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映画「帰ってきたヒトラー」を観た感想

2016/11/11 15:44

「帰ってきたヒトラー」を劇場鑑賞してきました。

私はあまり洋画って見ないのですが、これだけは以前からずっと気になっていた映画で、地元の映画館で上映することがわかってから、何度も行こう行こうと思いつつも、うっかり忘れていて、気が付いたら今日が最後の上映日。

さすがに今日を逃したら後悔することになるかもしれないと思ったので、行ってきました。

平日で閑散とした地元の小さな映画館には、5人ほど入っていました。


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で、肝心の内容なのですが、個人的にコミカルチックな映画は好みなこともあって、とても面白く楽しめました。

あの役者がどうだとか、何が面白かったとか、そういう感想は誰でも書くと思うので、ここでは割愛。

ちなみにこの映画、コミカルな要素がふんだんに盛り込まれているのと同時に、ドキュメンタリーの側面や、政治的要素も強く、そもそもヒトラーという名前が出てだけで神経質にならざるを得ない世の中、場合によっては批判の対象にされかねないです。

なんか、今の世論って、ヒトラーを否定すれば何ともないけど、ほんのちょっとでも肯定しようものなら世論に袋叩きにされますからね。

この映画の一番の見所は、ヒトラーの「モノマネ?」を中心にしたテレビ番組作りで喝采を浴びたり、一転して猛烈なバッシングを受けたりする過程を見せることによって、右にも左にもブレる世論を皮肉っているところだと思います。

で、この映画の中で、何を言わんとしているのか、についてなのですが、正直、ヒトラーの生い立ちを何一つ知らない私がいろいろ考えても「わからない」としか言いようがありません。

が、少なくともナチスドイツ政権時代の「電撃作戦」とか「アウシュビッツ」とか、その程度くらい知っていれば、ギャグの部分は充分に楽しめる映画だと思います。

以上を踏まえて私なりに評論させてもらうとすれば、恐らくこの映画の作者の言わんとしていることは、恐らくドイツ政府の行っている「移民政策」への猛烈な批判だろうと思います。

移民政策とは、「人」の国境を越えた移動の自由を認めることですよね。

「人」以外にも、「モノ」、「カネ」の国境を越えた移動をも自由にすることを、「グローバル化」といいます。

つまり、この映画は、行き過ぎたグローバル化に警鐘を鳴らす作品なのではないか、と私は思いました。

今のドイツのメルケル政権が究極のグローバリズムだとすれば、昔のヒトラー率いるナチス政権は究極のナショナリズムだったのでは?

映画を観させてもらった限りでは、そんな感想を持ちますね。

私がなぜそう感じたのか。

ヒトラーが犬を前にして、シェパードとダックスフントを交配させたらどうなるか?ということを問うているシーンがありました。

滑稽な犬が誕生するのと同時に、混じり気のないシェパードとダックスフントは種が絶えるだろうと言っていたと思います。

つまり、このまま国境を意識しない政治を続けたら、ドイツ自体が滅びてしまう、ということを言っているようなものですね。

考えてみれば、ドイツは移民政策をやっているだけでなく、物流にも国境がないので関税がないですし、通貨(ユーロ)にも国境がありません。

こんな国になってしまったことに対し、この映画の作者は危機感を覚えているのかもしれません。

一方で、ナショナリズムも度が過ぎて過激になってしまったらダメだ、というメッセージもあるように思います。

例えば、ヒトラーが小型犬に指を噛まれたシーンがあります。

カメラが回っているのも構わず、?みついた犬を銃殺してしまいましたね。

のちに、この映像がスクープ映像として公表されて批判の的にされ、売れっ子だったヒトラーがテレビ出演から降ろされたばかりか、番組の視聴率にも大きく影響することになる、という場面です。

噛みつく者は雑魚であろうと容赦しないというこの姿勢が、アウシュビッツでの大量虐殺の歴史と被るものを感じました。

そういえば、ついこないだでしたけど、日本でもおかしな騒動がありましたよね。

芸能人が、ナチスドイツを彷彿とさせる衣装でパフォーマンスをとっていたことがけしからんとかって、ニュース沙汰になっておりました。

「欅坂46」の衣装、ナチ軍服に酷似と批判 英紙報道
ソース→http://www.sankei.com/world/news/161101/wor1611010002-n1.html

衣装が似ているからって、いったい何が問題なのでしょうか。

私にはよくわかりません。

当時のナチスドイツの過激な思想の中身とか、侵略行為や虐殺行為のほうに問題があったんじゃなかったのでは?

ナチス政権を誕生させ、結果として過激思想を生みだした当時のドイツって、例えば経済状態とか、政治とか、一体どうだったのでしょうか?

まずはそこが当時のナチスの歴史を総括する出発点のはずですよね。

今を生きる他国の芸人の着衣を質したところで、それがどうなるっていうのでしょうか?

ただ単に、ナチスドイツをタブー視して、避けたいだけなのではないかな?って思います。

当時を反省して総括し、軌道修正されていれば、ちょっと服が似ているだけで腫れ物に触るかのようにギャーギャーと騒ぐなんて、誰もが馬鹿げていると考えるはずだと思うし、行き過ぎたグローバリズムに走ることもなかったんじゃなかろうか。

ある意味、この映画から伝わってくるメッセージは、ドイツに限ったことではなく、そのドイツに倣えと言わんばかりにグローバリズムに突っ走る我が国、日本も考えなくてはならないことではないか?と。

これが、私がこの映画を観ての感想ですね。

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