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イランは米・イラク協定で方針転換  2008/11/19

差出人: 山本史郎さん
送信日時 2008/11/19 16:51
ML.NO [URUK_NEWS:1950]
本文:

URUK NEWS イラク情勢ニュース           (転送・紹介歓迎)
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2008/11/19 (水)

  [飛耳長目録 todays news list]

☆イラク政府は「降伏」協定を承認した 2008/11/19
☆イランは米・イラク協定で方針転換 2008/11/19
☆その他の報道、レポート
  ・アルジャジーラの報道
  ・オバマとイランと米・イラクの地位協定


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☆★法学者協会: イラク政府は「降伏」協定を承認した
イラク情勢ニュース 速報&コメント 11月19日
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 バグダッド/アスワト・アル・イラク発 −− スンニ派のイスラム法学者協
会は11月16日、協定は「卑劣な占領」を定着させる条件となるものだとして
、イラク政府がアメリカ政府への「降伏協定」を承認したと非難した。

AMSI: Iraqi govt. approved “submission” deal
Aswat Aliraq
http://en.aswataliraq.info/?p=103154

 イスラム法学者協会は、みずからのウェブサイトに掲載した声明文で、「この
協定は、国連の任務が今年末に期限切れとなったあとも、イラク駐留米軍に3年
間お駐留継続を認めるものである」と指摘した。

 16日(日曜日)に開かれたイラク政府の閣議は、圧倒的多数でアメリカとの
長期安全保障協定を承認し、イラク国民議会での審議にまわされることになった




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☆★イランは米・イラク協定で方針転換
イラク情勢ニュース 速報&コメント 11月19日
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Iran: An About-Face on the U.S-Iraqi Security Pact
Stratfor
November 17, 2008
http://www.stratfor.com/analysis/20081117_iraq_iran_approves_sofa

要旨)
 米・イラク安全保障協定が調印した翌11月17日、イランの司法長官がこれ
を賞賛したのは、その協定に関するイランのそれまでの声明を180度方向転換
するものだった。この姿勢の転換は、イランの関心を和らげるために協定が微調
整されたことを示しており、またテヘラン(イラン政府)にワシントン(米国政
府)と実りある交渉を開きたいという意向があることを示している。


分析)
 イランの司法著官マフムード・ハシミ・シャルーディは11月17日に、米国
とイラクとの2国間安保協定を褒め称え、2011年まで米軍にイラク駐留を認
める米軍地位協定(SOFA)の承認ではイラク政府は「よくやった」と述べた


 シャルーディのコメントは、イラン政府高官がこの地位協定に好意的姿勢を示
した初めてのものとなった。彼の発言がなされたのが、イラク政府が地位協定を
承認し最終承認を得るためにイラク議会へ送った翌日であったことは偶然ではな
い。

 シャルーディの発言より前には、イランは繰り返し米軍の地位協定を非難し、
イラクにいる政治的代理人を使ってイラクの政治家が調印を拒否するよう強制し
、将来における米軍のイラク駐留に厳しい制約を課してきた。この地位要諦は基
本的に、米軍が憂くなくとも今後3年はイラクに駐留することを保証し、イラン
がバグダッド(イラク政府)に影響力を行使するのを拒否し、イランの西側国境
のむこうに米軍の大兵力を配置してテヘラン(イラン政府)の心配を長引かせる


 シャルーディはイラン政府でも高官に属する。彼は最高指導者であるハメネイ
師によって1999年に司法長官に任命された。出自はイラク人で、イラク・イ
スラム革命最高評議会(現在はイラク・イスラム最高評議会。イラク最大のシー
ア派政党)がまだテヘランに本拠を置いていた1980年代には、彼が同党を率
いていた。

 彼はムクタダ・サドルを指導した人物でもあり、サドルとは緊密な関係を持っ
ていて、サドル運動がこの地位協定を最も強く批判してきたシーア派政党だった
ことは事実であり、このことは米軍地位協定に関するイランの公式の立場を示し
たものと受け止められる人物として、シャルーディが選ばれたのだと感じさせる


 シャルーディはイラクのシーア派社会に十分な影響力を持ち、重要人物だと受
け止められる人物の一人であることは明らかで、その事実はイランが暗黙のうち
に地位協定にゴーサインを出したと私たちに思わせるものであり、この協定がイ
ラク議会でも賛成投票を得るよう努める側にイランがいるというサインをワシン
トン(米国政府)に送っているのだと思われる。

 この局面で地位協定に関する賛成の意思表明をイランに出させるには、アメリ
カは確実にテヘラン(イラン政府)に対して何らかの見返りを申し出たに違いな
い。それが何かは正確には不明確だが、米軍が今後3年にわたってイラクに駐留
するのに厳しい条件を設け、2011年の撤退についての保証であったことは大
いにありうる。

 最初の草案では、アメリカは撤退の日付よりも状況に重きを置いて、現地の治
安情勢とイラク政府の意志によるとする文言を考えていた。それがイラク政府は
2011年後もアメリカにイラク駐留を要請できるとし、イラク内での米軍の配
置は協定で制約されている。アメリカ兵は2009年半ばまでにイラクの人口密
集地から基地内に引き揚げなけれあならず、拘束されたイラク人の身柄をイラク
当局に移し、いかなる逮捕に際してもイラク法廷からの令状を得なければならな
い。

 これはイランが共存できる草案となりうるものだが、テヘランとワシントンの
間の裏交渉では、地位協定をイラン政府に認可させるために、さらなる安全保障
上の保証がなされたようだ。この協定がブッシュ政権の末期になって調印された
という事実は、イラク問題でオバマ次期大統領と実りある交渉をしたいというイ
ラン側の意向を伝えるサインである。



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☆★その他の報道、レポート
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イラクとアメリカが軍事協定に署名
Iraq and US sign forces agreement
November 18, 2008
AlJazeera.net
http://english.aljazeera.net/news/middleeast/2008/11/2008111717249403775.html

 イラクとアメリカは、アメリカ政府に対して2011年末までに兵力の撤退を
求める安全保障上の合意に署名した。 この米軍地位協定(SOFA)は、バグ
ダッドでおこなわれたセレモニーにおいて、イラクのゼバリ外相とアメリカのク
ロッカー大使によって署名された。 この協定のもとでは、任務外で重大犯罪を
犯した米軍兵士はイラク法廷で裁かれることになるが、ひじょうに厳しい条件に
適合する場合のみである。

 ・・・ (この調印に対)最初の反応として、シリア高官はイラク「占領者に
褒美を与えるもの」としてこの協定を非難した。シリア情報相は、「われわれは
占領者にいかなる褒美も賞も与えるべきでない。その逆に、彼ら(占領者)は自
分たち引き起こした損失について謝罪すべきである」と述べた。 「(この協定
は)イラク国民と隣人が代償を負わされても、(米軍に)正当性を認めるもので
ある」。

 イランの反応はうごく積極であった。イラン外務省の報道官は協定に明確な拒
否反応を示さなかった。 別のイラク政府高官は初めて協定を歓迎し、イラク政
府は「よくやった」と話した。 




Obama, Iran, and the US-Iraq SOFA
Robert Dreyfuss
http://www.thenation.com/blogs/dreyfuss/384047/obama_iran_and_the_us_iraq_sofa

 なぜ、何ヶ月もかかったあと、今になって、米・イラク間の安全保障協定が調
印されたのか?

 占領を認めた国連任務の期限が切れる12月31日が、双方の国にとって目前
に迫ってきているのは事実だが、彼らは国連の舞台にもどって一時的な延長を認
めるなり、二国間協定に調印することもできたはずだ。

 私の見解では、ここに真相がある。バラク・オバマが(アメリカ大統領に)選
ばれたことがイランの計算を変え、そこでイランはこの協定に中立的な姿勢へと
転換することを巧妙に決意した。その結果、イランの影響を受ける多くのイラク
の政治家、あるいは完全なイランの手先たちがこの協定を支持するようになった
。アメリカと協調していく気があるという、テヘラン(イラン政府)からオバマ
に宛てた重要なサインである。






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