マンションのインターネット回線の選び方と注意点を紹介

一戸建てに住んでいる人は、基本的には自由にインターネット回線を選ぶことが出来ます。

賃貸でない限り、工事をしたりして自由に建物に変更を加えることが出来るからです。

しかしマンションやアパートのような集合住宅だとそうはいきません。

複数の居住者たちと建物を区分しているわけですから、自分勝手に工事をしたりすることは出来ません。

ですから、マンションに住んでいる人がインターネット回線を契約しようと思ったら、いくつかの注意点があったりします。

というわけで、マンションにお住いの方がインターネット回線を契約する場合の選び方や注意点についてお話させていただきます。

ネット回線の種類

インターネット通信のイメージ

マンションにお住いの方がどのネット回線を選ぶかをお話する前に、現状、どんなネット回線があるのかをまずお話させていただきますと

  • 光回線
  • モバイルルーター

といったネット回線があります。

この2つの中から皆さんに最適なネット回線を選んで契約することになります。

それぞれのネット回線の特徴について簡単にお話させていただきます。

光回線

電波のイメージ

 

自宅の固定回線として最も主流なネット回線が光回線です。

最大10Gbpsという高速通信が可能で、スマホの10倍近い速度でインターネットを利用することが出来ます。

光回線はいま、大きく分けると

  • 光コラボ
  • auひかり/電力系
  • NURO光

の3種類に分類することができます。

しかし、どの光回線であっても通信速度は同じ「最大10Gbps」なので、通信品質は選ぶ基準にはなりえません。

それでは、数ある光回線の中からどれを選べばいいのかといえば、ずばり「スマホとのセット割が適用される光回線」を選ぶのがセオリーです。

ドコモのスマホを契約している人は光コラボのドコモ光、auのスマホを契約している人はKDDI系の光回線、ソフトバンク光のスマホを契約している人はソフトバンク光やNURO光、といった具合です。

光コラボ

NTTの光回線が光コラボです。

従来まで、NTTの「フレッツ光+プロバイダ」を契約するのが一般的でしたが、支払い先が2社に分かれてしまうこと、複数の企業が介在して契約が複雑になってしまうことから、光回線とプロバイダを一本化(コラボレーション)したため、光コラボという名前なのです。

光コラボは沢山ありますが、代表的なところを紹介させていただくと

  • ドコモ光
  • ソフトバンク光
  • 楽天ひかり
  • OCN光
  • エキサイト光

などがあります。

ドコモのスマホを契約している人はドコモ光と契約をすると、スマホ1回線ごとに毎月最大1,100円が割引されます。

ソフトバンクのスマホを契約している人はソフトバンク光を契約すると、ソフトバンクのスマホ料金から毎月最大1,100円が割引されます。

auひかり/電力系

auのスマホを契約している人は、auひかり、もしくは電力系の光回線と契約をするとセット割が適用され、auスマホの月額料金から毎月最大1,100円割引されます。

auひかりがauのスマホとのセット割が適用される、というのは何となくイメージできますよね。

おそらく皆さんが気になるであろう「電力系」とは一体なんなのか、という点についてご説明させていただきます。

光回線といえばNTTの回線網が圧倒的な提供エリアを誇っており、それを追うのがKDDIという構図でした。

そのため、KDDIは自社の光回線網を拡大するため、電力会社系の光回線を傘下におさめることで、エリアの拡大を図りました。

電力系の光回線は

  • コミュファ光(中部テレコミュニケーション/中部電力系)
  • eo光(ケイオプティコム/関西電力系)
  • メガエッグ(エネルギアコミュニケーションズ/中国電力系)
  • Pikara(ST Net/四国電力系)
  • BBIQ(九州通信ネットワーク/九州電力系)

以上の5社です。

そしてauひかりと電力系の光回線はエリアによってすみわけをしています。

ですから、auのスマホを契約している人は、auひかりがエリア内にある人はauひかりを、電力系の光回線がエリア内にある人は電力系の光回線を選びましょう。

NURO光

NTTとKDDIで二分されて光回線という業界において、2013年にソニーネットワークコミュニケーションズ(So-net)が提供を開始した光回線がNURO光です。

後発の光回線なので提供エリアこそNTTやKDDIには劣りますが、通信品質は高い評価を獲得しています。

ちなみにNURO光はソフトバンクのスマホを契約していると、スマホの月額料金が毎月最大1,000円割り引かれます。

ソフトバンクユーザーの方は、NURO光が提供エリアである場合はNURO光を、NURO光が提供エリア外の場合はソフトバンク光を選ぶのがオススメです。

NURO光の提供エリアは以下の通りです。

東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・群馬県・栃木県・茨城県、愛知県・静岡県、

岐阜県・三重県・大阪府・兵庫県・京都府・滋賀県・奈良県・福岡県・佐賀県

 

モバイルルーター

モバイルルーター端末

光回線が使えない人たちに選ばれているのがモバイルルーターです。

モバイルルーターとは、スマホで使われているような4Gや5Gといったモバイル回線を使ってネットに接続できる端末です。

そのほか、UQコミュニケーションズが提供するWiMAXというモバイル回線もあります。

いずれの回線であっても、モバイルルーターはモバイル回線を使うため、光回線のように工事をしたりする必要がありません。

モバイル回線を使うため、モバイルルーターを持ち歩けば屋外でもノートパソコンをネットに接続したりすることができる、というメリットがあります。

ただ一方で、光回線のように使い放題ではなく、データ容量の制限があるという点には留意しましょう。

4G/5G

皆さんがスマホでSNSや動画を見たりする際に利用しているのが、まさに4Gや5Gといったモバイル回線です。

モバイルルーターを提供する会社としては、

  • THE WiFi
  • Mugen WiFi
  • 楽天モバイル

などがあります。

通信速度は4Gなら最大150Mbps、5Gなら現状2Gbpsですが、5Gは提供エリアがまだまだ狭いため、基本は4Gに繋がると思った方がいいでしょう。

会社にもよりますが、データ容量は月間100GBまで、というのが多いです。

例外的に楽天モバイルだけはデータ容量が無制限ですが、楽天モバイルは提供エリアがまだ狭いのが難点。

WiMAX

KDDIの傘下であるUQコミュニケーションズが提供するモバイル回線がWiMAXです。

通信速度は最大2.2Gbpsなので、現状では4G/5Gよりも通信速度が出やすいです。

データ容量は3日で15GBまで。月の容量制限はありませんから、3日で15GBを超えなければ、実質は使い放題とも言えます。

WiMAXを提供する会社としては

  • GMOとくとくBB
  • Broad WiMAX
  • UQ WiMAX

などがあります。

どの会社を選んでも通信速度や月額料金などは大きな差がありませんが、唯一GMOとくとくBBは高額なキャッシュバックを提供しています。

お得に契約をしたい人はGMOとくとくBBがオススメです。

選び方

スマホに集まる電波のイメージ

ここまで色々なネット回線を紹介させていただきました。

そして実際にどのネット回線を選べばいいのか、という点なのですが、マンションにお住いの方がまず確認すべきは

「建物で光回線の契約があるかどうか」

です。

そもそも建物で光回線が導入されていなければ、原則は皆さんのお部屋で光回線を契約することは出来ません。

光回線が導入されているかどうか、どの会社の光回線が導入されているか、に関してはおそらく建物を契約した際に設備に関する説明書がまとめられているファイル等を渡されているはずです。

おそらくそこに記載されているはずです。

もし見当たらない場合は、建物を契約した不動産会社、あるいは管理会社に電話をして確認しましょう。

ネット回線が導入されている場合

確認をした結果、「NTTの光回線」や「フレッツ光」が導入されているのなら、光コラボが利用できるので、ドコモのスマホを利用している人はドコモ光、ソフトバンクのスマホを利用している人はドコモ光を検討しましょう。

ちなみにauのスマホを使っている人でも光コラボのうち「BIGLOBE光」はスマホのセット割の対象となるので、NTT回線が導入されている集合住宅ではBIGLOBE光を選びましょう。

光回線のシェアを考えればNTTの光回線が導入されている可能性が高いのですが、建物によっては

  • ケーブルテレビ
  • auひかり/電力系
  • NURO光

が導入されている場合もあります。

ケーブルテレビは、有名どころでいえばJ:COMが該当します。

インターネットに接続する方式が光回線と微妙に異なりますが、通信速度は光回線とほぼ同じと思って頂いて差し支えないでしょう。

ケーブルテレビやauひかり/電力系が導入されている場合、auのスマホを利用している人はセット割が適用されますが、ドコモやソフトバンクは特に恩恵はありません。

NURO光が導入されている場合、ソフトバンクユーザーの方は、スマホとのセット割が適用されますが、ドコモやauは特に恩恵がありません。

いずれにせよ、集合住宅に住んでいる人はまず「建物に導入されているネット回線が何か」を調べることから始めましょう。

ネット回線が導入されていない場合

不動産会社や管理会社に確認した結果、ネット回線が導入されていない場合

  • モバイルルーターを契約する
  • 光回線が導入できないか交渉する

という2パターンが考えられます。

モバイルルーターを契約する

4G/5GとWiMAXのどちらがいいかという点ですが、オススメはWiMAXです。

というのも、WiMAXはWiMAX回線が使えない場合、auの4Gや5Gに切り替えて使うことが出来るからです。

モバイルルーターは「速度が速いかどうか」よりも「繋がるかどうか」が大事ですから、繋がる回線の種類が多い方が良いのです。

ちなみにモバイル回線のうち、モバイルルーターのように持ち運びができるタイプのほか、自宅で据え置くタイプのホームルーターという選択肢もあります。

置くだけWi-Fiなんて呼ばれたりもしています。

ホームルーターは、モバイルルーターよりも屋内における電波の掴みが強く、同時に接続できる台数も多いという特徴があります。

ソフトバンクエアー、ドコモhome5G、Speed Wi-Fi HOME(WiMAX)なんかが、ホームルーターに該当します。

自宅でしかネットを使わないという人はホームルーターを検討してみてもいいでしょう。

光回線が導入できないか交渉する

集合住宅に住んでいて、建物自体に光回線が導入されていない場合はモバイルルーターを契約するのが一般的です。

しかし、大家さんや建物の管理会社が許可し、かつ光回線の会社から導入ができると言われた場合、例外的に「戸建てタイプ」で導入することが出来ます。

集合住宅の場合、光ファイバーを建物の共用部に引き込み、そこから建物内部を通して各部屋へとケーブルを分配する「マンションタイプ」を採用します。

しかし、皆さんがお住まいの部屋の階層が低く、電柱から部屋まで光ファイバーを直接引き込める場合には、個別で「戸建てタイプ」として契約することが出来るのです。

皆さんがお住まいの部屋で戸建てタイプが導入できるかどうかは、光回線の会社に連絡をして、工事担当者の人に立ち合い調査をしてもらってから、導入の可否が決まります。

ただし、電柱から部屋まで光ファイバーを引っ張ってくるわけですから、工事の際に外壁にビスを打ち込んで外壁にケーブルを固定したりする場合があります。

大家さんや管理会社に無断で外壁に穴をあけてしまったら必ずトラブルになります。

ですから、戸建てタイプでの光回線を導入しようとする場合、必ず不動産会社や管理会社に連絡をし、確認を取るようにしましょう。

※ちなみに自分の部屋だけ光回線を導入した場合、光回線の撤去が必要な場合があります。

マンションやアパートなどの賃貸物件を退去する際の「原状回復」ってやつです。

光回線に関する設備の撤去、穴をあけた場合には埋める、といった作業が必要になります。

これらは、契約した光回線の会社に連絡をし、工事業者を派遣してもらってやる必要があります。

ただし、まずは不動産会社または管理会社を通して、大家さんに「光回線の撤去が必要かどうか」の確認を取りましょう。

というのも、場合によっては光回線の撤去が必要ないケースがあるからです。

光回線の設備をそのまま残しておけば、次の入居者の人にも引き継げると判断する大家さんもいるからです。

とはいえ、多くの場合は修繕費から引かれると思っておいた方がいいでしょう。

注意点

注意

工事

マンションで光回線を契約する場合、工事が必要な場合とそうでないケースがあります。

マンションの共用部の分配器まで光ファイバーが引き込まれ、各部屋までの引き込みが必要な場合は工事が必要になります。

また、工事担当者が派遣され立ち合いが必要な場合と、無派遣工事で済む場合があり、これは光回線の会社から電話で連絡がくるので、その際に聞きましょう。

また、場合によっては建物への光ファイバーの引き込み、および各部屋への分配まで終わっているケースもあります。

「インターネット無料」をうたっている物件の場合は工事が不要なケースが多いです。

もし引っ越しが絡む人は、引っ越し前に「工事が必要かどうか」を不動産会社や管理会社に確認を取りましょう。

確認をとった結果、もし工事が必要な場合は「工事日」に注意が必要です。

場合によってはスムーズに導入出来ない場合があるからです。

工事をする場合は、予約をした順番に着工されます。

ドコモ光やソフトバンク光のように契約者数の多い光回線、あるいはNURO光のように人気の高い光回線の場合、工事の予約が混みあっているケースがあります。

特に2~4月の引っ越しシーズンはまず間違いなく工事予約が混みあいます。

はやくて2~3週間、遅い場合だと数か月かかる場合もあります。

引っ越しする物件や日程が決まった場合、余裕をもって申し込みをすることをオススメします。

ちなみに、工事の予約をした結果、工事日が自分の引っ越し日よりもだいぶ先になるケースが往々にしてあります。

その間、インターネットがどうしても必要だという人は「レンタルWiFi」を検討しましょう。

1日単位でモバイルルーターをレンタルすることが出来ます。

例えばレンタルWiFiどっとこむあたりが有名どころで、契約プランにもよりますが、安いプランだと1日496円からレンタルすることができます。

もちろん、あくまで「レンタル」なので、解約をする際に違約金が発生したりすることはありません。

文字通り使った日数分の料金だけがかかります。

宅配で自宅に届き、返却時はポストに投函するだけです。

速度

マンションやアパートといった集合住宅の光回線は、一戸建てで光回線を使う場合と大きく異なります。

何が異なるのかと言えば、光ファイバーを一世帯で使うのか、複数の世帯で使うのか、という点です。

一戸建ての場合、電柱から自分の家に光ファイバーを引き込み、自分の家だけで独占的に光ファイバーを使うことが出来ます。

しかし集合住宅の場合、電柱からそれぞれの部屋に光ファイバーケーブルをつないでいたら、外壁がケーブルだらけになってしまいます。

それから、高い階層になると電柱から部屋に光ファイバーを引き込むことは物理的に出来ません。

ですから、集合住宅の場合は、電柱から建物の共用部に一度引き込み、共用部の分配器から建物の内部を通して各部屋に光ファイバーを分配することになるのです。

つまり、分かりやすく言えば、電柱から引き込んだ光ファイバーを複数の世帯で分け合うことになるわけです。

複数の世帯で分け合うことのデメリットは、住人たちが一斉にインターネットに接続すると、回線が混みあい、速度が低下してしまいまうことです。

日中は皆さん外に働きに出ているでしょうから、快適に使えるかもしれませんが、自宅に帰ってネットを利用する人が増え始める20時以降になると、高確率で速度が低下することになります。

もちろん休日もインターネット利用者が増えますから、速度が低下しやすくなります。

どれくらい速度が低下するかは建物によって異なりますが、光ファイバーを複数世帯で分け合うという性質上、コアタイムに速度が低下することは集合住宅の場合は避けられません。

筆者自身もこれまで光回線が導入されている賃貸マンションに3か所くらい住んだことがあり、3社の光回線と契約をしましたが、夜間帯に速度が低下しなかったマンションはありませんでした。

1Mbpsも出ないなんて場合もよくあります。

(筆者はWiMAXを契約しているので、日中は光回線に接続し、速度が低下する時間帯はWiMAXに接続する、という使い分けをしていました。もちろん光回線とWiMAXで二重に月額料金がかかることになりますが。)

マンションタイプの光回線はその特性上、速度が低下するものだと割り切っておいた方がいいです。

ちなみにマンションタイプには

  • 光配線方式
  • VDSL方式
  • LAN方式

という3種類の配線方式があります。

最も速度が出やすいのが、各部屋まで光ファイバーが引き込まれる光配線方式です。

LAN方式は共用部まで引き込まれた1本の光ファイバーを各部屋までLANケーブルで引き込み、VDSL方式は共用部まで引き込まれた1本の光ファイバーを電話回線(メタルケーブル)で引き込むことになります。

要するに、自分の部屋まで光ファイバーが引き込まれるのは光配線方式だけです。

それぞれの部屋に光ファイバーを引き込む光配線方式に比べ、1本の光回線を各部屋で分配するLAN方式とVDSL方式は特に速度低下が顕著です。

LAN方式とVDSL方式が導入されているマンションへの引っ越しが決まったら、モバイルルーターの契約を覚悟しましょう。

(ひと昔前のマンションではVDSL方式が一般的であったため、築年数がたっているマンションほどVDSL方式が導入されている可能性が高いです。)

ただ、いずれの配線方式であっても、この速度低下を少しでも改善できる場合があります。

それが、「IPv6」と呼ばれる接続方式です。

インターネットに接続する場合、基本的にはIPv4というIPアドレスで接続されます。

IP(インターネットプロトコル)とは、インターネット上の住所みたいなもので、接続する端末ごとに割り振られています。

そして、インターネットの普及とともにIPv4と呼ばれるIPアドレスが使用されてきたのですが、利用者の普及とともに、アドレスの数が足りなくなってきました。

そこで、事実上無限にアドレスを割り振ることが出来るとして期待されている次世代のプロトコルがIPv6です。

IPv4は利用者が多く、IPv6は利用者が少ないため、インターネットが混みあう時間帯でもIPv6で接続をすれば速度低下を避けることが出来る、という理屈です。

IPv6は光回線各社で「オプション」として提供されているため、利用したい人はオプションを申し込みましょう。おそらく多くの場合、無料で利用できるはずです。

ただし、IPv6に対応しているWi-Fiルーターを用意する必要がある、という点は注意しましょう。

インターネット無料

賃貸物件の中には、「インターネット料金が無料」であることを売りにしている場合があります。

建物のオーナーが集合住宅全体の光回線を一括で契約をしている場合です。

特に入居後に光回線の契約をしたりする必要がなく、コンセントにWi-Fiルーターをさせばすぐにインターネットに接続できます。

(ただし、インターネット無料をうたっておきながら、実はインターネット料金が家賃に上乗せされている場合もあります)

インターネット料金がかからないのはメリットですが、言い換えれば「用意された選択肢しか選べない」とも言えます。

たとえば、自分自身でプロバイダと契約をしている場合なら、光回線が遅いなと思ったら、「IPv6接続」に切り替えるオプションを申し込んだりすることができます。

しかし、インターネット無料物件だったら、そもそも入居者とプロバイダとの間には何らの契約関係もないので、プロバイダに電話をかけてオプションを申し込んだりすることは出来ません。

筆者自身もインターネット無料をうたう物件に住んだことがありましたが、月額料金がかからないのは大変お得でありがたいのですが、利用者が集中する20時~23時は使いものにならなかった記憶があります。

日曜日の21時くらいは1Mbpsにも満たない速度しか出ませんでした。

ですから、他の光回線を独自に導入していいか交渉しましたが、外壁にビスを打たれることをオーナーに嫌がられ、断られてしまいまったので、結局WiMAXを契約しました。

このように、インターネット無料の物件は「無料だけど速度は遅いかもよ」くらいの認識は持っておいた方がいいでしょう。

解約時の費用

ほとんどの光回線は2~3年の契約期間が定められています。

しかし、会社にお勤めされている方だと、必ずしも決まった年数、同じ物件に住み続けられるとは限りません。

転勤を命じられたり、あるいは退職したりして、契約期間の最中に解約せざるを得ないケースもあるでしょう。

途中で引っ越しをして解約をする場合

  • 解約金
  • 工事費の残債額

が請求される可能性があります。

ただし、光回線には「移転手続き」という選択肢が用意されており、NTTの東西エリアをまたがないエリア内での引っ越しの場合、転居先でも継続して利用が可能です。

移転手続きができれば解約金だけは免れることが出来るかもしれません。

よくある質問

Q&A

楽天モバイルの場合は?

これまでドコモ、au、ソフトバンクの3社で独占状態だった携帯電話のキャリアに、2020年より晴れて楽天モバイルが参入しました。

ですから、楽天モバイルを契約しているという人も少なからずいらっしゃるでしょう。

ただ、楽天モバイルは現状ではドコモ、au、ソフトバンクのように「スマホと光回線のセット割」が適用される光回線がありません。

同じ楽天グループの「楽天ひかり」も、残念ながらスマホとのセット割は提供しておりません。

ただもし、楽天モバイルを契約していて、楽天ポイントを貯めているのなら、やはり楽天ひかりと契約することをオススメします。

楽天モバイルを契約していれば、楽天市場での買い物時にポイントが+1倍、さらに楽天ひかりを契約すれば+1倍になります。

つまり、スマホと光回線を契約していれば、楽天市場で買い物をするとき獲得ポイントが3倍になるというわけです。

ですから、もし楽天モバイルを利用している人は、セット割こそありませんが、楽天ひかりと契約することをオススメします。

格安SIMと契約をしている場合は?

BIGLOBEモバイルやOCNモバイルONEといった格安SIMを契約している人はどの光回線と契約をすればいいのか。

実は格安SIMとのセット割が用意されている光回線も、あるにはあります。

ただ、そもそも格安SIMの月額料金が安いため、割引額が低いです。

BIGLOBEモバイルを契約している人がBIGLOBE光と契約をすれば、毎月200円の割引、OCNモバイルONEを契約している人がOCN光と契約をすれば毎月220円の割引、といった具合です。

(LINEモバイルやmineoなどはそもそもセット割が適用される光回線はありません。)

ですから、格安SIMを契約している人は、スマホとのセット割で選ぶより、そもそも月額料金が安い光回線を選んだ方がいいかもしれません。

例えばエキサイト光は光回線の中でも最安クラスの月額料金です。

いずれにしても、格安SIMを契約している人は光回線とは切り離して考えた方がいいでしょう。

ケーブルテレビが導入されていた

建物でケーブルテレビ、特にJ:COMが導入されているという物件は結構多いです。

ひと昔のケーブルテレビは通信品質に良い評判がありませんでしたが、今は光回線と遜色ありません。(ただ個人的には光回線に比べて通信障害の頻度が高い気はします。)

加えて、ケーブルテレビといっても別にテレビの契約をする必要はなく、インターネット回線だけの契約が可能です。

ですから、不動産会社から「ケーブルテレビが導入されている」と告げられても戸惑う必要はありません。

光回線とほぼ同等のネット回線が導入されていると思って差し支えないでしょう。

まとめ

まとめ書き

以上がマンションやアパートなどの集合住宅に住んでいる人のネット回線の選び方です。

話をまとめると

  1. 建物にネット回線が導入されているかどうかを確認する(建物の設備に関する説明書を調べるor不動産会社または管理会社に電話をする)
  2. 光回線が導入できるかどうかを不動産会社または管理会社に確認し、できる場合には光回線の会社に電話をして戸建てタイプで導入できるかどうかを確認する
  3. 光回線が導入できない場合はモバイルルーターかホームルーターを検討する
  4. 光回線が契約できる場合、工事が必要かどうかを不動産会社または管理会社に確認する
  5. 工事が必要な場合、余裕をもって工事予約をする
  6. 工事日が大幅に遅れる場合はレンタルWiFiを検討する

以上になります。

ちなみに「注意点」の項目でも説明をした通り、マンションタイプは、光回線が利用できる場合であっても、速度が遅い場合が往々にしてあります。

筆者自身もこれまでいくつも賃貸マンションに住み、光回線と契約をしたことがありますが、ほぼすべての建物でコアタイムには速度が低下し、使いものにならなかったため、ずっとWiMAXを契約しています。

ですから、光回線の利用の可否に関わらず、モバイルルーターを契約することは視野に入れておきましょう。