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イランへの軍事行動はあるか?  2008/04/26

差出人: 山本史郎さん
送信日時 2008/04/26 15:07
ML.NO [URUK_NEWS:1871]
本文:

URUK NEWS イラク情勢ニュース           (転送・紹介歓迎)
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2008/04/26 (土)

  [飛耳長目録 todays news list]

☆イランへの軍事行動はあるか? 2008/04/26
☆イラクをめぐる最新ニュース・ヘッドライン
 ・バグダッドから最新の印象 arab woman blues
 ・ペトレアスの中央軍への転身はイランとの戦争を意味しない
 ・砂上の楼閣−−新設された米国大使館
 ・イラク・レジスタンス・レポート 4月19日〜22日付


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☆★イランへの軍事行動はあるか? 2008/04/26
イラク情勢ニュース 速報&コメント 4月26日
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 ワシントン・ポストは4月25日付で、Joint Chiefs Chairman Says U.S.
Preparing Military Options Against Iran
(統合参謀本部議長が米軍はイラン攻撃の選択肢を準備中)という記事を掲載し
た。米軍によるイラン攻撃を必要以上に心配するむきもあるようなので、若干の
分析をしてみよう。

http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2008/04/25/AR2008042501480_pf.html

 統参議長が記者会見でこのように発言したことは事実だが、この部分だけを誇
張すると、いかにもイラン攻撃を準備中だというふうに見える。しかし記者会見
における同議長の発言は、この記事の中にも紹介されているように、もっといろ
いろある。「われわれに戦闘能力がないと考えるのは間違いだろう」と言ったあ
と、イランとの間の緊張は外交的に解決されることが好ましく、差し迫った軍事
行動を予見しているのではないと明言している。

 議長はさらに、「近い将来にイランとの衝突になると予想しているのではない
」とも述べている。

 アメリカとイランとの最近の関係をみても、核問題では主張が対立するものの
、おおむね外交的な範囲での交渉が進められている。イラクに関する問題でも、
しばしばアメリカはイランの妨害があると主張しているが、バグダッドにおいて
アメリカとイランとの大使級会談が積み重ねられてきた。交渉を有利に進めるう
えでの脅しや脅迫はアメリカの「外交」につきもので、その範囲内の発言と見る
方が妥当だろう。

 懸念を引き起こす契機となっている幾つかの事例をあげてみよう。

 一番新しいところでは、ファロン司令官の辞任で空席となっていた米中央軍司
令官のポストに、現在イラク駐留米軍の司令官となっているペトレアス司令官が
推薦された。これにも一部米系メディアや団体が、いよいよイラン攻撃が近づい
たかという観測を述べたりしているが、ペトレアス司令官の横滑りは、主には、
アフガニスタンに米軍部隊を増派することが決まっており、その作戦指揮を委せ
るのにペトレアス司令官以上の適任者がいないというのが真相のようだ。 

Petraeus to head US Middle East forces
http://www.middle-east-online.com/english/iraq/?id=25533

 口ではアメリカを批判してもその「強さ」を信奉する人々は、これで中央軍司
令官もイラク駐留軍司令官(ペトレアスの後任は副官が昇進予定)も、イラク大
使も、ブッシュ・チェイニーに歓迎される人物で固められることになるというの
だが、むしろ逆だと思う。つまり今のホワイトハウスの中東・イラク戦略と心中
する覚悟を持つ適任者が他にいないという事実の方が重いとみてよい。

 米国防総省や統合作戦本部の高官のあいだでも、ホワイトハウスおよび国防長
官の強硬方針に従順なグループと、米軍にこれ以上の戦闘拡大の余裕はないとい
う現実を直視するグループが存在することは、かねて指摘されてきたことである


 この後者の代表格が辞任したファロン中央軍司令官で、一部では同司令官の辞
任を機に、イラン攻撃にゴー・サインが出るかと臆測をめぐらす向きもあったが
、その同じ時、事態を冷静に環視する人々のあいだでは、ファロン辞任は米議会
での公聴会に彼を出席させないためだと受け止められていた。

 アフガニスタンにおける米軍の軍事作戦は中央軍の指揮下にあるので、ペトレ
アス司令官(クロッカー大使とともに公聴会に出席した)と同様に、ファロン司
令官も戦場で指揮を執る司令官だったわけだ。米議会では戦争指揮で賛否が大き
く割れる場合、戦場司令官の発言が重用されるという伝統があるので、ペトレア
ス司令官がチェイニー副大統領のシナリオ通りに発言することは自明ではあるが
、もう1人の戦場司令官である中央軍司令官が否定的な発言をすることをホワイ
トハウスは恐れたのである。

 アフガニスタンとイラクの作戦で米軍がのっぴきならない状態にあることや、
勝利への明確な展望がないことは、今では米国メディアにも頻繁に米軍高官、国
防総省高官の発言として報道されている。そのような見解を表明する軍関係者の
なかでも、ファロン元司令官は立場上(職責上)もっとも関心を集めていた1人
だった。
 
 アメリカの反戦サイトとして有名な<antiwar.com>も、このような情
報と分析に関しては、政府関係者のブリーフィングやそれを報じた米主要メディ
アの論調にひきずられやすいので、この点は要注意である。また、このサイトは
イラク・レジスタンスについても、レジスタンス勢力の主張や見解を直接紹介す
ることはほとんどないことも大きな特徴である。もっとも、アメリカの「強さ」
しか見えない人には、広範な大衆に支持されるレジスタンスが理解できないかも
しれない。



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☆★イラクをめぐる最新ニュース・ヘッドライン 2008/04/26
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1)
Fresh Impressions from Baghdad
バグダッドから最新の印象
http://arabwomanblues.blogspot.com/2008/04/fresh-news-from-baghdad.html

 私にはイギリスに住む遠い親戚がいる。彼は先月アルビル経由でバグダッドへ
行った。イギリス国籍を持っているので彼にはビザは不要だった。アルビルでは
ほとんどアラビア語が話されてないので、「通訳」が必要だったほどだという。
彼はスレイマニヤに2、3日滞在したあと、何年も会ってない親類と自分の家族
に会うためバグダッドへ向かった。これは今日のバグダッドの印象である。全体
として、彼が出会ったバグダッド住民のほとんどは、スンニ派もシーア派もイス
ラム教に精通したといわれる人々や彼らの説く教義にウンザリしていた。イラク
人の大部分は本当に「世俗的な国」そして「世俗的な政府」を欲しがっていた。
(かつて「解放」前にあった世俗的な国のことだ)。


2)
Fallon: Petraeus At Centcom Doesnt Mean War With Iran
ペトレアスの中央軍への転身はイランとの戦争を意味しない
http://www2.tbo.com/content/2008/apr/24/fallon-petraeus-centcom-doesnt-mean-war-iran/

 タンパ発、4月24日−−ペトレアス将軍(イラク駐留米軍司令官)は、米中
央軍の新しい司令官として、中東地域に浸透を続けるイランの影響力に対処する
ことになる。しかし3月に中央軍司令官を辞任したファロン提督(海軍大将)は
、彼がノミネートされたことを戦争が一歩近づいたと見るべきではないと語った
。彼は今日の電話取材に、「これが差し迫った軍事行動の兆候だとは全く思えな
い」と答えた。


3)
Castles in the sand, New US Embassy in Iraq
砂上の楼閣−−新設された米国大使館
http://www.commondreams.org/archive/2008/04/24/8506/

 リスクを考慮してアノアとだけ名乗ったバグダッドの女子学生は、「イラク国
民にとっては占領のシンボル、それだけよ」と話した。「この大使館の規模を見
せつけられると、何年も何年もアメリカの中東構想・イラク政策のなかにいるこ
とを考えさせられる」。 大学2年のサラハは、「誰もがこの巨大な黄色の城を
識っているが、その主な目的はそこに住むアメリカ人の安全確保なんだろ」と言
った。「誰も近づくことはできないと聞いている」。 バグダッド大学の政治学
部副部長は、「私がアメリカ大使だったら、『目立たないよう小さくしろ。否定
的な印象を避けることが重要なんだぞ』と言うだろうね」と語った


4)
Syrian Nukes: the Phantom Menace
シリアの核開発: 幻の脅威
http://www.counterpunch.org/farley04252008.html

 昨年9月6日、イスラエルがシリアの建物を爆撃し、イスラエルはシリアが原
子炉を建設中だったと主張し始めた。今日(4月25日)のニュースでは、まる
で争う余地のない事実であるかのように、シリアと北朝鮮が連係して核開発をし
ている「証拠」を入手したと繰り返された。かつてサダムが大量破壊兵器を持っ
ていると絵空事を報道した主流メディアは、われわれに再びウソをついているの
だろうか? 答はイエスである。

※関連1) US Statement on Alleged Syria Nuclear Links
シリアの核疑惑に関する米国の声明
http://www.informationclearinghouse.info/article19800.htm


※関連2) Syria Statement on US Nuclear Claim
アメリカの主張する核疑惑に関するシリアの声明
http://www.informationclearinghouse.info/article19802.htm


5)
Iraqi Resistance Report for events of Thursday, 24 April 2008
イラク・レジスタンス・レポート 2008年4月24日付
http://www.albasrah.net/en_articles_2008/0408/iraqiresistancereport_240408.htm

◆グリーンゾーンのポーランド人居住区にロケット弾
◆米軍がクドス旅団のイラン人4人を殺す/報道による
◆米軍が東バグダッドで精神病院を襲撃
  患者とスタッフを拘束し、病棟を破壊
◆サラハディン州で米軍兵士2人が死亡
◆バグダッド: マフディ軍との戦闘で米兵死亡
◆モスルで米軍が2人の兄弟を殺害


6)
Iraqi Resistance Report for events of Wednesday, 23 April 2008
イラク・レジスタンス・レポート 2008年4月23日付
http://www.albasrah.net/en_articles_2008/0408/iraqiresistancereport_230408.htm

◆3月23日以降、90発以上の迫撃弾・ロケット弾がグリーゾーンに
◆米軍のサドルシティー攻撃で19人死亡、37人負傷
◆南バグダッド: 米軍パトロールの近くで爆弾炸裂


7)
Iraqi Resistance Report for events of Tuesday, 22 April 2008
イラク・レジスタンス・レポート 2008年4月22日付
http://www.albasrah.net/en_articles_2008/0408/iraqiresistancereport_220408.htm

◆ラマディ: 自動車爆弾の攻撃で米海兵隊の2人死亡
◆バグダッドの貧困街で続く戦闘、米軍は民兵5人死亡と発表
◆サラハッディン州: 戦闘で米兵2人が死亡、米軍が確認
◆シャルカト近郊の急襲作戦で米軍がイラク人を殺害
◆バスラで爆発、米海兵隊員が死亡


8)
Iraqi Resistance Report for events of Monday, 21 April 2008
イラク・レジスタンス・レポート 2008年4月21日付
http://www.albasrah.net/en_articles_2008/0408/iraqiresistancereport_210408.htm

◆サドルシティー: 引き続く米軍の攻撃で14人死亡
◆アルカイダの女性自爆者が覚醒会議の警官を殺す
◆北バスラ: イギリス軍パトロールの近くで爆発






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※URUK NEWS イラク情勢ニュース (webサイト) 
    http://www.geocities.jp/uruknewsjapan/index.html  
    メーリング・リストへの参加・退会手続きはここでもできます
※イラク・レジスタンス・レポート
    http://www.geocities.jp/uruknewsjapan/Iraqi_resistance.html
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