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革命でなくて選挙=粛清でなくて落選

2009/08/31 21:19

別に革命が起きたわけでもなく、複数政党制の下での自由選挙の結果、有権者からの政権交代要求が明らかになった。

それだけの話。

 

英国でも米国でも、独仏伊西蘭、タイ、韓国、台湾、ペルーでもボリビアでも、要するに「民主主義政体」を採用した国では、ごくごく当たり前の話、ってこと。

 
 
 

世の中には、様々な妄想を抱く人間がいるわけで、「民主党」の主導権がマルクス・レーニン主義者に握られているなんてのもそのひとつらしいが、それは妄想です。

民主党の支持基盤が組合だから、なんて理由付けもあるらしいが、その類の大きな組合は現状からの受益者なのであって、文字通りの体制変革=革命なんて求めるわけがない。非正規労働者の雇用・利益の確保ではなくて、正規労働者としての自己の地位の維持向上のための組合なんだからね。

つまり、マルクス・レーニン主義とは関係がない。

…と言いつつも、現実の世界史上のマルクス・レーニン主義者達、彼らにより構成されたマルクス・レーニン主義政党による統治の実態は、自らの党の利益の確保、党員の利益の確保に尽きたわけなので、その意味では、確かに現代日本の大企業・官公庁系の組合組織と同じようなものかも知れない。

しかし、マルクス・レーニン主義が、プロレタリアートの利益の追求を意味するのであるならば、かつての共産主義国家の党も、現在の日本の組合も、マルクス・レーニン主義とは関係ないということになる。

 

…なんて書いてしまうと、要するに身内の利益、身内であることを表明し恭順の意を示した者達の利益を確保し、身内にその利益を配分することに努力した、現実のマルクス・レーニン主義者達の流儀はなんと呼ぶべきなのだろうか?

ここはやはり、現実に存在したマルクス・レーニン主義者を名乗った人間達をこそ、マルクス・レーニン主義者と呼ぶべきではないのだろうか?

つまり、自身の体制への順応者を優遇することを、自身の体制の永続性の基盤として位置付け、体制構築をしていった「共産党」という存在を考えてしまうわけだ。実際、各国共産党はマルクス・レーニン主義の正しさを主張し、自身のマルクス・レーニン主義者としての正統性を主張していたのであるし…

 

…しかし、マルクスやレーニンはそんなことを考えていたのかどうか?

まぁ、20世紀の現実政治の中で政治的党派の指導者として生きたレーニンと、19世紀に、経済(学)的観点から資本制経済の行く末と労働者の役割を論じたマルクスを一緒にしてしまうこと自体が、かなり乱暴な話ではある。

しかし、それを一緒くたにしてしまうところが、「マルクス・レーニン主義」という呼称のミソでもあるのだろう。

レーニンの党派性が、マルクスの普遍主義により隠蔽されるわけだ。 …なぁんてことを言うと粛清されてしまうのが、マルクス・レーニン主義者達による世界の現実だったわけだが…

しかし、反共主義者にとっても、資本制社会の現実へのマルクスによる批判を回避する上で、レーニンの政治手法・政治理論とマルクスの思想を同一視することは便利な手段ではあったのだろう。

 

共産主義者も反共主義者も、マルクス・レーニン主義という命名法からは利益を得ていたということになる。

 
 

ところで、現実のマルクス・レーニン主義者達の振る舞いに関して、


 要するに身内の利益、身内であることを表明し恭順の意を示した者達の利益を確保し、身内にその利益を配分することに努力した、現実のマルクス・レーニン主義者達の流儀


なんて書いてしまったわけであるが、しかしこれ、


 要するに身内の利益、身内であることを表明し恭順の意を示した者達の利益を確保し、身内にその利益を配分することに努力した、戦後政治おける自由民主党の流儀


って書いても、意味が通じてしまう。

 
 

現実のマルクス・レーニン主義者達が国民にアイソを尽かされたのが、世界史的には1989年の出来事であり、わが国の自由民主党が国民からアイソを尽かされたのが2009年の夏の終わりの出来事であった。

そこにあるのは、利益誘導の限界という問題だったのではなかろうか?

 
 
 

…なんて文章を読むことで、妄想からの脱出は可能であろうか?

 

1989年に世界史的使命(と呼ばれたもの)を終えた現実のマルクス・レーニン主義と、2009年に日本史的使命を終えた(というか一段落つけた)自由民主党。

 

…というのは私の妄想なのだろうか?

 
 
 
 
 
 
 
 


Binder: 現代史のトラウマ(日記数:666/全体に公開)
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最新コメント

  • Comment : 1
    umasica :桜里
     2009/08/31 22:33
    …と、まぁ、台風一過、ドーデモイーお話。

  • Comment : 2
    Mr.Dark
    Mr.Darkさん
     2009/08/31 23:00
    私的には「民主」という呼称が馴染めませんねぇ。
    というか、心の内に妙な引っ掛かりがあって‥。

    〜民主主義人民共和国
    とか
    民主カンプチア
    とか
    大概ろくなもんじゃないし。

  • Comment : 3
    umasica :桜里
     2009/08/31 23:05
    Mr.Dark 様


    >私的には「民主」という呼称が馴染めませんねぇ。
    >というか、心の内に妙な引っ掛かりがあって‥。

    そういえば「民主集中制」って言葉も…

    上意下達の命令系統のどこが「民主」なの?
      (↑ 質問すると粛清)

  • Comment : 4
    Mr.Dark
    Mr.Darkさん
     2009/08/31 23:28
    そうそう(笑)

  • Comment : 5
    たぬき男いたち男
     2009/09/01 22:28
    ウップン晴らしの投票行動…?集団ヒステリー…?何か不思議な呪い。

    「民主圧倒」の恐怖に脅えるのは誰だ。日頃甘い汁を吸ってた連中は

    恐がって皆、床の下に潜り込んだ間々だナ。「無血革命」は起こされ

    誰もが納得する形で「秩序破壊活動」は遂行された。或る種の「奇跡」

    的な大衆クーデターだ。「サイレント・マジョリティー」の流動現象。

    政治は所詮「祭り」事。一時だけの「祭り」の狂乱から醒めて見ると

    さぁ、誰が責任を取る。恐るべき「破壊」の「後片付け」は誰がやる。

    「民主党」にそのチカラはない。実に混乱した情勢となってしまった。

    次の「参院選挙」まで制覇すれば「民主」の勝ち。だが、果たして…。

  • Comment : 6
    たぬき男いたち男
     2009/09/01 22:52
    大きな「揺り戻し現象」は起こる確率が高い。大衆の保守化は続くナ。

    自公連合は破れ、長い昼寝から突如として覚めて見れば「三行半」だ。

    ウンザリした日常性に悩まされていた大衆は、もう満足したろうニ…。

    「ちょっと、やり過ぎたか。」と云う思いがどんな形を取る事になる。

    「鳩山サン」は一挙に「ナンバー1」に登り詰めて、困った思いだナ。

  • Comment : 7
    umasica :桜里
     2009/09/01 22:58
    >さぁ、誰が責任を取る。恐るべき「破壊」の「後片付け」は誰がやる。
    >「民主党」にそのチカラはない。実に混乱した情勢となってしまった。
    >次の「参院選挙」まで制覇すれば「民主」の勝ち。だが、果たして…。
     (たぬき男いたち男 2009/09/01 22:28)


    民主党の実力者である小沢一郎は、
    もともとは自由民主党田中派のリーダーだった。
    それが「自由党」のリーダーとなり、
    今は「民主党」のトップの一人。

    自由民主党と民主党の違いは、世間で言うほど大きなものじゃぁない。

    そもそも、小選挙区制にしたのは、
    2大政党実現が目的だったのだから、
    その目的のスタートラインにやっと立ったというだけの話。

  • Comment : 8
    たぬき男いたち男
     2009/09/01 23:20
    それでも尚、安定したバランスを保てるのなら「民主」にも分がある。

    米国「国家安全保障」機関は黙ってはいない。必ず「介入」して来る。

    さぁて、今後どんな「スキャンダル」が取り沙汰される事になるのか。

    金、女、私生活までが「国家公安組織」の手で監視されているのだが、

    三面記事に終らないで欲しい。「鳩山サン」に後ろ暗い所はない筈だ。

  • Comment : 9
    umasica :桜里
     2009/09/01 23:36
    >それでも尚、安定したバランスを保てるのなら「民主」にも分がある。
     (たぬき男いたち男 2009/09/01 23:20)


    民主党が、自民党との政策的な違いの強調に走ると失敗するだろう。

    かつての英国労働党と保守党の違いより、
    現在の民主党と自由民主党の違いは小さなものだ。

    マジョリティーは損得で動いているのであって、
    革命なんて求めちゃぁいない。

    このまま自民党政権が続いても、得になることはないと思ったので、
    民主党に投票しました、ってのが実態だろう。

    国民がそのリアリズムに徹し、民主党もそのリアルな自覚を維持出来れば、
    国民にとっても民主党にとっても得になるし、
    そこを勘違いするとどちらも損をするだけ、という構図だろう。

  • Comment : 10
    Mr.Dark
    Mr.Darkさん
     2009/09/02 00:00
    貧すれば鈍す自民党が大敗なのはともかく、

    飛ぶ鳥を落とす勢いの「鳩

    (笑)

    飛ぶ「鳩」を落とすための大いなる助走を画策している御仁は誰でしょうね。

  • Comment : 11
    umasica :桜里
     2009/09/03 00:12
    >飛ぶ「鳩」を落とすための大いなる助走を画策している御仁は誰でしょうね。


    吉田茂の孫が、鳩山一郎の孫に負けた。

    因縁の戦後政治! 
    保守の家元同士の闘い、みたいなもの??

    そして、岸信介の孫に再起はあるのか?



    …なんか、大河ドラマ。

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