楽天モバイルで2回線目を契約するメリットは?1GB無料廃止でもメリットはあります!
今回のテーマは楽天モバイルで2回線契約するメリットについてです。
これまでの楽天モバイルは、「1GBまで月額基本料金無料」の制度によって、データ通信が1GBを超えない限り回線維持に料金はかかりませんでした。
この「1GBまで月額基本料金無料」は、楽天モバイルの特徴となり楽天モバイルを選ぶ大きな要因となり、後発キャリアとして契約者数を増やす原動力となってきました。
しかし2022年5月13日に楽天モバイルは料金プラン「UN-LIMIT Ⅵ」のアップデートを発表、同年7月1日以降は、新規ユーザーはもちろん既存契約者も含めすべてのユーザーに「UN-LIMIT Ⅶ」を適用することとしました。
この「Ⅵ」から「Ⅶ」へのアップデートにおいて、最も重大な変更が、「1GBまで無料」の制度の撤廃でした。
これにより、月間データ通信量が1GB以内であっても1,078円(税込)の料金が発生し、Rakuten Linkによる無料通話かけ放題を「0円運用」することができなくなりました。
ただし経過措置として「UN-LIMIT Ⅶ」が適用される7月1以降、データ使用量1GB以下の場合には、7月・8月については無料、9月・10月に関しては同等額の楽天ポイントが付与されることとしています。
これによって7月~10月の4か月間は実質的に1GB無料を維持できることとなりました。
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目次
楽天モバイルで2回線目を契約することの3つメリット
1GB無料が廃止となり、利用者にデータ使用量に関係なく月額最低1,078円(税込)が課金されるまで4か月間の猶予がありますが、例え短い期間であっても楽天モバイルで2回線目を契約することには十分メリットがあります。
10月までは2回線目も実質無料で使える
楽天モバイルの「1GBまで無料」の適用条件は、契約者名義1人に対して、契約日が古い方の1回線の月間データ資料量が1GB以下だった場合に基本料金が発生しない(無料)というものです。
これに基づけば、別契約者の場合にはその契約者名義で「1GB以下無料」の回線を持てることになります。
例えば、家族(配偶者や親兄弟など)の名義で契約すれば、その回線も「1GB無料」となるわけです。
・子どもがスマホを持ちたいといっているが実際に持たせて試してみたい
・老齢の家族がガラケーからスマホに変更できるかためしてみたい
などといった場合に、子どもがどんな使い方をするのか、老齢の家族が使いこなすことができるのかを、基本料金負担なしに試すことができます。
11月以降は、どんな使いかたであっても最低1,078円(税込)の料金は発生してしまうので、残り4か月余りが最後のチャンスとなります。
今年2022年1月、NTTドコモのガラケー向けの電波のうち2GHz帯が停波となっており、いよいよガラケーの終焉が現実味を帯びてきています。
残るFOMAプラスエリア(800Mhz帯)も2026年3月31日の停波が決まっていますし、auはすでに停波済み、Softbankも2024年1月の停波が決まっていますので、今のうちにスマホへの切り替えを検討されている方も少なくないでしょう。
ガラケーというと、高齢者が使用している折りたたみの携帯電話が思い起こされますが、実は子供向けの「キッズ携帯」も3G通信を使用しているため3G停波の影響を受けます。
子どもや高齢家族をスマホに切り替えなきゃ…と言う方に、月額基本料なしに試すチャンスが残り4か月間あるということになります。
ここで大事なのは、2回線目以降は回線ごとに契約者を変えることです。
楽天モバイルの場合、未成年者でも親の同意があれば契約できますし、契約名義人と別の家族に請求することも可能なので、契約名義を変えて複数回線を無料で使用することが可能なのです。
他社キャリアより割安なデータ使用料~最大3,278円(税込)
今回の料金プランのアップデートでは1GBまで無料が廃止になったことばかりに注目が集まっていますが、楽天モバイルの他社にはないメリットはそれだけではありません。
中~大容量のデータ通信を行う方には、20GB以上の基本料金の安さも大きな魅力です。
他社3キャリアの格安プランの20GBの料金は
「ahamo:2,980円(税込)」「Povo:2,700円(税込)」「LINEMO:2,728円(税込)」
ですが、楽天モバイルの20GB利用時の料金は2,178円(税込)と500円以上の差があります。
また、ahamo(※)やPovo、LINEMOにはない無制限使い放題の料金は月額3,278円(税込)と割安で、ahamo/Povo/LINEMOと300~500円程度の差額で使い放題にすることができます。
異なる電話番号を仕事と個人で使い分けるなど、1回線目は電話やSNS・メール専用として使用、2回線目を大容量のゲーム専用で使うといった2回線の使い分けは何かと便利です。
今ならまだ「1GB無料」を適用することができるので、1回線目を0円維持しつつ2回線目で割安な中~大容量通信を割安に利用することが可能です。
2回線目にも適用可能なお得なキャンペーンがある
大々的に宣伝しているキャンペーンの多くは、1回線目のみに適用される場合がほとんどなので回線ごとに異なる契約者名義で申し込むことがキャンペーン適用の条件です。
主なキャンペーンをピックアップします。
他社から乗り換え(MNP)限定!iPhone SE(第3世代)発売記念キャンペーン
他社からMNP転入ではじめて楽天モバイルと契約時にiPhone SE(第3世代)を購入すると最大30,000ポイントが還元されます。
iPhone 13 全機種 ポイント還元キャンペーン
他社から新規・MNP転入ではじめて楽天モバイルと契約時にiPhone 13シリーズを購入の場合、最大30,000ポイントが還元されます。
他のキャンペーンの詳細については以下を確認してみてください。
参照:キャンペーン・特典
楽天モバイルをおすすめする3つの理由
1GBまで無料はなくなってしまいますが、楽天モバイルの魅力は料金無料だけではありません。
1GB無料がなくなってもなお、楽天モバイルが回線契約を維持、あるいは新規契約すべき料金以外のメリットをご紹介します。
初期費用などの各種手数料がかからず回線契約可能
楽天モバイルは、「契約事務手数料」や「初期費用」「SIMカード準備料」など、通信会社と契約する際の各種手数料をすべて廃止しているため、契約時にかかる手数料はまったくありません。
契約時の手数料が3,300円(税込)+SIMカード準備料(400~500円程度)で合計3,700~3,800円程度の費用が契約時にかかるケースが多いですが、楽天モバイルなら無料です。
ちょっと試してみたい、使い勝手が悪ければすぐに別サービスに再度乗換えたい…といったシチュエーションでは、4,000円弱もかかる初期費用が大きな負担となってしまいます。
楽天モバイルでは初期費用に限らず、SIM再発行やMNP転出手数料も設定がありませんので、SIMを紛失・破損して再発行しても、SIMカード⇔eSIMを変更しても、他社へ転出する場合でも一切の手数料がかかりません。
いくら料金が割安でも、様々な名目で割高な手数料を課金する通信会社も少なくない中で、楽天モバイルの『各種手数料無料』はもっと評価されるべきでしょう。
Rakuten Linkは通話料無料かけ放題
「Rakuten Link」は、通話やメッセージ送受信機能などを備えた楽天モバイル独自アプリです。
Rakuten Linkからの発信の場合、通話料は発生せず、固定電話やスマホ・携帯電話に無料で通話することができます。
無料通話に時間や回数の制限はないので「無料通話かけ放題」として利用できます。
ただ1点注意しなければならないのは、Rakuten Linkはデータ通信回線を使用して通話するため、端末のデータ通信を楽天モバイルにしていしていないと利用できません。
こちらはiPhoneのモバイル通信設定画面です。
「OK」の画像では、デフォルトの音声回線:他社、モバイルデータ通信:Rakutenとなっており、「NG」の画像では反対に、デフォルトの音声回線:Rakuten、モバイルデータ通信:他社となっています。
「NG」の設定の状態で電話をする場合、データ通信が他社回線になっているので「Rakuten Link」の無料通話では発信されず、デフォルトの音声回線に指定されている楽天モバイルの通常(有料)の電話アプリから発信されます。
このため、22円(税込)/30秒の通話料金が発生してしまいます。
一方「OK」の設定の場合は、データ通信が楽天モバイルに指定されているので「Rakutren Link」からの発信で無料通話が可能です。
この状態であれば、Rakuten Linkからの発信は、無料通話かけ放題になります。
デフォルトの音声回線はあくまで通常の電話アプリで発信した際の回線を指定する機能ですので、Rakuten Linkの発信には関係ありません。
「Rakuten Link」で無料通話を発信したい場合には、必ず、モバイルデータ通信に楽天モバイルを指定することが必要です。
7月1日以降は、Rakuten Linkを使った「無料通話かけ放題」は変わりませんが、データ通信量に関わらず必ず基本料金が最低1,078円(税込)かかるようになるので、『無料通話かけ放題を月額0円で維持する』ことはできなくなります。
楽天市場での買い物時のSPUが+1倍になる
楽天モバイルの利用者の多くは楽天経済圏の利用者でもあります。
楽天経済圏利用者にとってSPU(スーパーポイントアッププログラム)の還元率は非常に重要です。
楽天モバイルは、楽天モバイルの基本料金や通話料金などに対するポイント還元はありませんが、楽天市場での買い物すべてに+1倍のSPUが付与されます。
楽天モバイルの料金に対する還元であれば、すべての通話をRakuten Linkで賄うことができたとすると、最大3,278円(税込)の基本料分の付与しか貰えないことになりますが、楽天市場の買い物すべてが対象ですので貰えるポイントはかなり大きくなります。
楽天モバイルの料金プランUN-LIMIT Ⅶの5つの特徴
すでに発表されている楽天モバイルの料金プラン「UN-LIMIT」は、現行「Ⅵ」から「Ⅶ」へアップデートされます。
このアップデートにおいて、「Ⅵ」で多くの利用者を集めた「データ通信量1GB以下は基本料無料」の仕組みが廃止となり、データ使用量に関係なく3GB以下は一律1,078円(税込)が請求さるようになります。
(1)アップデートによるプラン料金の比較
UN-LIMIT |
旧料金(Ⅵ) |
新料金(Ⅶ) |
1GB以下 |
0円 |
1,078円 |
1GB超~3GB |
1,078円 |
1,078円 |
3GB超~20GB |
2,178円 |
2,178円 |
20GB超 |
3,278円 |
3,278円 |
※全て税込表示
パートナエリアと海外パートナエリアの容量・料金は変更ありません。
(2)10分かけ放題が料金変わらず15分かけ放題にアップデート
現在提供中の「10分かけ放題」は、7月1日より通話時間の制限が拡大され「15分かけ放題」となります。
料金は変更なく、月額1,100円(税込)です。
これに合わせてキャンペーンが実施され、以下に該当する場合は、「15分かけ放題」料金が3か月間無料となります。
・はじめて「15分かけ放題」を利用するユーザー
・2022年5月13日以降にはじめて「10分かけ放題」を利用したユーザー(7/1に自動移行)
※2022年5月12日までに「10分かけ放題」を申し込んだことがあるユーザーは対象外です。一旦解約して5/13以降に再利用しても対象外です。
(3)「楽天マガジン」などの他の楽天グループサービスが3か月無料
はじめて「UN-LIMIT Ⅶ」を申し込んだユーザーは、「楽天マガジン」「NBA Rakuten」などの楽天グループサービスの料金が3か月無料となります。
さらに、3か月経過後も割引や「楽天ポイント」還元が実施されます。
(4)「楽天メール」の提供開始
「楽天メール」は、アプリ「Rakuten Link」から楽天モバイル独自ドメインのメールを無料で利用できるサービスで、UN-LIMIT Ⅶへのアップデート日である7月1日から提供されます。
楽天メールのドメインは『@rakumail.jp』で、受信容量は1GBとかなり大きな容量を持たせています。
MVNOとして提供していた「楽天メール」とは異なり、会員登録などの各種メールアドレス設定可能なキャリアメールとしての提供となります。
2022年8月には、他社への持ち運びも可能になります。
(5)「楽天市場」での買い物のポイント還元率が最大6倍に
楽天市場での買い物の際のポイント還元率をアップするキャンペーンが6月1日~6月30日に開催されます。
ポイント6倍は分かりにくいのですが
楽天市場の通常のポイントが「1」
楽天モバイル契約者で「+1」
楽天カード使用で「+1」に、
キャンペーンエントリーで「+1」
ダイアモンド会員ならさらに「+1」
楽天カードがゴールドカードなら「+1」
で、合計6倍となります。
ダイアモンド会員、ゴールドカードの条件を除くと、誰でも得られるポイントは4倍となります。
楽天モバイルの1GBまで無料は10月まで利用できる
今回の料金プランのアップデートでは、プランの最大の魅力ともいえる「1GBまで無料」が廃止されますが、各所で大きな反応があることは目に見えており、楽天モバイルでは経過措置として、アップデート後も4か月間は契約者の負担に大きな影響を与えない施策を提供します。
対象となるのは、複数回線保有の場合でも同一名義の契約が古い方の1回線のみです。
日付 |
内容 |
2022年7月1日 |
UN-LIMIT Ⅶへのアップデート実施 |
2022年7月~8月 |
1GBまで無料を継続 |
2022年9月~10月 |
2か月分2,161円分をポイント還元 |
2022年11月1日~ |
例外なく3GB以下は1,078円(税込)を課金 |
つまり、7月と8月は1GB以下のデータ使用量であれば料金はかかりません。
9月と10月は、1,078円(税込)の料金はかかってしまいますが、その分をポイントで還元されるということです。
注意しなければならないのは、7月~10月に実質無料となるのはあくまで1GB以下のデータ使用量だった場合であり、1GBを超えた場合には実質無料やポイント還元の措置は適用されず1,078円(税込)の請求が発生します。
楽天モバイルの真価は20GB以上~使い放題にある
今回の料金プランUN-LIMITのアップデートでの変更のうち、利用者に不利になるのは1GBまで無料の廃止のみです。
1GB以下の利用しかしていないため基本料無料で使用してきた方には、他のどんな通信サービスに乗換えても、高速データ通信を無料で利用できるサービスはありません。
現状、月間3GBで1,000円のラインが割安プランの相場となっていますので、実は、プランのアップデートを実施する楽天モバイルも、割安モバイル通信サービスの範疇を超えてはいないのです。
無料ではなくなることで乗り換え先を探す方が増えていますが、高速通信を無料で利用できるサービスだった楽天モバイルが凄かっただけで、アップデートによって普通の相場の料金になるだけだということを再考した方がよいかもしれません。
また、楽天モバイルの真価は、20GBやそれ以上の中~大容量のデータ通信の料金にあります。
(1)20GBクラスのプラン料金
|
サービス名 |
容量 |
料金 |
差額 |
キャリア |
楽天モバイル UN-LIMIT |
20GB |
2,178円 |
– |
キャリア |
ahamo |
20GB |
2,970円 |
+792円 |
キャリア |
Povo2.0 |
20GB |
2,700円 |
+522円 |
キャリア |
LINEMO |
20GB |
2,728円 |
+550円 |
MVNO |
mineo |
20GB |
2,178円 |
0 |
MVNO |
IIJmio |
20GB |
2,000円 |
-178円 |
MVNO |
NUROモバイル |
20GB |
2,090円 |
-88円 |
※全て税込表示
キャリアの格安プランとMVNOの料金を比べてみると、楽天モバイルの20GB使用時の料金がいかに割安であるかがわかります。
キャリアが提供する格安プランでは500~700円も安く使えますし、20GBで足りない場合でも、楽天モバイルなら何も手続きや操作不要で、無制限使い放題となり料金は1,100円(税込)しか違いません。
20GB=2,000円の料金はMVNOと同等ですが、まだエリアに難があるものの繋がってしまえばキャリア品質で高速通信を利用することができます。
(2)20GB超クラスの料金
|
サービス名 |
容量 |
料金 |
差額 |
キャリア |
楽天モバイル UN-LIMIT |
上限なし |
3,278円 |
– |
キャリア |
ahamo |
100GB |
4,950円 |
+1,672円 |
キャリア |
Povo2.0 |
60GB |
6,490円 |
+3,212円 |
キャリア |
LINEMO |
– |
– |
– |
※全て税込表示
20GB超のクラスでは、MVNOではほとんど対応していません。キャリアの格安プランでもSoftbankのLINEMOには20GB超のプラン設定がありません。
ahamoは、80GBを追加して合計100GBの大容量を「ahamo大盛り」として提供を開始します(6月9日申込受付開始)が、料金は楽天モバイルの使い放題に対して1,600円以上割高です。
さらにPovo2.0では、トッピングとして「60GB=6,490円(税込)/90日間」、「150GB=12,980円(税込)/180日間」を提供していますが、やはり料金は楽天モバイルよりは割高な設定です。
まとめ
・楽天モバイルのプランアップデートによる1GBまで無料の制度をあと4か月間利用できる
・データ通信使い放題で月額3,278円(税込)は圧倒的に割安な料金設定である
・名義を別にすることで2回線目でもお得なキャンペーンの適用を受けられる
・楽天モバイルは、初期費用やSIM発行、MNP転出などの手数料の設定がない
・Rakuten Linkは通信回線を使った通話で、無料通話を無制限で利用できる
・楽天モバイルの料金にはポイント還元はないが、楽天市場でのすべての買い物にSPU+1倍となる
・アップデートは2022年7月1日に実施され、既存ユーザーにも一斉に適用される
・プランアップデートで影響を受けるのはデータ使用量1GB以下のユーザーだけである
・Rakuten Linkの無料通話かけ放題を0円運用できなくなる
・中~大容量データ通信利用者にはプラナップデートの影響はなく、最安クラスの料金を維持する
・他社への乗り換えを検討するのはデータ使用量1GB以下のユーザーだけで、中~大容量利用者は乗換えると料金負担が増大する
三木谷氏の「ずっと0円で使われても困る」という発言に怒りを覚えた方も少なくなかったようですし、今回のようなことが今後も起こり、「3,278円(税込)で無制限に使われても」「無制限で無料通話を使われても」と言い出さない保証がないと感じた方も多かったようです。
確かに、楽天モバイルの方から「0円」を提示しておいて、「ずっとでは困る」という発言はユーザ心理を逆なでした部分はあったかもしれませんが、そこは冷静に考えるべきでしょう。
小容量3GB=1,078円(税込)でも充分割安ですし、20GB、使い放題の料金は最安値クラスです。
あまり短絡的に乗り換えを考えるより、自分自身の使い方が、新しい「UN-LIMIT Ⅶ」にはフィットしないのかを充分に検討すべきだと思います。