イラク戦争に関する世界情勢のニュース

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イラクの墓堀人に失業はない 

差出人: 山本史郎さん
送信日時 2009/02/18 22:04
ML.NO [URUK_NEWS:2002]
本文:

2009/02/18 (水)

  [飛耳長目録 todays news list]

☆目には見えない戦争の傷跡 2009/02/18
☆失業はひどくなるばかり 2009/02/18
☆イラクの墓堀人に失業はない 

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☆★目には見えない戦争の傷跡
イラク情勢ニュース 速報&コメント 2月18日
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Not ALL War Wounds are Visible
Iraq Solidarity Campaign UK
http://iraqsolidaritycampaign.blogspot.com/
http://www.uruknet.de/?s1=1&p=51769&s2=14

 中東における紛争の結果として、イラクでもパレスチナでも人々は戦争による
心理的な傷害を負って生きている。それは目には見えない傷跡であり、救助隊や
世界のメディアによって見つけることはできない。

 こうした傷跡はイラクに限らず戦争の直接的な結果であり、2003年のイラ
ク侵攻の結果500万人以上が孤児となり、400万人以上のイラク人が移住を
強いられ、その移住者のうち250万人は12歳以下の子どもである。イラク国
内で生き延びた子どもたちは、戦争のストレスがトラウマとなってその92%が
学習障害をかかえている。

 ガザにおいては、人口は約140万人と推計されているが、その半分以上が子
どもないし若者である。今回のイスラエル軍の侵攻によって、精神医療にたずさ
わるスタッフは、ガザの住人をおそう恐怖や移住、経済的な困難に対処するため
に、さらに多くの支援と協力を呼びかけている。

 戦闘がたえず続く結果として、精神面での治療サービスは必要とする患者ばか
りが増えて手が足りず、イスラエル軍の侵攻があるたびに精神疾患の患者は医療
も支援活動も受けることができなくなった。

 戦争に起因するPTSD(心的外傷後ストレス障害)の影響は、世界でもまだ
知られてないが、その傷跡は戦場一帯で目に見えるようになりはじめている。戦
争によって誘発されたPTSDは、家庭内暴力、麻薬、薬物乱用、自虐および自
殺などの行為となって現れている。極度の学習障害、不安感、不眠症、悪夢、拒
食症となって現れることもある。

 PTSDと戦うために世界が積極的に取り組むべき時であり、治療スタッフと
患者の双方に救いの手をさしのべて孤立していないと知らせ、彼らへの連帯を掲
げる時が来たと考えている。

 トラウマとの戦い

 2009年を通じて、英国イラク連帯キャンペーンはイギリス全土でトラウマ
との戦いに支援を集める幾つかの組織を立ち上げつつある。キャンペーンの目的
は、PTSDの問題を全社会に知らしめることであり、PTSDに悩む人々を支
援する隊列とのあいだに連帯のかけはしを作ることである。



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☆★失業はひどくなるばかり 2009/02/18
イラク情勢ニュース 速報&コメント 2月18日
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Unemployment bad and getting worse
http://www.uruknet.de/?s1=1&p=51850&s2=17

Tina Susman in Baghdad
ロサンゼルス・タイムズ
http://latimesblogs.latimes.com/babylonbeyond/2009/02/iraq-iraq-unemp.html

 2009年2月16日発 −− 国連およびその他のNGO組織からのレポー
トによると、イラクの治安情勢が改善されたのに、雇用情勢(の改善)は遅れて
いる。ちょうど今発表された調査では、イラクの失業率は18%で、もっと働き
たいと希望しているパート労働者を加えると、さらに10%増える。

 このレポートが伝える最も厄介な問題の一つは、若者の失業率である。15歳
から29歳の年齢層だと、失業者は28%になる。

 米軍、イラク軍および政府当局者は、もし彼らが長期に収入を得ることができ
ないと、それこそゲリラ勢力にもっとも勧誘されやすい人々である、とずっと警
告してきた。

 女性もまた異常なまでに職を得られずにいる。仕事に就いているのは17%だ
けで近隣諸国と比べても低い数字だ。ちなみに、イランでは女性の42%が就労
しており、ヨルダンでも29%、クウェートでは52%となっている。

 レポートは、「民間部門を刺激する一致した努力なしには、2009年に新し
くイラクの労働者人口に加わる45万人の大部分は、安定した仕事を見つけるこ
とはできないだろう」と指摘する。それは国の経済と社会の復興、長期の安定に
とっても重大な問題となるかもしれない。

 失業問題は2003年の米軍によるイラク侵攻以来、イラクを悩ましつづけて
きた。米軍のイラク侵攻はサダム・フセイン政権を倒しただけでなく、宗派抗争
と混乱に導き、ほとんどの事業を閉鎖させ、何百万人ものイラク国民に移住を迫
るものであった。

 経済の再生は「米軍増派」作戦が目標としたものの一つだが、暴力を抑制する
ため2007年に数万人の米軍追加派遣となった。平和な環境作りが促進されれ
ば、経済復興も促されるだろうという発想だった。

 しかし多くのイラク人は、シーア派主導の政府のもとでは、政府が最大の雇用
主であり、シーア派であるか、政府の大物の縁故者であるか、右派政党に加入す
るか、その友人であるかでなければ、失業者が仕事を得ることはできない、と話
す。そして多くの人々は、賃金と福利厚生の水準が低いために民間部門への就職
を避けている。政府の巨大な官僚組織が就業機会を提供しているという面もある
−−米・イラク商工会議所のラアド・オマル会頭が説明した。

 「人々が政府の仕事に就くことで、私たちは人材を失ってきた。つまらない仕
事で、彼らはもっと創造的な仕事をしたいと願っていたとしても、彼らは給料が
恵まれていて住宅も手に入ると感じている」のだと言う。「民間部門は多くのイ
ラク人に魅力を感じさせてない。民間部門は失業者を吸収する早道なのだが、し
かし評判が悪い」。



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☆★イラクの墓堀人に失業はない 2009/02/18
  No Unemployment Among Iraqi Gravediggers
ダール・ジャマイルの中東速報 2009年2月5日付
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** Dahr Jamails MidEast Dispatches **
** Visit the Dahr Jamail website http://dahrjamailiraq.com **

http://dahrjamailiraq.com/no-unemployment-among-iraqi-gravediggers
http://www.ipsnews.net/news.asp?idnews=45680

Inter Press Service
by Dahr Jamail

 イラクで失業が増えるなかでも、墓堀人は多忙だ。あまりの忙しさで、管理者
は墓を掘った数を記録する間もなく、実際の死者の統計数字も記録してない。

 IPSの取材に応じたアリと名乗る墓堀人は、アブグレイブ地区に無計画に広
がったバグダッド最大の墓地で、「ここで働いて4年になる。2006年と、2
007年のある時期には、毎日40〜50人を埋葬したよ。そんな状況が1年半
ばかり続いたな」と話した。

 「死者の25%は暴力(銃撃や砲撃、爆弾など/訳注)が死因だった。残りの
70%は、マフディ軍から殺された者だ」。自然死だった者は、わずかしかいな
い。

 「死者の大部分は、誰からも記録されなかった」とアリは言う。「なぜって、
俺たちは死亡証明証をチェックしないからね。できるだけ早く遺体を埋めようと
するものさ」。

 広大な墓地の外には、1年前にイラク軍の検問所が設置された。

 バグダッドのアダミヤ地区では、かつて公園だった場所が、今では墓地になっ
て5000以上の墓がある。管理人によると、ほとんどの死者が数えられてもい
ない」。

 墓地の管理人であるアブ・アヤド・ナシル・ワリド(45歳)は、「ここに埋
葬された人々のほとんどは、メディアで報道されることはない」とIPSに話し
た。彼は2006年のはじめ、公園が墓地に変わった時から管理人をしている。

 ワリドはある墓石を指さしながら説明した。「ここに最初に葬られた人の名前
が記されている。ガイス・アル・サマライ、2006年5月21日に埋葬。彼は
アル・フリア・モスクの指導者だった」。

 ラティフは墓地の日誌をつけていた。「現時点で、ここに5500の遺体が埋
葬されている。私は自分の日誌にその名前を書いている。しかし、どれだけの人
数がここに葬られたか、政府から尋ねてきた者は一人もいない。メディアも保健
省も、誰も関心を示さない」。

 このような墓地は多くあって、イラクにおける実際の死亡者数について疑問を
投げかけている。

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