インターネット回線の種類と特徴を紹介します

一般家庭にインターネットが普及してから20年近くたちます。

この長い年月の中で、インターネット上のコンテンツは大きく変化しました。

2000年代初頭はテキスト中心のWEBサイトの閲覧がメインでしたが、スマホが登場した2010年以降はYouTubeやNetflixなどの動画コンテンツも登場し、人々の通信量は飛躍的に増大しました。

そしてコンテンツが豊富になり、通信量の増加に応じて、インターネット回線も進化を遂げてきました。

1990年代に電話網を使用してインターネットに接続し、使用した分だけ料金を支払うダイヤルアップ回線が登場し、2000年に入って登場したADSLによってインターネットは定額制へと移行しました。

こんな系譜をたどってきたインターネット回線ですが、2021年現在、一体どのようなインターネット回線が普及しているのでしょう。

本記事では、インターネット回線の種類と特徴について紹介をさせていただきます。

光回線

街中に電波が通っている

2021年時点において、自宅の固定回線として最も普及しているのが光回線です。

2001年にADSLが一般家庭に普及したのち、さらに高速のインターネット回線として2003年に光ファイバーを採用した光回線が登場したのです。

最大50MbpsだったADSLに対し、光回線は最大10Gbpsという高速化を実現しました。

2000年時点で37.1%だったインターネット普及率は、光回線の登場により64.3%にまで飛躍的に向上することになりました。

テレワークやWEB会議などが普及する昨今、堅調に契約者数を伸ばしているインターネット回線でもあり、契約者数は2021年3月時点で3501万件(*1)です。

人口ベースで考えたらざっくり4人に1人が光回線を契約していることになります。

光回線が登場した2000年代前半はほぼNTTのフレッツが独占状態でしたが、現在では

  • NTTの光コラボ
  • KDDIのauひかり
  • 電力系のeo光、コミュファ光、Pikara、BBIQ、メガエッグ
  • ソニーのNURO光

など複数の光回線事業者が存在します。

光コラボ

インターネット回線各事業者のロゴ

NTTが提供する光回線が光コラボです。

2021年時点で最も契約数が多いシェア64.4%の光回線です。(*1)

元々はフレッツ光という名前で展開をしていましたが、2015年からは光コラボレーションという名前に変更されました。

なぜ名前が変更されるに至ったのかをご説明させていただきます。

従来、NTTの光回線を利用する場合、回線事業者とプロバイダの2社と契約をする必要がありました。

つまり「光回線(フレッツ光)+プロバイダ(BIGLOBE、BBエキサイト、So-netなど)」といった具合です。

しかしこれだと、インターネット料金の支払い先が2社に分かれてしまうこと、また利用者にとって複雑であるという欠点がありました。

そこで、光回線をプロバイダに卸売りをし、契約先をプロバイダ1社に一本化することになったのです。

このような、回線事業者とプロバイダのコラボレーションによって光コラボが誕生した経緯があります。

光コラボを展開しているプロバイダとしては

  • ドコモ光
  • ソフトバンク光
  • BIGLOBE光
  • So-net光
  • OCN光
  • 楽天ひかり
  • エキサイト光
  • DTI光

などが挙げられます。

光回線の中で最大のシェアを誇るのは、スマホでも契約数の多いドコモ光、次いで多いのがソフトバンク光です。(*1)

ちなみにドコモのスマホを利用している人はドコモ光、ソフトバンクのスマホを利用している人はソフトバンク光と契約をすれば、スマホと光回線のセット割が適用されて毎月の料金がお得になります。

通信速度はどのプロバイダであっても最大10Gbpsです。

  通信速度 月額料金
ドコモ光 最大10Gbps

戸建て:5,720円

マンション:4,400円

ソフトバンク光 最大10Gbps

戸建て:5,720円

マンション:4,180円

 

※月額料金は1Gbpsプランの場合の金額です。

※詳しくは公式サイトをご確認ください。

(*1) https://www.m2ri.jp/release/detail.html?id=492

auひかり

auひかり

出典:https://www.au.com/internet/

auひかりはKDDIが提供する光回線です。

KDDIの光プラスと東京電力のTEPCOひかりが統合して誕生した経緯があります。

通信速度は最大10Gbps。

光回線で圧倒的なシェアを誇るNTTと差別化をはかるため、高速通信を売りにすることが多いです。(NURO光の登場により通信速度=auひかりというポジションは崩れましたが)

auのスマホを契約している場合、光回線とのセット割が適用されます。

  通信速度 月額料金
auひかり 最大10Gbps

戸建て:5,610円

マンション:4,180円

 

※月額料金は1Gbpsプランの場合の金額です。

※詳しくは公式サイトをご確認ください。

電力系

インターネット回線の各ブランドロゴ

回線事業者のKDDIがNTTに対抗して光回線のエリアを拡大するため、傘下に収めたのが電力系の光回線です。

電力系の光回線は全部で

  • コミュファ光(中部テレコミュニケーション/中部電力系)
  • eo光(ケイオプティコム/関西電力系)
  • メガエッグ(エネルギアコミュニケーションズ/中国電力系)
  • Pikara(ST Net/四国電力系)
  • BBIQ(九州通信ネットワーク/九州電力系)

の5社です。

いずれもKDDI系列であるため、auのスマホを利用していれば光回線とのセット割が適用されます。

auと電力系はエリアによってすみわけをしているため、基本的にはどちらか一方しか提供されていません。

つまり「auひかりとコミュファ光、どっちにしようかな」みたいに選ぶようなことはないということです。

auユーザーの方は、皆さんがお住まいのエリアで提供されている方を選びましょう。

  通信速度 月額料金
コミュファ光 最大10Gbps

戸建て:5,775円

マンション:5,775円

eo光 最大10Gbps

戸建て:5,448円

マンション:3,876円

メガエッグ 最大10Gbps

戸建て:4,620円

マンション:3,520円

Pikara 最大10Gbps

戸建て:5,390円

マンション:4,070円

BBIQ 最大10Gbps

戸建て:5,170円

マンション:4,510円

※月額料金は1Gbpsプランの場合の金額です。

※詳しくは公式サイトをご確認ください。

NURO光

nuro光

 

出典:https://www.nuro.jp/hikari/

NTTとKDDIで二分されていた光回線において、2013年にソニーネットワークコミュニケーションズ(So-net)が提供を開始した光回線がNURO光です。

ちなみにSo-netが自前で光ファイバーを敷設しているわけではなく、NTTが設置をしたのちに利用していない光ファイバー(ダークファイバ)を借り受ける形で光回線を提供しています。

サービス提供をスタートした当初から通信速度を売りにしており、2015年には世界初の個人向け10Gbpsプランの提供を開始しました。(ただ、その後にNTTやKDDIも追随して10Gpbsプランを提供し始めたため、現在では通信速度は各社とも横並びの状況です。)

NURO光は通信品質の高さから、堅調に契約者数を伸ばしており、2021年は2020年度比で40%の増加。(*1)

純増数でいえばNTTの光回線に次ぐ伸び幅です。

通信品質は常に高い評価を得ていますが、後発であることから、NTTやKDDIに比べて提供エリアが限られているのが難点。

提供エリアは以下の通りです。

東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・群馬県・栃木県・茨城県、愛知県・静岡県、

岐阜県・三重県・大阪府・兵庫県・京都府・滋賀県・奈良県・福岡県・佐賀県

また、ソフトバンクのスマホを契約していれば光回線とのセット割が適用されます。

NURO光は回線速度に定評がある一方で、提供エリアが限られているため、ソフトバンクユーザーの方は、お住まいのエリアでNURO光が提供されているならNURO光、そうでない場合はソフトバンク光を選びましょう。

  通信速度 月額料金
NURO光 最大10Gbps 5,200円

 

ちなみにソニー系列が展開する光回線というだけあって、ゲーム機のプレイステーションをお得に利用できるプランやキャンペーンなんかもあったりします。

(現時点ではPS5が月額990円で遊ぶことができるオプションが用意されています。)

ゲームが好きな方はチェックしてみましょう。

 

ケーブルテレビ

屋内の電波供給状況

出典:https://www.jcom.co.jp/

山間部や大型ビルなど電波の届きにくい場所において、ケーブルを用いてテレビ番組を視聴することが出来るケーブルテレビ。

J:COM、イッツコム、ベイコムなどが有名なケーブルテレビの会社です。

(実際にはケーブルテレビ市場のシェア50%を握るJCOM一強の状態ですが)

そしてテレビ放送で使用しているケーブルと光ケーブルを組み合わせることでインターネットに接続することができます。

テレビを見ない人でも、インターネット回線だけの利用でも契約をすることが可能です。

ただ実際にはテレビ目的で契約する人が「ついでにインターネットも」といった具合で契約するのが一般的。

あとは、集合住宅であらかじめケーブルテレビが導入されているから契約する、という人が多い気がします。

月額料金だけ見ると一般的な光回線よりはるかに高いので、ネット回線だけの利用目的でケーブルテレビを選ぶメリットはありません。

J:COMの最大速度は光回線と同じく10Gbps。

auのスマホを利用している人は、セット割が適用されます。

ちなみに個人的な話で恐縮ですが、過去に賃貸アパートでJ:COMを2年間契約したことがあります。

2階建てで6世帯ほどが入居していたと記憶しています。

そのときの体感として、光回線よりも地域的な通信障害が起きる頻度が多いなと感じました。

年に2~3回は起こった印象です。これまで光回線は5社ほど契約したことがありましたが、光回線では通信障害ってあまり起こったことがなかったので、印象的でした。

一方で、日々の通信速度としては光回線と遜色なく、ネットで数多あるネガティブな口コミほど、悪い印象は持ちませんでした。

もちろんこれは私の住んでいた家や地域に限った話であり、必ずしも皆さんの住居や地域に当てはまるわけではないので、話半分に聞いていただければ幸いです。

  通信速度 月額料金
J:COM 最大10Gbps 7,348円

 

モバイル回線

机の上のwifi端末

スマートフォンでネットを繋ぐ際に接続するのが

  • 4G
  • 5G
  • WiMAX

といったモバイル回線です。

皆さんご存知、ドコモ・au・ソフトバンクが全国に敷設している移動体通信システムです。

そしてこれらのモバイル回線を利用し、屋外でパソコンやタブレットなどをインターネットに接続することが出来る端末をモバイルルーターと呼びます。

屋外だけでなく、自宅で光回線が利用できない人も、モバイルルーターを契約するケースが多いです。

4G/5G

4Gや5Gはドコモ、au、ソフトバンクが全国に敷設しています。

2020年からは楽天も参入しました。

「G」はGenerationのGで、「世代」を意味します。

つまり4Gは第4世代、5Gは第5世代のモバイル通信であることを意味します。

お察しの通りモバイル通信は第1世代からスタートしており、1Gは1979年に自動車の電話として、1993年にガラケー向けに2G、2001年に通話品質を高めて3Gが登場、スマホ時代に突入した2012年に4Gが提供開始…という系譜をたどってきました。

そして2020年から提供が開始された5Gは、理論値として最大20Gbpsを実現し、モバイル通信の速度として飛躍的な進化を遂げました。

もちろんあくまでも理論上の数値ですから、その速度が出ることはありません。

実際には10~20%程度の速度になります。

例えば最大4.1Gbpsに対応しているスマホなら、実測値は良くて410Mbpsほどになるというわけです。

ただ、理論値よりも実測値が低下するのは光回線も同じですし、仮に410Mbps出るのなら、4Gよりはるかに速いことは間違いありません。

光回線ですら現状での理論値は最大10Gbpsなので、5Gが全国に普及したらインターネット回線の勢力図がどう書き換わるのか楽しみです。

また5Gはスマホのみならず、自動運転や遠隔医療などIoT時代を見越して「大容量・低遅延・多数同時接続」を実現したモバイル回線でもあります。

2021年時点では一部のエリアでしか利用することができませんが、日々提供エリアを拡大しており、NTTの発表によると2025年前後には全国で利用できるようになるそうです。

4G/5Gの欠点としては、光回線みたいに使い放題ではないという点です。

モバイルルーターの会社にもよりますが、月間最大100GBという制限が設けられているケースが多いです。

例外的に楽天モバイルはデータ容量無制限のプランを提供しています。

しかしながら、他の4G/5G回線とは異なり、楽天モバイルの回線を利用するため、提供エリアには注意しましょう。(やはりドコモ、au、ソフトバンクよりも提供エリアが狭いです)

  通信速度 月額料金 データ容量
THE WiFi 最大150Mbps 3,351円 月100GB
MugenWiFi 最大150Mbps 3,450円 月100GB
楽天モバイル 最大150Mbps 3,278円 無制限

 

WiMAX

WiMAXはKDDI系列のUQコミュニケーションズが提供している回線です。

人口が少ない地域や光回線の利用が困難な地域における代替の接続手段として利用されてきました。

2009年からUQ WiMAXによりサービス提供が開始され、2013年からはWiMAX2+として高速化されました。

通信速度は2021年時点で最大558Mbps。

4Gや5Gと同様に、WiMAXも使い放題ではありません。

3日間で15GBという制限が設けられています。

WiMAXにもいくつかプロバイダがありますが、通信速度やデータ容量はどこも同じですから、キャンペーン等を考慮してお得なところから申し込みましょう。

GMOとくとくBBはいつも他社より高額なキャッシュバックキャンペーンを実施しているのでオススメです。

  通信速度 月額料金 データ容量
GMOとくとくBB 最大2.2Gbps 4,708円 3日で15GB
Broad WiMAX 最大2.2Gbps 4,708円 3日で15GB
UQ WiMAX 最大2.2Gbps 4,818円 3日で15GB

 

ちなみに最近では「WiMAX+5G」なんていうプランが新たに登場しました。

WiMAXが提供されているエリアではWiMAXで、5Gのエリアでは5Gに接続することができる、というプランです。

まだまだ5Gの提供エリアは狭いですが、日に日にエリアが拡大しているため、WiMAX+5Gは今後本格的な選択肢になってくると思われます。

よくある質問

Q&A

Wi-Fiとは?

「自宅にWi-Fiがある」といった話がよく聞きますよね。

ただ、これは厳密に言えば正しい日本語ではありません。

Wi-Fiとは、パソコンやスマホといった機器を無線で接続する規格のことを指します。

無線にもいくつも種類があって、Wi-Fiはそのうちの規格の一つです。

正確に言えば現在主流のWi-Fi規格はIEEE802.11acという名称で、Wi-Fi5なんて呼ばれたりもします。

ちなみにBluetoothも無線規格の一つです。

Wi-Fiは接続範囲が広範囲で、かつ通信速度が出やすいという特徴があります。

Bluetoothは接続範囲が狭く、速度が遅い代わりに、消費電力が少ない無線規格です。

だからこそ、速度が求められるネット接続にはWi-Fi、長時間使いたいワイヤレスイヤホンなどにはBluetooth、といったように用途に応じて使い分けられているのです。

つまり「スマホを自宅の光回線にWi-Fiで接続する」等が正しい日本語です。

テザリングとは?

スマートフォンのモバイル通信(4Gや5G)を利用し、ノートパソコンやタブレットなど他の端末をインターネットに接続することをテザリングと呼びます。

例えばiPhoneで「インターネット共有→ほかの人の接続を許可」と設定すると、テザリングが利用できるようになります。

簡単に言えばアナタのスマホのインターネット接続を他の人や端末におすそ分けしてあげるようなイメージです。

ただし、当然アナタが契約しているスマホのデータ通信を消費することになるので、月のパケット残量には注意しましょう。

また、格安SIMなどを利用している場合、契約している会社によってはテザリングが利用できない場合もあります。

ADSLは契約できないの?

2000年代に入ってインターネットが定額制へと移行し、一般家庭にネットが普及するきっかけとなったインターネット回線がADSLです。

2006年に利用者のピークを迎えたADSLですが、光回線やモバイルルーターの普及をきっかけに、徐々に利用者を減らしていきました。

残念ながらNTTのフレッツADSLは2016年をもって新規契約の受付を終了しており、サービス提供自体も2023年1月31日をもって終了することが公式にアナウンスされています。

置くだけWi-Fiとは?

置くだけWi-Fiは俗称で、一般的にはホームルーターと呼ばれています。

「工事不要」なんていう触れ込みで、よくCMなんかで見聞きしたことがあるという人も多いのではないでしょうか。

ホームルーターは「モバイル回線」を利用し、光回線の代わりに自宅の固定回線として利用することが出来ます。

ソフトバンクエアー、ドコモhome5G、Speed Wi-Fi HOME(WiMAX)なんかが、いわゆる「置くだけWi-Fi」に該当します。

回線こそモバイルルーターと同じですが、据え置きタイプなので持ち運びは出来ません

同じ回線を使っていて、持ち運びができないなら、モバイルルーターの方がいいんじゃないか、と思う人もいらっしゃると思います。

ただホームルーターは電波の掴みがよく、同時接続台数も多いという点において、モバイルルーターよりも優れています。

それこそ、2階建てに住んでいて、1階のリビングにルーターを設置し、2階でインターネットを利用する、なんていう場合はホームルーターの方が速度は出やすいと思います。

ですから、自宅でしかWi-Fiに接続しない、パソコン・スマホ・タブレット・ゲーム機など難題もネットに接続したい、という場合はホームルーターを検討してみましょう。

光回線の速度が遅い

光回線は、インターネットの利用者が増える時間帯(20時~23時)になると、回線が混みあい、速度が低下する場合があります。

この速度低下を避ける手段として「IPv6に接続する」方法が挙げられます。

インターネットに接続する場合、基本的にはIPv4というIPアドレスで接続されます。

IP(インターネットプロトコル)とは、インターネット上の住所みたいなもので、接続する端末ごとに割り振られています。

そして、インターネットの普及とともにIPv4と呼ばれるIPアドレスが使用されてきたのですが、利用者の普及とともに、アドレスの数が足りなくなってきました。

そこで、事実上無限にアドレスを割り振ることが出来るとして期待されている次世代のプロトコルがIPv6です。

正確に説明するにはスペースが足りなくなってしまうので端折って説明すると、IPv4は利用者が多く、IPv6は利用者が少ないため、インターネットが混みあう時間帯でもIPv6で接続をすれば速度低下を避けることが出来る、という理屈です。

IPv6は光回線各社で「オプション」として提供されているため、利用したい人はオプションを申し込みましょう。おそらく多くの場合、無料で利用できるはずです。

ただし、IPv6に対応しているWi-Fiルーターを用意する必要がある、という点は注意しましょう。

auひかりも電力系もエリア外

auユーザーの方で、自身が住んでいる場所がauひかりも電力系もエリア外。

そんな場合はNTT回線の光コラボの一つ、BIGLOBE光を検討しましょう。

BIGLOBEはKDDI傘下のプロバイダなので、NTT回線でありながら、auのスマホもセット割の対象になります。

マンションに光回線が導入されていない

マンションやアパートなどの集合住宅の場合、光回線を利用するには、原則として「建物自体で光回線が契約されている」ことが必要になります。

もし建物で光回線が導入されていないのなら、ご自身でモバイルルーターを契約する、というのが一般的です。

しかし、光回線が導入されていない集合住宅であっても、例外的に光回線を利用できるケースがあります。

それは

  • 大家さんが承諾
  • 光回線の会社が承諾

という2つの条件を満たしたケースです。

光回線を導入するということは、すなわち工事をすることになるので、当然のことながら大家さんの許可が必要です。

無許可でやった場合、損害賠償を請求される可能性があるので、絶対に不動産会社や管理会社を通して大家さんの許可を得ましょう。

そして大家さんの許可を得るだけでは不十分で、物理的に工事が可能かどうかを光回線の会社に確認をとる必要があります。

一般的な集合住宅の場合、一度建物の共用部に光ファイバーを引き込んでから、建物の内部を通して各部屋にケーブルを分配することになります。

しかし「自分の部屋だけ」に光回線を導入する場合、一戸建てと同じように電柱から直接自分の部屋に光ファイバーを引き込むことになります。

そのため、光ファイバーを引き込めないほど高い階層に住んでいたら、当然導入はできません。(1~2階の低層階なら可能な場合が多いです)

おそらく光回線を導入できるかどうかは、一度工事担当者の方の立ち合い調査が求められると思います。

大家さん、そして光回線の会社、どちらの承諾も得ることができたら、晴れて光回線を導入することが出来るようになります。

(ちなみに光ファイバーの引き込みの際に壁に穴をあけたりビスを止めたりする工事が必須の場合、建物の価値に影響が出るため、嫌がる大家さんが多いです。そのため、立ち合い後、工事内容が判明するまでは安心できないという点は留意しておきましょう。)

オンラインゲームをやるなら?

オンラインゲームをやるのにおすすめの回線は、光回線やケーブルテレビです。

オンラインゲームに限らず、ZOOMミーティング、ライブ配信なども同様です。

これらに共通しているのは「ダウンロードだけでなくアップロードもする」という点です。

例えば、Yahoo!ニュースを見ているときは、情報を受け取っているだけなので、ダウンロードだけをしている状態です。

しかしYahoo!ニュースのコメント欄にコメントをつけるのは、こちらの情報を送信する行為なので、アップロードをすることになります。

下り(ダウンロード)や上り(アップロード)なんて呼ばれたりもします。

そしてオンラインゲーム、ZOOM、ライブ配信などは、絶えずダウンロードとアップロードを交互に繰り返すコンテンツです。

ですから、ダウンロードとアップロードの時間差が少ない方が、よりスムーズに情報を送受信できるのです。

この時間差のことを「PING」と呼び、どれくらい時間差が少ないかはスピードテストのサイトで確認することができます。

「Mbps」という数値と一緒に「ms」という単位が表記されることが多いのですが、これがまさに上りと下りの時間差、つまりPINGです。

オンラインゲームやZOOMなどで音ズレや映像ズレが生じるのは、回線速度が遅いというよりも、PING値が高い、つまり上りと下りの時間差が大きい場合が多いです。

オンラインゲームはよほど高画質なゲームでない限り、通信速度はそこまで重要ではありません。

そして、モバイルルーターは、速度が出ていたとしても、上りと下りの時間差が大きい場合が多いです。

ですから、オンラインゲームなんかはモバイルルーターが不向きなのです。

速度が遅いという口コミがある

インターネット回線を契約する際、利用者の口コミを調べる方もいらっしゃると思います。

そして「〇〇は速度が遅い」といったネガティブな口コミを見て、契約を躊躇してしまった、なんて経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。

これに関しては、正直に言ってあまり気にしても意味がないです。

というのも、通信速度というのは住んでいるエリア、近隣が契約しているプロバイダ、接続する時間帯など、様々な要因によって変動するものです。

皆さんの自宅でどれくらいの速度が出るか、というのは良くも悪くもご自身で接続してみるその瞬間までは分からないわけです。

そして口コミというものは、往々にして不満を持った人が書く傾向にあります。満足している人はわざわざそのことをネット上で誰かに伝えようとは思いません。

つまり、契約者様が多ければ多いほど、批判的な口コミが集まりやすくなるわけです。

どれだけ批判的な口コミがあっても皆さんの自宅ならとても速い速度が出る場合もありますし、その逆もしかりです。

というわけで、インターネット回線の口コミは話半分に捉えた方がいいでしょう。

 

まとめ

サマリー

  通信速度 特徴
光回線 最大10Gbps

【メリット】

・安定した高速通信が可能

・使い放題

【デメリット】

・屋外で利用できない

・集合住宅だと速度低下しやすい

ケーブルテレビ 最大10Gbps

【メリット】

・安定した高速通信が可能

・使い放題

【デメリット】

・屋外で利用できない

・集合住宅だと速度低下しやすい

4G/5G

4G:最大1.7Gbps

5G:最大20Gbps

【メリット】

・屋外で利用可能

・理論値だけでいえば5Gは光回線より速い

【デメリット】

・容量制限がある

・5Gは提供エリアが狭い(拡大中)

WiMAX 最大440Mbps

【メリット】

・屋外で利用可能

【デメリット】

・容量無制限がある

以上がインターネット回線の種類と、それぞれのネット回線の特徴です。

色々なネット回線があるように見えますが、実際には選択肢はそこまで多くありません。

ずばり、比較すべき要素は「料金」と「データ容量」しかないからです。

もちろん「速度」もネット回線によって差がありますが、「速度が速いからモバイルルーターではなく光回線にしよう」という選び方にはなかなかなりません。

例えば集合住宅に住んでいる人で、建物に光回線が導入されていなければ、そもそも光回線は選択肢に入ってこないわけです。

モバイルルーターは、一般的には「モバイルルーターしか選択肢がないからモバイルルーターを使う」というケースがほとんどです。

あるいは、光回線が使える人でも、まとめの一覧表をご覧いただければ分かる通り、各社とも最大速度は同じです。

ですから、「速度」というのは基本的にネット回線を選ぶ際の比較対象にはならないわけです。

光回線が使える人は、スマホとのセット割が適用されるところを選ぶ。

光回線が使えない人は、モバイルルーターを検討する。4G/5GとWiMAXのどちらにするかは、自分のネット使用量と相談しながら決める。

そんな風にして選べば、おそらく皆さんが契約すべきネット回線は決まってくるはずです。

ネット回線の選び方については是非、以下の記事も参考にしてみてください。

関連記事:インターネット回線の選び方とおすすめ10選を紹介