光回線とは?特徴や種類について紹介します
光回線とは、光ファイバーを利用して自宅で高速通信が可能になる、インターネット回線の一つです。
「自宅でWi-Fiが使える」という話を聞いたことがある人もいるかもしれませんが、あれは「自宅で光回線を契約している」という意味です。
しかし、自宅で使えるインターネット回線というイメージはつくものの、どれくらいの速度が出るのか、あるいはどういった会社がサービスを提供しているのかなど、光回線について詳しく聞かれたら分からない、という人も多いのではないでしょうか。
本記事では光回線の特徴や種類などについて詳しく紹介をさせていただきます。
本記事を最後までご覧いただければ、光回線を契約するにあたって必要な知識はすべて身につくはずです。
目次
特徴
電柱から自宅まで光ファイバーケーブルを引き込み、光ファイバーを伝送路とし、光通信によってインターネットに接続するのが光回線です。
高速通信
契約するプランにもよりますが、どの光回線の会社であっても通信速度は概ね最大10Gbpsです。
皆さんがスマホで利用している4G回線が最大1Gbps前後なので、およそ10倍の速度でインターネット通信を利用することが出来るようになります。
(もちろん10Gbps、1Gbps、10倍、という数値はいずれも「実際に出る速度」ではなく「理論値」です。実際にどれくらい出るかは接続する場所によって異なります。)
速度が速ければ、SNSの画像が素早く表示されたり、動画が途切れることなく見ることができたりします。
安定通信
光回線は速度が速いというだけではありません。
通信が安定しているという特徴があります。
安定とは、上り(アップロード)と下り(ダウンロード)の時間差が少ない、つまりタイムラグが少ないということです。
Google検索をしてWEBサイトを閲覧したり、ニュースアプリを見たりする場合、基本的には情報を「ダウンロード」するだけです。
逆にYouTubeにコメントを残したり、Twitterでつぶやいたり、Instagramで画像の投稿する場合は情報を「アップロード」をすることになります。
しかしオンラインゲームや、オンライン会議、あるいはライブ配信などは、常にアップロードとダウンロードを交互に行います。
上りと下りの時間差のことをPINGと呼びます。
オンラインゲームなどで映像や音声にズレが生じるのは、多くの場合、PING値が大きい場合が多いです。
特にスマホの4G回線やWiMAXなどのモバイルルーターは、PING値が大きい傾向にあります。
一方、光回線の場合はPING値が低く、ダウンロードとアップロードの時間差が少なく、安定した通信が可能なのです。
使い放題
スマホの場合、月のデータ容量に上限が設けられています。
プランによって、1G、3GB、60GBなど様々です。
契約したプランのデータ容量を超過した場合、月末まで速度が低下してしまい、元の速度に戻すためには追加料金を支払い、データチャージをする必要があります。
しかし光回線の場合、月のデータ容量に上限がありません。
どれだけ使っても高速通信でインターネットを楽しむことが出来ます。
工事が必要
スマホの場合、端末とSIMカードさえあればインターネットに接続することが出来ます。
しかし光回線の場合はそうはいきません。
一戸建てなら電柱から自宅に光ファイバーを引き込む必要があります。
作業時間は1~2時間程度です。
マンションなら、電柱から建物の共用部に設置されたMDFと呼ばれる装置まで光ファイバーケーブルが引き込まれ、そこから各部屋まで分配する工事が必要になります。
作業時間は30分程度です。
そして工事をする際には1万円を超える工事費用がかかります。
ちなみに申し込みをしてからすぐに工事に着工できるとは限りません。
通常は申込みから着工まで2~3週間はかかります。
特に引っ越しシーズンの3~4月は予約が混みあっているため、申し込んでから1ヵ月近くインターネットが利用できない、なんて場合もあるのでご注意ください。
Wi-Fiルーターが必要
デスクトップのパソコンであればLANケーブルを使ってインターネットに接続することが出来ます。
しかしスマホ、ノートパソコン、タブレット、ゲーム機などを自宅の光回線につなぐ場合、無線接続が可能なWi-Fiルーターが必要になります。
Wi-Fiルーターは家電量販店で購入したり、あるいは光回線の会社からレンタルをしたりして用意します。
種類
スマホにもドコモ、au、ソフトバンク、楽天といったようにいくつかの会社があるように、光回線も提供している会社はいくつかあります。
光回線を提供している会社は大きく
- NTT系
- KDDI系
- So-net
の3社に分類することが出来ます。
NTT系
NTTの光回線のことを「光コラボレーション」、略して光コラボと呼びます。
多くの人は「光は分かるけど、コラボレーションって何?」という疑問を持たれることでしょう。
NTTは2015年から光コラボレーションという名称で光回線を提供していますが、2015年以前までNTTは「フレッツ光」という名称で光回線を提供していました。
光回線というのは、通常「光回線+プロバイダ」の2つを契約することで、初めてインターネットに接続することが出来ます。
ですから、ひと昔までは「光回線(フレッツ光)+プロバイダ(OCN、So-net、@niftyなど)」といった具合に複数の会社と契約をする必要があったのです。
ここまで聞いた時点で多くの人は「分かりづらい」と思うことでしょう。
インターネットが使いたいだけなのに、回線の会社が複数あって、しかも回線とは別にプロバイダとも契約する必要があって、プロバイダにもいくつもの会社がある…。
多くの消費者にとって、この光回線の仕組みが複雑すぎたのです。
こうやって文字に起こして読めばまだ理解はできるでしょうが、家電量販店で口頭で説明されても到底理解は出来ません。
そんな事情に鑑み、NTTは光回線とプロバイダを別々に契約するのではなく、NTTが光回線をプロバイダに卸売りをし、プロバイダにまとめて販売してもらう、という方針に切り替えたのです。
このようにして、回線とプロバイダとがコラボレーションをし、一つのパッケージにして販売することで、契約先も支払い先も一社にまとめられた、というのが光コラボの名前の由来です。
つまり、光コラボという名前の光回線があるわけではないのです。
NTT回線を使用している光コラボをいくつか例に挙げると以下の通りです。
- ドコモ光
- ソフトバンク光
- OCN光
- BIGLOBE光
- @nifty光
- 楽天ひかり
- エキサイト光
などなど。
あくまで一例なので、このほかにも沢山あります。
(余談ですが、ドコモ光だけはいまだに回線とプロバイダを別々に選ぶ必要があります。これはおそらくNTTの独占禁止法が絡んでいるのだと思われます。)
KDDI系
NTTが業界最大手で、二番手のKDDIが追随する、というのが通信業界おなじみの構図です。
これは携帯電話だけでなく、光回線も同様です。
KDDIが提供する光回線として有名なのが「auひかり」です。
auひかりはKDDIの「光プラス」と東京電力の「TEPCOひかり」が統合して2003年に誕生した光回線です。
もちろんこの統合だけでは全国をカバーするNTTの通信網には遠く及びません。
というわけで、KDDIは様々な電力会社と業務提携や子会社化を行い、エリアの拡大を図りました。
- コミュファ光(中部テレコミュニケーション/中部電力系)
- eo光(ケイオプティコム/関西電力系)
- メガエッグ(エネルギアコミュニケーションズ/中国電力系)
- Pikara(ST Net/四国電力系)
- BBIQ(九州通信ネットワーク/九州電力系)
などが挙げられ、これらの光回線は俗に「電力系」と呼ばれたりします。
光回線網を構築するには自社で電柱を保有している必要があり、電柱を敷設しているのは電力会社ですから、光回線の会社には電力グループの会社が多いのです。
あえて見出しで「KDDI系」と表現しているのは、KDDIの光回線はauひかりだけでなく、電力系の光回線も含まれているから、というのが主な理由です。
So-net
NTTとKDDIが二分していた光回線業界。
次はソフトバンクが参入か…と思いきや2013年にNURO光をひっさげ参入したのがソニーネットワークコミュニケーションズ、通称So-netです。
(ソフトバンクは光コラボのソフトバンク光を提供しています)
参入といっても、NTTやKDDIみたいにSo-netが自前で回線網を構築しているわけではありません。
NTTが光回線を敷設したあと、使用していない光回線(ダークファイバー)を借りる形でサービスを提供しています。
後発であるNURO光は契約者を増やすためにNTTやKDDIと差別化をする必要がありました。
そのため、NURO光はサービス提供の開始当初から「速度」を売りにしており、2015年には個人向けの光回線としては世界で初めてとなる「10Gbps」プランの提供を開始しました。
その後、KDDIとNTTも追随して、今でこそ各社とも最大10Gbpsで横並びですが、常に速度を売りにしてきただけあって、NURO光は通信品質に関しては定評があります。
(NURO光は現在20Gbpsプランも用意されていますが、東京のごく一部のエリアでしか利用できません。)
選び方
色々な会社の光回線があるのは説明した通りです。
とはいえ、ただ光回線の勉強がしたくてこの記事をご覧頂いているわけではないでしょう。
きっと契約を見据え、最終的に光回線を1社選ぼうとお考えのはずです。
ですからここでは、実際にどうやって光回線を選べばいいのかをお話させていただきます。
戸建て
戸建てに住んでいる場合、マンションとは異なり、自由に光回線を選ぶことが出来ます。
自由に選べるがゆえに選択肢が多くて迷ってしまう…とお考えの方もいらっしゃるでしょう。
しかし、実際のところ、皆さんが選ぶべき選択肢はそう多くありません。
インターネット回線を選ぶ基準は一般的に「速度」と「料金」です。
しかしすでにご説明した通り、光回線はどの会社も「最大10Gbps」で横並びの状態です。
もちろん、最大10Gbpsというのはあくまで理論値であり、実際に10Gbps出るわけではないのですが、それはどの会社であっても同じことが言えます。
ですから、皆さんが選ぶときに比較すべきは「料金」しかありません。
ちなみに料金といっても、「光回線の月額料金」のことではありません。
スマホの料金と光回線の料金を合わせた「通信費全体の料金」でみたとき、お得になる選択肢を選ぼう、というお話です。
というのも、ドコモ、au、ソフトバンクは各社ともスマホと光回線を契約していると月額料金が割り引かれる「セット割」を用意しているのです。
正直に言って、光回線の月額料金だけ見ても、そこまで各社大きな差があるわけではありません。
差が出てくるのは「セット割」です。
セット割が適用されるスマホと光回線の組み合わせは以下の通りです。
- ドコモ…ドコモ光
- au…auひかり、コミュファ光、eo光、メガエッグ、Pikara、BBIQ、BIGLOBE光
- ソフトバンク…ソフトバンク光、NURO光
このように、すでにスマホを契約している人は、お得に利用できる光回線は限られているのです。
ドコモにいたってはドコモ光しかありません。
auに関しては、一見すると選択肢が多いように見えますが、auひかりと電力系の会社はエリアによって棲み分けがされているので、皆さんがお住まいの地域で提供されているのはauひかりか電力系のどちらかです。
ちなみにBIGLOBEはKDDI傘下の会社なので、BIGLOBE光自体はNTTの光コラボですが、auのスマホのセット割が適用されます。
auのスマホを契約している人で、KDDI系のauひかりも電力系もエリア外だった場合、NTT系のBIGLOBE光を選ぶ、という感じになります。
ソフトバンクユーザーに関しても選び方は単純で、NURO光は通信品質に定評があるものの、提供エリアが狭いというデメリットがあります。
ですから、ソフトバンクのスマホを契約している人で、NURO光が提供エリア内にある人はNURO光を、NURO光が提供エリア外の人はソフトバンク光を選ぶ、というのがオススメです。
人によっては色々と比較をして最適な会社を選びたいと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、良くも悪くも光回線はお得な選択肢がほとんど決まっているので、比較する必要すらないのです。
マンション
マンションやアパートなどの集合住宅の場合、一戸建てのように自由に光回線を選ぶことは出来ません。
なぜなら、マンションで光回線を利用する場合、電柱からマンションの共用部に光ファイバーを引き込み、そこから建物の内部を通して各部屋に分配するからです。
つまり、建物の共用部に光ファイバーが引き込まれている時点で、光回線の事業者はもう決まっているのです。
逆に言うと、マンションの建物自体に光回線が導入されていないのなら、そもそも居住者は原則、光回線を利用すること自体が出来ません。
つまり、NTTの光回線が導入されているマンションならNTTの光コラボの中から、KDDIの光回線が導入されているマンションならauひかりや電力系の光回線を選ぶことになるわけです。
すでに用意されている光回線を利用するしかない、というわけです。
ですから、集合住宅にお住まいの方は、どの光回線を契約するのか検討するのではなく、まずは不動産会社や管理会社に「光回線が導入されているかどうか」「どの会社の光回線が導入されているか」を確認しましょう。
導入されている光回線がNTTだった場合、ドコモのスマホを利用している人はドコモ光を、auのスマホを利用している人はBIGLOBE光を、ソフトバンクのスマホを利用している人はソフトバンク光を選びましょう。
いずれもスマホと光回線のセット割が適用されます。
ケーブルテレビのJ:COMや電力系の光回線が導入されている場合、セット割が適用されるのはauユーザーだけです。
NURO光が導入されている場合、セット割が適用されるのはソフトバンク光だけです。
(ただ、光回線のシェアを考えると、導入されている可能性が高いのはNTTです。)
もし不動産会社や管理会社に確認をした結果、何もインターネット回線が導入されていない場合でも、例外的に光回線を導入できる場合があります。
それが、「管理会社や大家さんの承諾が得られ」かつ「光回線の会社から導入が可能だと言われた」場合です。
実はマンションやアパートのような集合住宅の場合でも、「戸建てタイプ」と同じように電柱から部屋に光ファイバーを引き込んで光回線を開通させることが出来るケースがあります。
ただ、あくまでも電柱から自宅に光ファイバーケーブルが引き込める程度の高さの部屋である必要がありますが。
ケーブルが引き込めるかどうかは、光回線の会社に連絡をし、工事担当者の人に立ち合い調査をしてもらってから、ということになります。
ただし、工事に着工するよりも前に、物件の管理会社や、不動産会社を通して大家さんに確認を取る必要があります。
ケーブルを引き込む際、外壁にケーブルを固定するためにビスを打ち込んだりする場合があるからです。
管理会社や大家さんの確認を取らずに工事をやってしまうと高確率でトラブルになりますから、必ず事前に確認を取るようにしましょう。
ちなみに戸建てタイプでの導入もできなかった場合、最終手段としてモバイルルーターを検討しましょう。
モバイルルーターは光回線ではなく、スマホと同じ4G回線や5G回線、あるいはUQコミュニケーションズが提供するWiMAXと呼ばれるモバイル回線を利用してインターネットに接続できる端末です。
モバイルルーターは光回線よりも速度は遅く、月のデータ容量に上限がありますが、光回線が使えなかったり、光回線の速度が遅い場合、あるいは屋外でノートパソコンで作業したりする人から選ばれることが多い選択肢です。
料金
光回線にかかる料金は
- 初期費用
- 月額料金
- オプション費用
の3種類があります。
初期費用
最初にかかる料金は「事務手数料」と「工事費」です。
事務手数料は各社とも3,300円です。
工事費は光回線の会社によって差がありますが、戸建てなら2~4万円、マンションなら1.6万円~4万円です。
工事費は分割での支払いを選択することもできます。
月額料金
月額料金は戸建てなら5,000円~6,000円、マンションなら4,000円~5,200円です。
スマホとのセット割が適用されればさらに安くなります。(場合によってはスマホの料金から引かれる場合もありますが)
オプション
光回線は「光電話」や「テレビ」などの有料オプションを申し込むことが出来ます。
光電話 |
550円 |
テレビ(地デジ) |
825円 |
ひかりTV |
2,750円 |
スカパー |
429円+チャンネル料金 |
注意点
マンションタイプ
マンションタイプは光回線が導入されている場合でも、通信速度が遅い場合が往々にしてあります。
一戸建ての場合、電柱から自宅に光ファイバーケーブルを引き込み、そのケーブルを一世帯で独占的に使用することが出来ます。
しかしマンションの場合は、電柱から建物の共用部に引き込み、分配器から各部屋に光ファイバーを分配することになります。
つまり、光ファイバーを複数の世帯でシェアするようなイメージになります。
ですから、日中は問題なくインターネットが使えたとしても、夜間や休日のように居住者たちのインターネット接続が集中する時間帯になると、大幅に速度が低下します。
ちなみにマンションタイプの光回線には
- 光配線方式
- VDSL方式
- LAN方式
という3種類の配線方式があります。
最も速度が出やすいのが、各部屋まで光ファイバーが引き込まれる光配線方式です。
LAN方式は共用部まで引き込まれた1本の光ファイバーを各部屋までLANケーブルで引き込み、VDSL方式は共用部まで引き込まれた1本の光ファイバーを電話回線(メタルケーブル)で引き込むことになります。
つまり、自分の部屋まで光ファイバーが引き込まれるのは光配線方式だけです。
それぞれの部屋に光ファイバーを引き込む光配線方式に比べ、1本の光回線を各部屋で分配するLAN方式とVDSL方式は特に速度低下が顕著です。
ひと昔前のマンションではVDSL方式が一般的であったため、築年数がたっているマンションほどVDSL方式が導入されている可能性が高いです。
キャンペーン
光回線を契約する場合、インターネットから契約するようにしましょう。
例えば、家電量販店、携帯電話ショップ、セールスの電話などで契約するのはオススメしません。
光回線は多くの場合、契約時に「キャンペーン」が用意されています。
現金がキャッシュバックされたり、ポイントが付与されたり、といった特典です。
こういった特典は、インターネット上から申し込む方が好条件である場合が多いです。
理由はいたってシンプルで、対面で契約をする際、販売員の人件費がかかるからです。
人件費分はキャンペーンの金額から差し引かれることになるため、キャッシュバック金額等が低くなってしまうのです。
また、インターネットや対面での契約に限らず、キャンペーンを比較する場合、必ず「キャンペーンの適用条件」をチェックしましょう。
キャッシュバック金額が高くても、契約する際に有料オプションへの加入が必須だったりするケースがあります。
有料オプションなしでキャンペーンが適用されるかを必ず確認しましょう。
違約金
ほとんどの光回線は2~3年の契約期間が定められています。
そして2~3年が経過したら契約が更新され、再度2~3年の契約期間が設定されることになります。
契約月以外で解約をすると、1~2万円近い違約金が発生します。
さらに、工事費を分割で支払っている場合で、残債がある場合、一括で支払いをする必要があるという点も注意が必要です。
転勤などで引っ越しをする可能性がある場合、契約期間には注意しておきましょう。
ちなみに引っ越し先でも引き続き同じ光回線が使える場合、移転の手続きができます。
引っ越しが決まった場合でも、解約をする前に、まずは転居先で同じ回線が使えるかどうか、不動産会社に確認をとりましょう。
Q&A
Wi-Fiとは?
Wi-Fiとは、無線接続の規格のことを指します。
正確に言えばIEEE 802.11規格のことを指します。
無線接続には、Wi-FiだけではなくBluetoothなどの接続方式もあったりします。
Bluetoothは正確に言えばIEEE 802.15.1です。
でも、「IEEE〇〇」とか言われるより、Wi-FiとかBluetoothって名前の方が分かりやすいですよね。
ですから、無線の規格にWi-Fiという名前が付けられているわけです。
「自宅にWi-Fiがある」みたいな話を聞いたりすることがあると思いますが、すでに説明をした通り、Wi-Fiは無線規格の一つなので、正しい日本語ではありません。
正確に言うなら「自宅に光回線があるからWi-Fi接続することが出来る」になります。
ADSLとの違いは?
光回線が台頭するまで主要なインターネット回線だったADSL。
ADSLは電話回線を利用してインターネットに接続する通信方式です。
光ファイバーケーブルの中に光信号を通して通信を行う光回線とは異なり、ADSLは電気信号を使って通信を行います。
電気信号を使うことのデメリットとしては、基地局から自宅までの距離が離れれば離れるほど速度が落ちるという点です。
ADSLは光回線に比べて通信速度も遅く、最大10Gbpsの光回線に対してADSLは50Mbps。
光回線が出たばかりの頃は、ADSLの方が月額料金は安いというアドバンテージがありましたが、光回線とスマホとのセット割などが登場したことにより、必ずしもADSLは安いとは言えなくなりました。
ただいずれにしても、ADSLは2016年をもって新規の契約を終了しており、2023年1月31日にはサービス提供自体も終了します。
速度を改善する方法はある?
IPv6接続に切り替えると速度が改善される場合があります。
インターネットに接続する場合、基本的にはIPv4と呼ばれるIPアドレスで接続されます。
IP(インターネットプロトコル)とは、インターネット上の住所みたいなもので、接続する端末ごとに割り振られています。
そして、インターネットの普及とともにIPv4と呼ばれるIPアドレスが使用されてきたのですが、利用者の普及とともに、アドレスの数が足りなくなってきました。
そこで、事実上無限にアドレスを割り振ることが出来るとして期待されている次世代のプロトコルがIPv6です。
IPv4は利用者が多く、IPv6は利用者が少ないため、インターネットが混みあう時間帯でもIPv6で接続をすれば速度低下を避けることが出来る、という理屈です。
IPv6は光回線各社で「オプション」として提供されているため、利用したい人はオプションを申し込みましょう。おそらく多くの場合、無料で利用できるはずです。
ただし、IPv6に対応しているWi-Fiルーターを用意する必要がある、という点は注意しましょう。
楽天モバイルを利用している人は?
ドコモ、au、ソフトバンクの3社だった携帯電話会社に、楽天モバイルが4社目のキャリアとして2020年から正式にサービス提供を開始しました。
というわけで、楽天モバイルを契約しているという人もそれなりにいらっしゃるでしょう。
ただ残念ながら、楽天モバイルのセット割が適用される光回線は現状ありません。
同じ楽天グループの「楽天ひかり」はセット割が適用されると思われがちですが、今のところセット割は提供されていないようです。
ただ、セット割こそないものの、楽天モバイルと楽天ひかりをセットで申し込めば1年間無料でインターネットが利用できるという特典があります。
加えて、楽天ひかりを契約すれば楽天ポイントが貯まりやすくなるというメリットがあります。
楽天市場での買い物時に、楽天モバイルを契約していれば獲得ポイントが+1倍、楽天ひかりを契約すればさらに+1倍になります。
つまり、楽天モバイルと楽天ひかりを契約していれば、通常の3倍のポイントを獲得できるというわけです。
楽天ポイントを貯めている楽天モバイルのユーザーは、セット割こそありませんが、楽天ひかりがオススメです。
格安SIMを利用している人は?
格安SIMでもセット割が適用される光回線はあります。
- OCNモバイルONE+OCN光=毎月220円割引
- ワイモバイル+ソフトバンク光=毎月990円~割引
- BIGLOBEモバイル+BIGLOBE光=毎月220円割引
- DTI SIM+DTI光=毎月165円割引
- IIJmio+IIJmioひかり=毎月660円割引
- Nifmo+@nifty光=毎月220円割引
LINEMOやmineo、UQモバイル等はセット割が適用される光回線はありません。
速度が遅いという口コミがある
光回線を契約する前に、利用者の口コミを調べ、「〇〇光は速度が遅い」といった口コミを目にすることがあると思います。
しかし、そういった口コミは話半分に聞いた方がいいと思います。
なぜなら、往々にして速度に不満を持っている人しか口コミを残さないからです。
速度に満足している人がネット上であえてそのことを誰かに伝えようとは思わないからです。
ですから、契約者が多ければ多いほど、ネガティブな口コミは集まりやすくなります。
しかし、光回線というものは、利用者の住む地域によって、あるいは配線方式によって出る速度が全く異なります。
良くも悪くも、皆さんの自宅でどれくらいの速度が出るかは、光回線を導入してネットに接続してみるその瞬間までは分かりません。
ですから、速度に関する口コミは参考程度に留めることをオススメします。
まとめ
以上が光回線についての概要です。
話をまとめると
- 光回線はスマホのおよそ10倍の通信速度
- 使い放題
- 工事が必要
- 月額料金は戸建て5,000円~6,000円、マンション4,000円~5,200円
- インターネットに繋ぐにはWi-Fiルーターが必要
- スマホとのセット割が適用される光回線を選ぶ
- マンションは光回線が導入されているかどうかを確認する
となります。
ここまでご理解頂ければ、契約に必要な知識は概ね網羅されています。
いずれにしても、光回線の導入には工事を予約する必要があるため、契約をすることが決まっている方は、余裕をもって申し込みをしましょう。