般団信」だけでしたが、2021年7月1日に上乗せ金利が引き下げられたのに伴って、充実した保障が受けられるようになりました。
各団信の上乗せ金利と主な保障内容は以下の通りです。
一般団信 | 0% | 死亡・高度障害・余命6か月(リビング・ニーズ特約保険) |
---|---|---|
一般団信プラス(がん先進付) | 0% | 一般団信+がんと診断されたら100万円給付・先進医療の治療費500万円/回&通算1,000万円まで |
がん50%保障団信 | 0% | 一般団信+がんと診断されたらローン残高”半分” |
がん100%保障団信 | +0.1% | 一般団信+がんと診断されたらローン残高”0円” |
11疾病保障団信 | +0.3% | がん100%保障団信+10種類の生活習慣病で180日継続入院した場合、住宅ローン残高が「0円」・給付特約 |
ワイド団信 | +0.3% | 健康に不安のある人向け/保障は一般団信と同じ |
上乗せ金利の引き下げ前は、団信の保障を手厚くすると他行に比べて金利が高くなってしまうことがPayPay銀行住宅ローンのデメリットとされていましたが、金利引き下げ後は「がん100%保障団信」を付帯しても+0.1%です。ただし、がん100%保障団信を無料付帯としているところもありますので、がん100%保障団信を付帯したい人で金利をより重視している場合には無料付帯をしている金融機関の金利と比較することをおすすめします。
慢性疾患があるなど各団信に加入できない人向けの「ワイド団信」は、金利が+0.3%となりますが、取り扱いのない金融機関もあるので、健康に不安のある人はPayPay銀行の住宅ローンを候補のひとつにするといいでしょう。
保証料や一部繰り上げ返済手数料が0円
PayPay銀行の住宅ローンでは、契約後の一部繰り上げ返済や金利タイプの変更をWeb上でおこなうことができ、その場合の手数料は無料です。
Web | 電話 | |
---|---|---|
一部繰り上げ返済 | 無料 | 5,500円 |
全額繰り上げ返済 | × | 33,000円 |
金利タイプの変更 | 無料 | × |
一部繰り上げ返済は1万円以上、1円単位でおこなえるため、こまめに繰り上げ返済がしやすくなっています。全額返済の手続きに関しては、電話受付のみです。
変動金利型から固定金利型への変更は、手数料無料に加え返済日の前日まで手続きできるので、金利の変化をみながら金利上昇のリスクに備えることができます。
保証料や印紙代も0円
PayPay銀行の住宅ローンは、契約時に必要な保証料と印紙代も0円です。ただし、事務手数料はネット銀行や店舗型金融機関のネット専用住宅ローンで一般的な”借入金額×2.20%”なので、諸費用の合計でみると借入額によっては、事務手数料が定額の金融機関に比べて高くなります。
手数料無料で定期自動入金サービスが利用できる
PayPay銀行住宅ローンでは、返済口座はPayPay銀行の口座に限られます。このような場合は給与振込も同じ口座にする方が手間が少ないですが、ATMの利用など普段の生活について考えるとPayPay銀行をメインバンクにするのは正直ちょっと…という人もいるのではないでしょうか。
そのような人向けにPayPay銀行には、指定の金額を他行からPayPay銀行の口座に毎月引き落としできる「定額自動入金サービス」があり、手数料無料で利用できます。引落日を5日、または27日から選べるのも便利です。住宅ローンの返済日は、7日・17日・27日の任意の日に設定することになるので、それに合わせて引落日も設定しましょう。
PayPay銀行住宅ローンの注意点
ここまでPayPay銀行住宅ローンの特長をご紹介してきましたが、実際に利用する場合にはデメリットや注意点もあります。
PayPay銀行住宅ローンの主なデメリットや注意点は以下の通りです。
-
利用できる人が限定されている
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資金の用途や対象となる物件の規定が厳しい
-
5年ルールと125%ルールが適用されない
以降で、それぞれについて詳しく説明します。
利用できる人が限られる
PayPay銀行の住宅ローンは、個人事業主・経営者・家族が経営する会社に勤める人は借り入れをできません。契約社員の人は申し込めますが、追加書類が必要です。
また、勤続年数が3年未満の人は追加書類として職務経歴書や雇用契約書などを提出します。ですから、転職理由や転職した会社の規模・安定性などによっては審査を通らない可能性があるでしょう。特に”2年未満の人は、希望に沿えない場合がある”と明記されているので、勤続年数が短い人は注意してください。
それ以外にも奨学金や車のローンなど住宅ローン以外の借り入れがある人は返済予定表、5,000万以上の借り入れの場合には、健康診断書をそれぞれ提出する必要があるなど細かい規定があります。
対象物件の規定が厳しい
PayPay銀行の住宅ローンは、対象の物件も限定されています。
基本的な資金の用途として
-
本人用住居の購入・新築
-
借り換え
-
上記に伴う諸費用
となっており、リフォームは借り換えと同時に申し込む場合に限られます。これに加えて、上記に該当していても個人間の売買やコーポラティブハウス、タウンハウスなどは対象となりません。また、所在地・面積・状況によっても借り入れができないケースがあります。所在地については、市街化調整区域など対象外と明記されている地域もありますが、それ以外にも地方など担保評価が低い地域にある物件は希望額よりも減額されたり、審査を通らなかったりするので注意しましょう。
所在地や面積、その他の状況による借り入れの可否はPayPay銀行に確認しないとわかりませんので、確実に対象物件を購入したい人は物件を探している段階で相談することをおすすめします。
5年ルールと125%ルールが適用されない
変動金利型の住宅ローンは固定金利型に比べて低金利で借り入れができますが、将来的に金利が上昇するリスクがあります。原則として、金利上昇のリスクに備えることは自己責任です。しかし、なんらかの理由であまりにも急激に金利が上昇してしまうと契約者の負担が大きくなり、返済ができないことでローン破綻する人が多数発生する可能性があります。そのような事態を避けるため、多くの住宅ローンに適用されるのが「5年ルール」「125%ルール」です。
5年ルールが適用される住宅ローンでは、金利が上昇しても月々の返済額は5年間変わりません。そのため、5年間の間に返済額の増額に備えることができます。また、125%ルールは6年目からの返済額が増額されるときに最大で125%とするという決まりです。
契約者にとってメリットしかないように思える2つのルールですが、デメリットもあります。125%ルールでは返済額に上限が設けられますが、それを超えた分が免除されるわけではありません。そのため、利息額が月々の返済額を上回ってしまうと元金が減らないだけでなく、未払利息が発生します。未払利息は翌月以降に繰り延べされていくのです。その結果、最終返済日に返済元本や未払利息が残ってしまうと、通常は一括での返済を求められます。
都市銀行や地方銀行など従来の金融機関の住宅ローンでは、5年ルールと125%ルールが適用されるのが一般的でしたが、ネット銀行では適用されない住宅ローンもあり、PayPay銀行の住宅ローンもそのひとつです。
5年ルールと125%ルールについては、過去十数年の金利の推移から必要でないという意見もありますが、今後の金利については誰にもわかりません。メリット・デメリット知り、必要と感じる人は適用される住宅ローンを選びましょう。
PayPay銀行住宅ローンの審査基準
PayPay銀行住宅ローンの審査基準は以下の通りです。
年収 | 200万円以上 |
---|---|
勤務形態 | 給与所得者/契約社員は追加書類が必要 |
勤続年数 | 3年未満は追加書類が必要 |
健康状態 | 要団信加入 |
借入時年齢 | 満20歳以上65歳未満(一般団信・ワイド団信以外に加入する場合は満51歳未満) |
完済時年齢 | 満80歳未満 |
国籍 | 日本国籍・外国籍の場合は永住権 |
用途 | 住宅の購入・新築および左記にかかる諸費用/借り換え |
その他① | 家族が経営する会社の勤務者は不可 |
その他② | 収入合算・ペアローン可 |
その他③ | リフォーム資金は借り換えと同時の場合のみ可 |
先に述べた通り、PayPay銀行の住宅ローンは利用可能な人や対象物件が限定されており、審査基準はかなり厳しいといえるでしょう。ただし、収入の面で不安がある人については、収入合算、ペアローンのどちらも利用できるので、利用を検討してみてください。
年収別借入可能額のシミュレーション
では、PayPay銀行住宅ローンで借り入れた場合を具体的にシミュレートしてみましょう。
PayPay銀行住宅ローンの年収別借入可能額は下記のようになります。
借入額はPayPay銀行のサイト上でのシミュレートで試算される借入可能額です。実際の借入可能額は、その他の借り入れや雇用形態、職業など年収以外の審査内容も含めて算出されます。
年収 | 借入可能額(借入期間35年) |
---|---|
200万円 | 1,040万円 |
250万円 | 1,310万円 |
300万円 | 1,670万円 |
350万円 | 1,940万円 |
400万円 | 2,350万円 |
450万円 | 2,650万円 |
500万円 | 2,940万円 |
550万円 | 3,240万円 |
600万円 | 3,530万円 |
650万円 | 3,830万円 |
700万円 | 4,120万円 |
750万円 | 4,420万円 |
800万円 | 4,710 万円 |
PayPay銀行住宅ローンの口コミ・評判
ここまでPayPay銀行住宅ローンについてご説明しました。では、実際に利用した人は、どのような感想をお持ちなのでしょうか。ピックアップしてご紹介しますが、PayPay銀行住宅ローンとして提供がはじまってから日が浅いため、一部口コミについてはジャパンネット銀行ものが含まれます。
【プラスの口コミ】
変動金利が低かったので選んだ。
事前審査・本審査の回答が早かった
手続が簡単で早く終わった。
一部繰り上げ返済手数料がかからないのが便利。
団信が選べるのがいい。
ほとんどの人が低金利を理由にPayPay銀行住宅ローンを選んでいました。手続きについては、簡単だった、スピーディに進んだという意見が多くみられます。そのため、対面でのサポートがないことが大きなデメリットにはなっていないようです。
【マイナスの口コミ】
事務手数料が高い。
団信は金利を上乗せすると高いので他行の方がよかったかも。
マイナスの口コミでは、事務手数料の高さを挙げる人が多くみられました。ですから、金利を他行と比較するときには、事務手数料などの諸費用を含んだ実質金利で比較しましょう。団信については、同じ保障内容と金利であっても金利が高いという意見と低いという意見の両方がみられました。ご自身にとって必要な保障を見極め、保険料と保障のバランスがよいプランに加入することが大切です。
最後に、正確には利用者の口コミではありませんが、PayPay銀行(ジャパンネット銀行含む)住宅ローンについては、審査に落ちたという口コミも散見されるため、申し込みをするときには念のためほかの候補にも同時に申し込んでおきましょう。
まとめ
PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)の住宅ローンには、次のような特長がありました。
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ネット銀行の中でもトップクラスの低金利(特に変動金利型・固定金利型10年)
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一部繰り上げ返済手数料が無料、1万円から1円単位で返済できる
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諸費用のうち、保証料と印紙代が無料
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保険料0円でがん保障付きの団信に加入できる
しかしながら、以下の点には注意が必要です。
-
雇用形態など利用できる人が限定されている
-
本人用住居であってもさまざな要件があって対象とならないことがある
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5年ルールと%ルールが適用されないため、金利が急上昇したときのリスクがより高い
以上のことからPayPay銀行住宅ローンは、次のような人に向いているでしょう。
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ネットに慣れている人
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会社員・公務員として3年以上勤めている人
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金利を重視して変動金利型・固定金利型10年の住宅ローンを探している人
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一部繰り上げ返済をこまめにしたい人
上記に当てはまるようであれば、PayPay銀行住宅ローンを候補のひとつとして検討してください。
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